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2017-12-13 00:31:41

証言 私の昭和史1

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  これも古本屋で100円で買った文庫本。

  かつて昭和30年代から40年代にかけて、今のテレビ東京で放送されていた『私の昭和史』という番組を、そのまま書籍化したもの。

  この第一集は、「昭和初期」がテーマで、今やその時代のことをナマで体験して語れる人なんて、みんな死んじゃってるわけだが、当時はまだちゃんと生きてしゃべってた。それだけで、ちょっとすごい。

 戦前の浅草オペラ、軽演劇の繁栄をエノケンが語り、昭和7年に起きた相撲界のクーデター「春秋園事件」を当事者の天竜が語り、昭和5年の浜口首相狙撃事件については、実行犯本人が語り。

 なんてったって、この『私の昭和史』が流れていたの自体、今からほぼ半世紀前。もはや今ではだれも知らないような生々しいエピソードが飛び出してくる。

 たとえばエノケンいわく、最盛期の浅草カジノ・フォーリーでは、人が入り過ぎて、よく客席二階からお客が下に落ちたが、下の人が手で受け止めるんで怪我もなかった、とか。

 

 ラストエンペラー・溥儀を満州に連れてくるために尽力した人物の証言や、満州事変の現場に立ち会ったカメラマンとか、そのまま日本の現代史ど真ん中を見た人達もいる。

 昭和ヒトケタに起きた重大事件や、当時のハヤりもののほとんどが網羅されているといってもいい。

 

 それでまあ私としては、最初から終わりまで全部順番に読むのではなくて、自分が興味を持ったところだけピックアップして読むことにした。

だから芸能やスポーツ、それに政治、戦争関係などは読むが、「金解禁」などの経済関係、「坂田山心中」などのゴシップ関係はほぼすっ飛ばす。そういうことをしやすい本だ。

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2017-12-10 15:54:39

何をかいわんや

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  前回に引き続いて、ナンシー関の本を読む。

  これは90年代前半に書かれたコラム集であって、テレビ批評だけでなく、新聞雑誌や、「お中元」だの「半透明ごみ袋」だの、日常の中で見かけるあれこれに対するツッコミも収録されている。

 

 しかし、全体を見返してみると、やはりこの人は、ある特定の人物を語るときに最も精彩を放つのを改めて感じた。消しゴム版画にしても、結局は肖像画であって、ある人物に対する独特の視線が、版画と文章の両方で表現されるからパンチが強烈なのだ。

 それに比べると、たとえば新聞雑誌に関するコラムで「東スポ」や「結婚情報誌」について語られても、どうも通りいっぺんだ。「エロ」を満載した「男セン」のコーナーが東スポ敵世界の最後の牙城、なんて書かれても「そりゃそうだろう」と受けるしかない。

 

 その点で、人物について語る際の、独自の錐と鉈を一緒に使ってるような破壊力は、たいしたものだ。

「川島なお美は心のかさぶたである」

 もうこの一言だけで同時代を生きたものにはなんとなくわかる。気にしてはいけない、触ると治りが遅くなるのはわかっていても、ついつい触ったり、はがさざるを得なくなってしまう存在。

 年とってもなかなか「セクシー」の看板を下ろさないまま、ステップアップのために有名作家と付き合ってみたり、「私の血はワインでできてる」みたいなしょーもないこと言ってゴージャス感を出してみたり、確かに90年代の川島なお美ほど、「かさぶた感」が強烈だったタレントは

いなかった。

 あの人も死じゃったんだなぁ。しんみり、時代の流れを実感してしまう。 

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2017-12-06 01:01:00

雨天順延

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  神保町で買った一冊100円の文庫本の一つ。著者はナンシー関で、週刊文春に連載していたコラム集の第五弾。

 

  年に何回かは、ついつい改めてナンシー関の本を読んでしまう。最近は、だんだん「歴史書」を読む気分になっている。この本も、ほぼ西暦にすると2000年前後のテレビ番組や出演者についてツッコンているわけだが、なんというか、当時の「空気」を思い出そうとすると、この人の書いた者が、一番思い出しやすいのだ。

 たとえば、テレビに「夫人」という肩書のタレントが増殖してきて、その代表が野村沙知代であるとか、テレ東の「大食い選手権」が進化してきて、ついにはTBSがもろパクリの「フードバトルクラブ!」なんて番組作ったが「いけしゃあしゃあ」感にあふれてる、とか、そういう時代の匂いって、

なかなか他の本には感じられてこない。

 教科書っぽくない、実感としての「2000年」が、そこにある。

 

 一言で言って、「頭で考えて書いてるわけじゃない」ってところかな。普通、物事を批評する文を書こうとすると、自分の言いたいことを決めて、それをどんな構成で表現するかとか、文章のレトリックをどうしようとか、いろいろ頭を巡らした末にまとめていく。

 この人はまったくそうじゃない。コタツに入ったまま、日がな一日、テレビをずーっと見続けつつ、その場にナマで感じた「バッカデー!」「なにやってんの、こいつ!」みたいな、誰もがテレビに向かってツッコみそうな言葉の数々を、そのまま消しゴムと原稿用紙にぶつけてる、って雰囲気なのだ。

 土俵の外で見てる観客じゃなく、出演者と一緒に相撲とってるか、せいぜい行司くらいのスタンス。

 

 だから理屈ではなく、ナマの「2000年のテレビ」が見えてくる。

 しかし、2001年のディズニーシーのオープニングに、車椅子の森繁も呼ばれて、園内では家族に支えられながら歩いていたのか。これ知らなかった。森繁って、21世紀にもまだいたことに、軽い驚きがあった。

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2017-11-30 21:33:32

山本周五郎のことば

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    山本周五郎の作品の中から、心に残ったフレーズをピックアップして著者が解説を加える、といったいわば一種の「語録集」。

  こういう本でだいたい「よかった」ということはあまりない。特にイヤだったのが「寅さん」の語録集で、熱狂的な寅さんファンが思い入れたっぷりに解説するのに心底、ヘキエキしたものだ。結局、ああいうものは映画そのものを楽しめばいいし、本を読むなら共演者やスタッフなどの関係者が出したもので、裏のエピソードを楽しむのがせいぜい。

 

 で、この本だが、そのヘキエキ本の一つ。こういう本は、読んでみてから本編も読みたいな、と思わせるところが勝負だが、これじゃ逆に読みたくなくなる。解説部分が、山本周五郎の「庶民性」「テーマに向けてひたすら真摯に迫る」「賞などの栄誉は受け付けない」「しかしテーマを声高には主張しない」といった、イメージ通りのことをそのままなぞって書かれているため、ついつい「そんなの知ってるよ」といいたくなってしまう。

 

 たぶんこの著者も「愛好家」の一人で、別に周五郎本人と付き合いがあったとか、そういうわけじゃなかったのだろう。端的にいえば「え!  そうだったの!?」の驚きの部分がないのだ。これくらいなら、時間さえかければ、私だって書けそうな気がするくらい。ただ、私も山本周五郎の本をよく読んでたのは30年くらい前なので、また全体、読み直すのは面倒だが。

 

 「下町もの」「職人もの」などと分類されて、周五郎作品カタログとしては意味あるかもしれないが。

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2017-11-23 22:45:35

続・暴力団

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  BOOK  OFFで100円で買った新書の一つ。だから「続」だけど、その前の一作目の『暴力団』は読んでいない。

  出たのが2012年で、その時点の暴力団の状況がわかりやすく書かれている。

  要するに、それ以前にすでにあった「暴対法」は、一応、暴力団という存在を「合法」の範疇に入れつつ、どんどん活動範囲を規制していくという国の法律。一方、2010年以降に全国各地で施行された「暴力団排除条例」(暴排条例)は、その存在自体を認めない条例。
  で、この暴排条例を機に、さらに暴力団のマフィア化、地下化は進み、それとともに暴力団ではないが反社会的な活動をする「半グレ」の肥大化が進んでいるという。

 

 つまりは、アウトサイダー業界も根本的な変革の時代に入ってる、ということだな。

 

 でもって、著者は暴力団系ノンフィクション作家の第一人者なので、私は先入観として、「暴力団は必要悪。無闇につぶして地下に潜らせるのは得策ではない」と主張するのかと思って

た。読んでみたら、全然違う。ああいう組織を「合法」だなんて国は日本くらいだから、どんどん禁止しちゃえ、と言ってる。

 またそれ以上に、ずっと暴力団と癒着したおかげで検挙率をあげて、いざでを切ったら検挙率下がってあわてている警察の頼りなさを嘆いている。

 というか、著者の主義主張よりも、まず、2012年現在で、暴力団とその周辺がどんなむぐあいなのかが良くわかる手引書。そういえば、ちょうどあのころ、島田紳助の問題も騒がれたんだな、と思い出す。

 

 芸能界と暴力団の癒着の話では、競馬場で、手持ち資金がなくなって、一緒にやってきていた巨大暴力団のトップに、「100万貸してよ」「いいよ」なんて気楽に頼んでた「競馬好き」の超大物演歌歌手K、なんてのも出てきたが、こんなの、もう名前公表してるのと同じじゃないの、と苦笑。中高年に大人気の、「某暴力団に育てられたような」超人気漫談家Aも登場。

 

 さーて、今後のアウトサイダー業界はどう変わっていくのか?   お付き合いはしたくないが、野次馬として、本で読むくらいなら楽しい。

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