虚子の亡霊(三十三)
テーマ:虚子・秋桜子周辺虚子の亡霊(三十三)
ホトトギス百年史
昭和六年(1931)
一月 「プロレタリア俳句」創刊。「俳句に志す人の為に」諸家掲載。
五月 虚子選『ホトトギス雑詠全集』(全十二巻.花鳥堂)刊行始まる。
四月 青畝句集『万両』刊。
六月 「句日記」連載、虚子。
十月 秋桜子「自然の真と文芸の真」を「馬酔木」に発表、ホトトギスを離脱。
(杉田久女その二)
久女をして、一躍、女流俳人のトップに踊り上げさせたところの、この昭和六年の「日本新名勝俳句」の応募投句数は十万三千二百七句、入選作は一万句、さらにその中の「帝国風景院賞」を射止めたものが二十句で、その二十句のうちの一句に、久女の「谺して山ほとゝぎすほしいまゝ」が選ばれたということである。この入選作一万句の中には、当時の名ある俳人は凡そみなその名を止めているし、その「帝国風景院賞」の二十句の作者は、当時の代表的な俳人、あるいは、その作者にとっても、その後の代表作として日本俳壇史上に止めているものと言っても差し支えなかろう。これらの「帝国風景院賞」の二十句が、『花衣ぬぐやまつわる・・・わが愛する杉田久女』(田辺聖子著)に掲載されており、それらの二十句を下記に再掲をしておきたい。そして、これらの二十人の作者を見ていくと、殆どが「ホトトギス」系の俳人であるし、当時の日本俳壇というのは、イコール、「ホトトギス」という思いを深くする。同時に、その「ホトトギス」の俳句理念、イコール、虚子の俳句理念の「花鳥諷詠」というのが、いかに、一世を風靡をしていたかということを如実に見る思いがする。それらの感慨とともに、この「花鳥諷詠」という俳句理念は、より多く、「自然諷詠」・「風景俳句」に馴染むものという思いを深くする。すなわち、「花鳥諷詠」俳句の世界の限界といっても良いであろう。また、この昭和六年というのが、「ホトトギス」、そして、虚子にとって、その絶頂期であり、この昭和六年を契機として、以後、下り坂に向かうという感慨をも抱くのである。その黄信号を示すものが、いわゆる、「秋桜子のホトトギス離脱」という感慨でもある。
『花衣ぬぐやまつわる・・・わが愛する杉田久女』(田辺聖子著)所収「日本新名勝俳句」の「帝国風景院賞」(二十句)
阿蘇山
阿蘇の瞼(けん)此処に沈めり谷の梅 大分 古賀晨生
噴火口近くて霧が霧雨が 京都 藤後左右
英彦山
谺して山ほとゝぎすほしいまゝ 福岡 杉田久女
赤城山
啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 東京 水原秋桜子
大山
笹鳴や春待ち給ふ仏達 鳥取 安部東水
那智滝
宿とるや月の大滝まのあたり 和歌山 仲岡楽南
箕面滝
滝の上に水現れて落ちにけり 兵庫 後藤夜半
球磨川
前舵が笠飛ばしたり山ざくら 朝鮮 広瀬盆城
阿賀川
下り鮎一聯過ぎぬ薊かげ 東京 川端茅舎
琵琶湖
さみだれのあまだればかり浮御堂 大阪 阿波野青畝
蘆の芽や志賀のさゞなみやむときなし 兵庫 伊藤疇坪
銀漢や水の近江はしかと秋 同 脇坂筵人
霞ケ浦
青蘆に夕波かくれゆきにけり 東京 松藤夏山
屋島
鳥渡る屋島の端山にぎやかに 香川 村尾公羽
野菊より霧立ちのぼる屋島かな 同 田村寿子
蒲郡海岸
漂えるものゝかたちや夜光虫 愛知 岡田耿陽
熱海温泉
山越えて伊豆に釆にけり花杏子 神奈川 松本たかし
三朝温泉
蚕屋の灯のほつほつ消えぬ山かづら 京都 田中王城
兎和野原
酒の燗する火色なきつゝじかな 兵庫 西山泊雲
富士駿州裾野
大岩の釆て秋の山隠れけり 静岡 野呂春眠
上記の二十名について、そのネット記事は下記のアドレスなどで知ることができる。そして、これらの俳句と全く方向を異なにしている「現代俳句協会」が、これらの俳句についても、その「現代俳句データベース」の中に収集しているのは、実に的を得ているという思いと今後のこの種の先鞭を付けるものという思いを深くする。
古賀晨生(しんせい)下記のアドレスでは(どんしょう)の読み ホトトギス?
http://iris.hita.net/~city/bun/hik/hbunjin.htm
藤後左右 ホトトギス 京大俳句 天街創刊
http://members.jcom.home.ne.jp/yanma36/to.htm
杉田久女 ホトトギス 花衣創刊
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E7%94%B0%E4%B9%85%E5%A5%B3
水原秋桜子 ホトトギス 馬酔木主宰
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E5%8E%9F%E7%A7%8B%E6%A1%9C%E5%AD%90
安部東水 ホトトギス
仲岡楽南 ホトトギス
後藤夜半 ホトトギス 蘆火主宰
http://members.jcom.home.ne.jp/yanma36/ko.htm
広瀬盆城 ホトトギス?
http://blogs.yahoo.co.jp/kamomeza_haikukai/rss.xml
川端茅舎 ホトトギス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%9D%E7%AB%AF%E8%8C%85%E8%88%8 D
阿波野青畝 ホトトギス かつらぎ主宰
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E6%B3%A2%E9%87%8E%E9%9D%92%E7%95%9D
伊藤疇坪(ちゅうへい) ホトトギス
脇坂筵人(ていじん) ホトトギス?
松藤夏山 ホトトギス?
村尾公羽 ホトトギス?
http://www.ami-yacon.jp/yume_haiku_tabi/yume_haiku_tabi_haru_106_utiwa.htm
http://www.aichi-c.ed.jp/contents/syakai/syakai/tousan/115/115.htm
http://www23.big.or.jp/~lereve/saijiki/hito/9.html
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/30415342
http://www.eonet.ne.jp/~zarigani/kilp/kilp42.htm
http://www3.shizushin.com/anniversary/numajyo100/numajyou39.html




