くるまの達人

とか、タイトルで謳いながら、実はただの日記だったりするけど、いいですか?


テーマ:
わたしの仕事といえば、みなさんの目
に触れる機会が多いのはやっぱりクル
マ関係だったりするのですが、実はそ
れ以外のお仕事もいくつかやってまし
て。

そんな中で、こんな時代だから……と
言われる今こそ、特に若い人たちに
読んでもらいたい原稿があります。

リクルート社の月刊広報誌「かもめ」
で2004年から5年間連載した「働くと
いうこと」。

内容は、タイトル通りです。日本中の
各方面で働く人たちに、働くことの心、
を訊ねて歩いたものです。

社会への旅立ちを意識したとき、社会
の厳しさにくじけそうになったとき、
社会との係わり方が分からなくなって
きたとき、人生について考えたり悩ん
だりしたとき……。

先人たちはどうやって考え、どうやっ
て切り抜け、どんな今を送り、どんな
未来予想図を描いているんだろう。

明日を歩くために必要な勇気の糧やヒ
ントがインタビューに応えてくれたひ
とりひとりの言葉の中にちりばめられ
ています。

この原稿を第1回から順に掲載します。

どうか、生まれた時代が悪かった、な
んて言わないで。

どの時代に生まれた人も、みんないろ
いろありました。

今もいろいろあるようです、死ぬまで
いろいろあるでしょう。

だから特に、若い人たちに読んでもら
いたいんです。

叩かれても叩かれても、
腐っちゃダメだ、くじけちゃダメだ。


**********************

世界唯一の技術を持つ零細企業社長
株式会社ユタカ 
代表取締役 安田憲司さん


世の中こんなに便利になってもね、悩
み事いうのは尽きんのです。困った困
ったって言うてはるそんなお客さんの
言葉を、大変ですねぇと聞き流してし
まうんではなくて、一生懸命聞いてあ
げること。自分の知恵の及ぶ範囲のこ
となら、どうすればいいのかを考えて
みること。仕事のヒントというのは、
日常の中にあるんです。

ウチの会社は、もともと小さなネジや
クギを作る機械を製作してたんです。
ところが海外製の機械が安い値段で台
頭してきましてね。何とかせんと会社
が潰れるな、という危機感があったわ
けです。

製作機械はもうあかん。でも検査機器
は相変わらず日本の技術力で開発され
たものが生き残ってる。

たまたま訪ねた台湾の工場でそういう
現実を目の当たりにしたのが、検査機
器の研究開発を思いついたきっかけで
す。

そのときは、困っていたのはウチの方
やったんですが、実際に何を検査する
機械を作ったらええのかを考える段階
になったら、お客さんの困った困った
に耳を傾ける日々でしたね。

一巻き350kgもある銅線のドラムが、
納めた先から山のように返品される。
聞けばちょっとでも銅線に不具合があ
ると、束ごと送り返されてしまうらし
い。困ってはるわけです。

クギを作ってる工場では、ほんの一つ
かみの不良品が混ざっているだけで、
毎年3,200万円分の製品をスクラップ
にしなきゃならないらしい。こちらも
かなり困ってはるわけです。

銅線をドラムに巻き取るときに確実な
検品ができれば、膨大な本数のクギの
山から数十本の不良品をより分けられ
れば、……もう困らん。

これが仕事のヒントです。どれも世間
話から出るようなことなんですけどね。

ウチで作ってるマイクロ球体用外径選
別機で検査する品物の中で、最も小さ
い部類に入るもののひとつが、このハ
ンダの粒です。

電子部品の内部に使うものなんですが、
粒といっても粉みたいな感じでしょ。
外径40μ、つまり0.04mmの丸い球。こ
の球の大きさにばらつきがあると、半
導体工場の機械が止まってしまうんで、
0.0005mmの誤差まできっちり選別する
わけです。

そんな機械を開発できるなんてすごい
才能や、って言うてくれる人がいるん
ですけど、誰にでも何かを極める能力
ってあると思うんです。

大切なんは、ひとつの事に対して、ど
れだけ努力したかということなんと違
いますか。

ヒントを見つけたら、それを商売にす
るために一生懸命努力する。

努力するといっても、付け刃みたいな
技術しか持ってなければ、カタチにす
ることはできないでしょ。

だからひとつのことに専心するという
ことが大切なんです。

もし自分にはこの仕事は向いてないと
思っても、3年は腰を据えて頑張って
みることです。

興味も技術も、人とのいい出会いも、
芽生えてくるのにそれなりの時間がか
かりますからね。

夢やロマンを追うのもええけど、そう
いうものって生活するという現実の上
にしか積み上げられんのです。

実は私も、今の仕事に腰が据わるまで
10年かかったクチなんですが、ね……。

Interview, Writing: 山口宗久


かもめ・2004年1月号掲載
※内容は、すべて取材時のものです

※記事掲載への思いについて。



山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
Twitter / nineover
facebook / Yamaguchi Munehisa
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