背光を欠く如来像~日光街道を歩く(213)
ツツジに一番近いところに灯篭があると思ったが、近づいてみると変わった地蔵がある。
「灯篭のような地蔵」である。
灯篭の周りに6体の像が浮き彫りされている。
像は両手をお腹の辺りで組んでいて、袖の長い服を着ているように見える。
回り込んで別の方向に向かうと首なし地蔵があった。
これは明治維新における廃仏棄釈運動によるものであろう。
隣の如来像も背光が切り欠かれている。
皆既日食の時のリング型コロナが、後に仏教の背光となったり天使の環へと受け継がれたといわれている。(「有翼日輪の謎」齋藤尚生著、中公新書 668(1982年)より)
官軍もこの街道を北へと行進してきたのであろう。