2010年07月12日

第40回『塩の豆知識―⑧「料理における塩の効果について―(3)」』

テーマ:塩の豆知識

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塩についてのお話もいよいよ最後です。

塩の効果についてもう少し。


⑤脱水、防腐、発酵調整の作用

 脱水効果で1番身近なのは、きゅうりの塩もみや塩漬けです。

 青菜に塩と昔からよく言いますが、野菜は塩により脱水され、しなびる状態が、

 起きます。

 肉や魚は、塩分濃度を一定以上に調整すると脱水が起こると同時に、

 微生物の繁殖を抑制し、防腐効果が生じます。

 これを利用したのが、魚の塩蔵品です。

 代表的なものが、たらこ、塩辛、塩鮭などの塩漬魚や塩干魚、

 肉類なら、干肉などです。

 さらに、発酵調整効果として、みそ、しょうゆ、チーズなどの発酵食品では、

 塩の効果で、発酵酵母の好塩微生物の活動を調整し活発にし、一方で、

 有害微生物の繁殖を抑えます。


以上、長々と塩について話をしてきましたが、塩の起源について考えると


塩は、地球誕生と共に生まれ人類誕生後、かなり初期に塩が食べ物に

旨味を与えることを知ったことは、容易に想像がつきます。


そして、文明の発達と共に塩が食べ物を保存することを学びました。


だから、塩は古代では、貴重なものとして通貨として使用されたりもしました。


塩の料理(食べ物)への利用法は、塩の保存や防腐効果というものを知り、

広くいろいろなものに使われていきます。


人はその方法を伝承し、今につながっています。


日本でも万葉の書物にすでに塩の利用法の記述があります。


そして、塩の働きと古代人の知恵に驚かされます。


古代初めて塩の存在を知り旨味を見つけた祖先が人類初の料理人だとしたら、

私達現代の料理人は、その延長線の上に立っているかも知れません。


そう考えると現在いろいろな調理法を駆使しながら料理する私達は、

次世代の料理人と同じ線でつながっているのかも知れません。


だから、先人から受け継いだ知恵を守り育て大切に次の世代につなげていく

義務があるのでしょう。


おしまい。

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次回は、ちょっとブレイクタイム。

「私が行っている調理師学校の1学期のまとめ」をします。

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2010年07月11日

第39回『塩の豆知識―⑦「料理における塩の効果について―(2)」』

テーマ:塩の豆知識

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前回に続いて塩の効果のお話です。


前回、塩の効果として

①塩味をつける

②味の相互作用

についてお話しました。


つづいて、

③タンパク質への作用

 ちょっと難しそうに思われがちですが、知らずにやっている作業です。


(1)タンパク質の熱凝固の促進

 言葉では、難しいのですが、魚や肉に塩をすることです。

 魚や肉を焼く時、塩をしておくと魚や肉の表面が固まり、身くずれしにくく

 なります。

 さらに焼くことで早くきれいな色がつく効果もあり旨味をとじこめて逃さない

 利点もあります。

 塩をせずに焼くと身がもろもろになったり焼き色にムラができることも

 あります。


(2)タンパク質の熱凝固という点では、ゆで卵に塩を入れるのも同様です。

 酢も入れますが、互いの効果で卵の殻が割れても卵白が流れ出るのを

 防ぎます。


(3)タンパク質の溶解作用

 かまぼこや魚のすり身に代表されるように、塩はタンパク質を溶かす

 効果があります。

 熱を加えると固める効果が作用し、熱を加えない時は、タンパク質を

 溶かします。

 と言っても、3%以下の薄い塩分濃度です。

 これにより粘りが出るのでかまぼこやすり身の独特の弾力を作ることが、

 可能です。


(4)グルテンの形成促進

 塩は小麦粉タンパクのグルテンに作用し、強い粘りを作ります。

 パンのもっちり感や、うどんなどの麺類のコシを強くするのも塩の効果です。


④色出し効果と変色防止作用

 色出し効果とは、青野菜を色よく鮮やかにゆでる効果のことです。

 塩は、緑色(クロロフィル)を安定させ発色させます。

 但し色よくゆでたら冷水に落とす。(色止めと言います)ことをしないと

 色はあせます。

 変色防止とは、りんご、桃など皮をむいた果実を塩水につけることで

 褐色に変色するのを防止する効果があります。

 塩は緑野菜の色出し効果がありますが、他の野菜もゆでる時は、塩を

 入れた方が良い場合が多いと言えます。

 じゃがいもは、塩を入れないと水っぽくなりますし、白菜などの白野菜を

 ゆでる時は、塩を入れると野菜の甘味を引き出す効果があります。

ダウン

次回「料理における塩の効果について」の3回目です。

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2010年07月10日

第38回『塩の豆知識―⑥「料理における塩の効果についてー(1)」』

テーマ:塩の豆知識

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塩を使いこなせば一流の料理人だなどと言われます。


料理人にとって美味しい味とは、塩加減の妙味のようなところがあって

塩はとくに神経を使うところです。


日本料理においても塩振り3年とか言い、塩の大切さを表わす言葉です。


塩を使いこなすには、塩を知ることです。


今回から3回にわたり塩の効果について勉強しましょう。


塩は、料理を美味しくしてくれるためのいろいろな力を持っています。


順番に説明していきます。


①塩味をつける。(味付け)

 当然ですが、塩の1番の役割は、味付けです。

 塩からさは、1度つきすぎると直しづらいものです。

 自分の中で基準を決めこの素材には、どれくらいの量をどれくらい前から

 塩をしておくというように決めることは、とても大切です。

 例えばですが、牛肉の塩の場合、薄切り肉から肉塊まで、

 塩の量と時間が変わります。

 ステーキ肉カット(1cm厚)なら、5分前くらいに少し薄めにしておくと

 全体に塩がなじみ焼き色もきれいにつきます。

 1kgぐらいの塊肉をローストビーフにするのであれば、1kgに対し

 10g程度の塩を1時間前くらい、あるいはもう少し少なめの塩で

 1晩とかのようにします。

 (但し、肉質がかなり影響します。)

 魚の塩焼きなどでは、塩をした後の焼くまでの時間で焼き上がりが、

 変わります。

 塩をしてすぐ焼くと、全体がやわらかくふっくらと焼け、

 塩をして30分位後焼くと、魚の肉質を感じるような焼き上がりになります。

 料理人の考えや、料理の流れで決めると良いでしょう。

 どちらでも美味しいと思います。


②味の相互作用

 以前塩梅(あんばい)のお話の時に触れましたが、塩は、量により

 他の味わいとの相互に良くする効果があります。

 皆さんが1番よく知っているのは、ぜんざい(お汁粉)に塩を入れると

 砂糖の甘味が引き立ち、なおかつ、甘味がしまってきます。

 スイカでは、甘味を増します。

 また、酢の酸っぱさを和らげる効果もあります。

 塩梅がその例でしたが、すし酢でも同様、塩を入れることで酢のカドが取れ、

 まろやかになります。

 また、逆の作用もあり、塩の中に砂糖を少し入れると塩辛さが和らぎます。

 例えば、サーモンマリネでは、塩に少しの砂糖を加えると全体の塩味の入り方が、

 やさしくなるようです。

 こういう関係を塩の持つ対比効果(甘味を強める

 抑制効果(酸味を和らげる)と言い、塩は相手を引き立てたり、なだめたりする

 相互作用の力を持っています。

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次回「料理における塩の効果」の2回目です。

塩をもっと詳しく知りましょう。

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2010年07月09日

第37回『塩の豆知識―⑤「塩はしっとりタイプとサラサラタイプ」』

テーマ:塩の豆知識

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さて今回のテーマですが、塩はしっとりタイプラサラタイプ

大別できます。


(例外的に結晶タイプもありますが・・・・・)


見た目と触感から容易に判別できます。


水分の含有量が少ないとサラサラタイプで多いとしっとりタイプに

なります。


使い方としては、素材に直接ふる時は、サラサラの方が、均一に

ふれるので良いでしょうし、魚の下塩などでベタ塩をする時などは、

むしろしっとりタイプの方が、全体にやわらかく塩が入っていきます。


しっとりタイプとサラサラタイプは、塩の粒子の大きさによるものです。


ここからが、とても大切な話です。


どうしても知っておかないといけないのは、同じ小さじ1杯を計量スプーンで

計った時、しっとりタイプとサラサラタイプでは重さが違うことです。


塩は、粒子の集合ですので、スプーン1杯の中に入れた時、粒子の間に

すき間ができ、このすき間も一緒にすくったことになります。


ですから、すき間が多いと実際よりも軽くなります。


これを見かけ比重といいます。


しっとりタイプの塩は、サラサラタイプの塩よりも粒子が大きいので、

すき間も大きくなり、同じスプーン1杯でも軽くなります。


サラサラタイプは、隅から詰まっているので、すき間ができにくいので、

重たいのです。


同じようにスプーン1杯を量ってもサラサラタイプは6gあり、

しっとりタイプは、5gです。


これは、塩1つまみでも同じことです。


特に食塩や精製塩は、純度が高い分塩味をより深く感じる傾向に

あります。


ですから、見かけの量に惑わされないようにすることが大切です。


同じことは砂糖にも言えます。


見かけ比重の小さい上白糖は、グラニュー糖に比べスプーン1杯

量った時軽くなります。


ちなみに上白糖は小さじ1杯3gでグラニュー糖は、4gということに

なります。

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次回は、「料理における塩の効果」についてお話しましょう。

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2010年07月08日

第36回『塩の豆知識―④「塩味とは?」』

テーマ:塩の豆知識

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現在、私達が手に入れることができる塩は、海外からの製品も入れると

とてもたくさんの種類があります。


その中からどの塩を選ぶのかは、正直迷います。


ところで塩味とは、いったい何でしょう。


通常塩からいと表現する時の塩味は、塩成分(塩化ナトリウム)の味です。


食塩や精製塩は、塩化ナトリウム99%以上の純度の高い塩ですので、

塩味ということになります。


現在、市販されている塩の中には、「ミネラル分の多い塩」という塩があります。


ミネラル分が多い塩味の中に複雑な味を作り出しコクがあるかとか旨味がある

などの表現になります。


ミネラル分は、それぞれの成分で味わいが違い、苦味、甘味、酸味を感じます。


とはいえ、ミネラル分が多すぎると食用には適さなくなります。


特定の商品名は出せませんが、「サーモンマリネ」をする時、食塩のみだと

どうしても塩気を強く感じますが、ミネラル塩だと味わいにまろやかさを感じる

ことはあります。


一般的にですが、旨味の強い素材は、塩味をストレートに感じるタイプの塩が

合いますし、やわらかい塩味にしたい時は、ミネラル塩タイプのものという

ように使い分けすると良いでしょう。


味わいとしての塩ということでは、合わせ塩とも言いますが、日本料理では、

山椒塩とか抹茶塩など塩と香辛料を合わせた使い方をします。


天ぷらなどの添え塩としてよく登場します。


塩味の中に別の香りを感じるというのは、料理の提供の方法として

幅が広がります。


カレー粉、一味などいろいろとできます。


よく考えれば、アジシオは、塩味の中に昆布のうま味成分(グルタミン酸)を

加えたもので、まろやかな塩味があります。


アジシオは、合わせ塩の最たるものかもしれません。

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次回は、塩のタイプ「塩はしっとりタイプとサラサラタイプ」のお話です。

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