紅葉が一番綺麗に見えるのは、滝のあるところだという。水しぶ

を舞い上げて落下する滝の凄さは迫力満点である。滝の壁にへ

ばりついて耐える草木の逞しさと、秋色に染まった紅葉との調和

が美しい。


 銀山温泉の奥へと進むと、高さ22mの白銀の滝(尾花沢市)が、

轟々と音を立て、水しぶきを上げながら落ちてくる。白銀公園の

入口にあって、これより先は散策コースとして、旧銀山鉱脈を見

学することができる。滝は銀山川に流れ込んで行くが、澄んだ水

の中で泳ぐ魚影が清清しい。山は赤や黄色に色づいていた。


       秋の白銀の滝

          銀山温泉の名所 秋の白銀の滝


 鳥海山の山麓に、一の滝、二の滝、三の滝がある。一の滝駐車

場まで車で行き、谷に下って徒歩5分位のところに二の滝(遊佐町)

がある。落差18m、豪快に水しぶきを上げながら落下する二の滝は、

滝壺が美しい滝である。水量が多く滝見台までしぶきが襲ってくるが、

滝の壁に根付いている草木の逞しさに力強さを感じる。


       秋の二の滝

          豪快で滝壺が美しい秋の二の滝


 日向川の上流にある落差63mを誇る玉簾の滝(酒田市升田)は、

風格がある豪快な滝である。昔は修験道の道場があり、滝の中腹

に岩穴があって、不動明王の石像が安置されているところから、玉

簾の滝と呼ばれるようになった。秋の紅葉の季節も美しいが、冬季

に氷結した滝のツララが神秘的で美しい。


       秋の玉簾の滝

         落差63mを誇る豪快な秋の玉簾の滝


 経ケ蔵山(標高474m)の麓に、その名の通り大小12の滝からなる

飽海三名瀑の一つ十二滝(酒田市平田)がある。荒沢峡と合流する

一つの渓流が、30mの高さから段々と水を落とし、長さ300mにわた

って流れて行く。色づいた木々の間を縫って、滑るように流れる滝と

紅葉のコントラストが、秋景色を美しく引き立てていた。


       秋の十二滝

          大小12の滝が連なる秋の十二滝


 寒河江市から西川町を経て車で月山峠を越える。トンネルの多い

難所の峠を過ぎて、米の粉の滝ドライブインに着くと、ドライバーは

ホットして一休みをするのが定番である。ドライブインからは梵字川

に落ちる高さ40mの米の粉の滝(鶴岡市上名川)が見られる。木々

は赤や黄色に色づき、観光客を楽しませていた。


        秋の米の粉の滝

         ドライブインから見える秋の米の粉の滝