2011-12-13 14:43:46
週刊朝日「ツウの一見」にて映画「サラの鍵」のコメントを掲載させて頂いています
テーマ:ブログ
12月13日発売、只今発売中の週刊朝日(12月23日号)の51ページ目キキ&耳キキ「ツウの一見」コーナーにて、フランス映画「サラの鍵」のコメントをさせて頂いています。http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=13301 週刊朝日HP
心にじんわりと沁みて、心に宿る・・・見終わった後、自分の心の変化に、大切な何かを気付かせてくれるだろう。「サラの鍵」を是非!見てほしい!!そして、大切な人と語り合ってほしい。
映画公開は12月17日(土)です。

http://www.sara.gaga.ne.jp/ フランス映画「サラの鍵」HP
映画「サラの鍵」に出会えて・・・ (ブログコメント)1942年7月16日~ ナチス占領下のパリで1万3千人のユダヤ人が一斉検挙された「ヴェルディヴ事件」で迫害の事実が描かれながらも、ただのユダヤ人迫害映画ではない。
現代に生きるフランス人ジャーナリストの主人公がマレ地区のとあるアパートに住むことになることから、彼女は何かに取り憑かれたように、1942年にいったいなにがあったのかという真実に迫る。
そして1942年に迫害されたユダヤ人の少女サラから描かれるストーリーも同時に描いている。
過去の真実と現代生きるものが探す真実が交差していく、自分探しのような不思議な感覚になるのではないか?
『人は過去があるから今がある』『自分のルーツはなにか?』『今、生かされている意味はなんなのか?』と、観る人によって考え方、捉え方は違うでしょうが、『自分とは・・・』という何か大きなものを再確認するツールにもなる映画だと思います。
私は1995年からフランス・パリで3年間写真活動をしておりましたが、始めて住んだ場所が映画の舞台となるマレ地区。
私のアパートの中庭にはユダヤ教会がありました。
ユダヤ人街であるマレ地区に住んだ1995年は偶然にもシラク大統領がユダヤ人迫害にフランス警察が関与していたことを認め表明した年だった。
当時の私はそのことは知らずにいましたが、ご縁あってマレ地区に住んだこともあって、映画の主人公のように何かに動かされるようにポーランドのアウシュビッツに行きました。
それは、言葉にできないほどの衝撃でした。
切なく悲しい思いになったのはアウシュビッツに向かうバスの中からの風景でした。
映画にも出てきますが、美し過ぎるくらいの青い空、ずっとずっと草原が繋がってゆく景色、窓から観る風景とゆっくりと進むバスの速度が私に悲しさを訴えかけて来たように思えました。
あのときの風景は忘れられません。
あのときの思いに似た場面がもう一人の主人公である少女サラ。サラがアウシュビッツから脱走して草原を駆け抜けるシーンがあります。青い空に遠く希望を馳せた少女の心が描かれているシーンだと思います。
映画監督ジル・パケ=ブレネールの祖父はアウシュビッツで亡くなったという経験があるからこそ、真正面から事実と現代を描けたのだと思います。
若者が1964年ユダヤ人迫害の事実を知らないというシーンあがりますが、それはまさに私やフランス人の友人が体験したように、30代のジル・パケ=ブレネール監督がリアルに描けた部分ではないかと思います。
現代のフランス人の考え方、生活といった何気ない会話もナチュラルに描かれているところもフランス人の監督ならではの表現ですね。
アウシュビッツで親子が引き裂かれるシーンは迫力のあるローアングルとカメラワークの臨場感、よりどころのない空虚感を掻き立てる雨に濡れる車の窓ガラスのシーン・・・伝えたいことによって映像の表現の違いも感じれる作品だと思います。
私がフランスで生活していた頃に体験したことがいろいろ重なってくる映画に出会えたこと、そして同年代の監督が描いた作品であること、不思議なご縁を感じています。
山崎エリナ
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