10 奥大日岳 | ファミリーで登る山日記 のち日々雑感

ファミリーで登る山日記 のち日々雑感

1995年に夫と2人で始めた山登り。
2年半の北海道在住をはさみ、2001年にはキリマンジャロに登りました。息子が生まれてからは、3人で八ヶ岳やアルプス、残雪期の山歩きなどを楽しみました。
息子が家を出た今は、日々のことをいろいろ書いています。

2010年7月、息子6歳

雷鳥沢キャンプ場にテントを張り、立山に登った翌日、
奥大日岳を目指しました。

キャンプ場から奥大日岳方面がきれいに見えています。



この日は少しゆっくりめ、7時に出発しました。
雪渓の上を歩いて、浄土沢を渡り、



別山乗越への道を右に分け、木道を進み、



新室堂乗越へと登っていきます。



新室堂乗越まで登りきり、稜線を歩きはじめると、息子のペースが落ちました。

前日に立山に登っていることを考えると、6歳で連日登山はちょっと無理だったかな、
などと考えながら歩いていると、
右手が開けて、目に飛び込んできたのがこの景色。



「ほら、見てごらん。剱岳だよ」
「えっ、剱岳っていうの」
「そうだよ。かっこいいねぇ」
「うん、かっこいい」
「いつか登りたいなぁ」
「登れるの?」
「登れるよ。難しいけどね。登りたいでしょ」
「うん」
「じゃあ、頑張って歩こう」

ちょっと元気を取り戻して歩きます。

それでも、あれが山頂かなと期待して登ったのが小ピークで、
下った後、道を回り込んで、
目の前に登りの長い道のりを目にすると、さすがに気持ちが折れかけた様子。

腰を下ろしておやつを食べながら休憩。
励ましながら、再び歩き出します。
振り返ると、歩いてきた登山道がよく見えました。
「すごいね。あんなに歩いてきたんだよ」
「うん」



最後は、また少し雪渓が出てきたので、復活。

9時55分、山頂に到着。



山頂はガスに覆われ、眺望はほとんど得られず。
休憩をかね、エネルギーをしっかり補給します。

10時20分、下り始めますが、明らかにペースダウン。
ただ、歩いていると、空がまた明るくなってきました。
時間的に余裕がある上、同じ道のピストンなので、ゆっくり歩きます。



風景を眺めたり、雪渓の形を何かに見たてたりしながら下ります。



立山もきれいに見えました。

この後、またガスが急にかかってきたり、流れたり、空気も冷たくなってきました。
何となくいやな感じがしたので、稜線からの下りは、少し急ぎました。

午後1時10分、テント着。
この頃には空が暗くなってきました。
テントの中に入って着替えていると、激しい雷雨。
間一髪でした。

夕方、3人で雷鳥沢ヒュッテに行き、お風呂に入ってアイスを食べると、体も心もすっきり。
いい気分でテントに戻りました。