山形だけの年間三隣亡 4

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民俗学と三隣亡


新潟県や群馬県の一部では、三隣亡の日に土産物を貰った者は没落し、贈った方は成金になるという言い伝えがあるので三隣亡の日に贈り物を贈ることは避けるのが風習となっているのだそうだ。

 

このことは、板橋作美の論文『群馬県南西部におけるオサキモチ信仰とサンリンボー信仰の社会的意味』に詳しい。

 

 

平素三隣亡はまだしも、年間三隣亡は日常生活に大きな影響を与えることになる。

 

家を建てるとか、ビルを建てるなどと言うことは、普通は一生に一度の大事なので、迷信とわかっていてもわざわざこんな日にしなくともいいだろうと避けたくなるのが人情である。
 

三隣亡のよけ方

 

●平素三隣亡
日数としては少ないので、これ以外の日に事を起す(だから因襲がすたれないのだろう)。

 

●年間三隣亡

丸一年工期を延ばすわけにも行かないので、亥、寅、午の年の前年にお祓いをして「仮杭(工事を始めたという印)」を現場に打ち込む。三隣亡の前年に着工したしるしを付けたことになり障りはない、とされる。

 

まあとにかく面倒なことであると山形の大工さん、不動産屋さんは嘆いていた。 

 

山形では三隣亡の他に、大将軍という悪習が今も生き残っているのでさらに厄介である。

これも仙台の人は聞いたことがないだろう。

 

墓の建立については三隣亡、大将軍は関係がなく、「思い立ったが吉日」(いつ着工しても良い)と寺町の和尚さんが言っていた。

 

大将軍についてはまた別の機会に。

 

「山形だけの年間三隣亡」 了

 

 

次回から「き○やか銀行の秘密」を連載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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