ようやく色々と一段落ついたので、以前から観たかった劇場版『空の境界』をレンタルしてきて観賞。

空の境界』の原作は、奈須きのこ氏著作の『伝奇小説』(ちなみに、タイトルは『からのきょうかい』と読みます)。


文庫版「空の境界」

画像は、文庫版(上・中・下)で(上・下巻で構成される新書版もアリ)、全7章で構成される長大な作品です。


この長大な作品を、小説通りに7章構成で映画化するプロジェクトが進行中。

まもなく、第6章『忘却録音』が公開になるようです。

ちなみに、私がレンタルで観たのは、第1章『俯瞰風景』と第2章『殺人考察(前)』まで。


劇場用作品ということで、非常にクオリティが高いと感じました。

もちろん、長大な内容を映像にする際の、矛盾や限界を感じる部分もありましたが、それらを補って余りある内容でしょう。


高いクオリティの一端を担っているのは、もちろん素晴らしい音楽です。

音楽を担当されているのは、梶浦由記女史。

梶浦女史の音楽を聴くのは、『空の境界』が初めてとなります。

なので『空の境界』に限っての感想ですが、『とてもシンプルで美しいメロディを創られる方だな』と感じました。


強く印象に残っているのは、第1章、主人公『両儀 式』と『巫条霧絵』の戦闘シーンから、『巫条霧絵』のモノローグまでのに使用されている一連の劇伴。

前述のシーンでは、一部を除いて、映画の冒頭で流れる『俯瞰風景』メインテーマが形を変えて登場します。

戦闘シーンでは疾走感溢れる音楽、モノローグのシーンでは『巫条霧絵』の心情を表す静かな音楽に…。

特に、モノローグのシーンでは台詞と音楽の力が強く結びついて、心が締め付けられるようでした。


最後に、もしこのブログを読んで『空の境界を観てみようかな(&読んでみようかな)…』と思われた方への注意を一点。

とても残酷な描写の多い作品です

もちろん、残酷な描写は、『空の境界』という長大な作品の『一面』でしかないのですが…。

ですが、そういった描写が苦手な方には、ちょっとお勧めできないかなぁ…。