2011-04-19 15:06:55

核という幻想 ジャック・アタリ

テーマ:福島第一原発事故
ジャック・アタリの核という幻想/ジャック・アタリ
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クリントン米国務長官の真の来日目的とは?

資料1.田中宇の16日解説

【2011年4月16日】 米原子力規制委員会のヤツコ委員長は、米大統領の代理人としての権威を得て、原発事故に対する日本政府の認識が甘すぎるという主張や情報発信を続けた。その流れから考えて、4月12日、日本政府が福島原発事故に関する国際評価尺度(INES)を唐突に5から7に引き上げたことに関しても、ヤツコがオバマの代理人として日本政府に圧力をかけた結果であると思われる。事故のひどさについて過剰な評価を行うことは、過剰な反応を誘発して悪影響が大きい。日本は「世界最悪」を早々と自認したことで、国内で原発を増設することも、海外に原発を売ることも非常に難しくなった。こんな自滅的なことを、日本政府が自己判断のみで決めるとは考えにくい。
http://tanakanews.com/

 4月17日、ヒラリー・クリントン米国務長官が、米財界人を引き連れて来日した。朝日の見出しは、「被災地復興へ日米協力」となっている。東日本大震災復興に向けて、アメリカは官民あげて協力しますよ、ということになっている。さて、フランス大統領サルコジが原子力企業アビバと伴に来日したのは先月末のことだ。あの時も表面上は『官民』あげての協力、支援の申し出だった。しかし誰もそんなことで一国の大統領が来日したなどとは思っていない。サルコジには日本をこの時、訪れなければならない理由があったのだ。

 フランスは世界最大の原発大国である。電力の約80%を原発に頼っている。2008年のフランスの年間発電電力量は570x1000GWhである。日本が1038x1000GWhなので総量としては日本の約半分。その77.1%を原発が担っているとすると、約440x1000GWhである。日本は原発が24%だから、250x1000GWhになる。


 フランスの隣国ドイツはどうだろうか。ドイツの年間発電電力量は631x1000GWhでフランスより一割ぐらい多いが原発比率は23.5%なので、約150x1000GWhと絶対量でフランスの三分の一である。

 ヨーロッパの大国ドイツとフランスの今回の日本での原発事故対応の仕方は両極端である。ドイツのメルケルは完全に脱原発に舵を切った。昨年「原子力ルネサンス」を受けて、原発推進に舵を切ったにも拘わらずである。

 フランスサルコジ大統領の来日には2つの目的があった。ひとつは今回の「原発事故」処理にフランスの企業、アレバを推挙するためである。元々アレバは東電か、日本のパートナーの三菱重工と契約を結んでいる。その契約の詳細はわからない。しかし、今回の事故の一端であることも事実である。


 そしてもうひとつの来日理由は、フランス産「新型原発」の売り込みである。宣伝活動と言った方がいいかもしれない。さすがのサルコジでも日本が今後、それがどんなに安全性が高くとも新しい原発を作るとは思っていないからだ。だって、下手をすれば、フランス国内でも反原発運動が起こっている。サルコジにはどうしても原発を推進していかなければならない理由があるのだ。

 フランス・サルコジ大統領が民間企業のアレバを引き連れて来日したように、遅ればせながら米ヒラリー・クリントン国務長官が全米商工会議所会頭を引き連れて来日した。


 ヒラリーが今の時期に来日したのには、当然理由がある。NATOミーティングの帰り、という日程上の理由もあろうが、もっといえば、来なければならなくなった理由がある。


 それが、NRC(原子力規制委員会)委員長ヤツコの存在である。日本ではほとんど報じられなかったが、3月16日連邦下院で「福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールに水はない」「現場の放射線レベルは極めて高い」との爆弾発言をヤツコ委員長はしたのだ。欧米を始め諸外国の避難指示が80キロ以内とした根拠はまさにヤツコ発言によるものといえる。


 その後その発言は日本政府や東電に否定されて撤回されたが、少なくとも日本以外の国では、日本政府や東電の「大本営」発表を信じているものなどいない。

 アメリカも、フランスもドイツもロシアも中国もイギリスももちろん一枚岩ではない。ヤツコはオバマ派である。しかしヒラリーは決してオバマ派ではない。しかしアメリカ合衆国大統領である。アメリカの国益を一番に考えなければならない。今回の日本の原発事故で、アメリカがどう起ち回ることが自国の国益に適うことなのだろうか。

 ヒラリーの来日目的は、まさにサルコジと同じである。今回の原発事故処理をアメリカの企業が請け負うことである。実際は、マッチポンプではあるのだが、そんなことは決して口に出さない。原発を日本に無理やり押し付けたのは、自分じゃない。問題が起きたのは、古いGEの原発なんか使っているからで、こんどは「新世代原発」を使いなさい、と告げるためにヒラリー・クリントン米国務長官は来日したのだ。

 誰よりも原発事故の状況を把握しているのは、ヒラリーであり、アメリカである。ヤツコ率いる原子力規制委員会はすでに事故発生直後から常駐しているのだ。彼らは当然独自に調査をしている。というより、現場の情報を吸い上げている。

 そもそもこの原発事故は何故起こったのだろうか。オフィシャルには津波である。それも想定外の津波ということになっている。しかし、冷却ポンプを回す電源喪失は、津波ではなく、地震のためだということもいわれている。しかし、よくよく考えれば、「絶対に安全」な原発が事故を起こしたのである。つまり、原発の存在そのものが問題なのだ。
 
 絶対安全だからこその原発である。絶対安全でなければ、誰も原発など受け入れるはずがないのである。しかし、絶対安全なものなどない、ということを誰もが知っているというのも事実である。

 それでも日本国民は、原発を現状維持するという意見が51%で、増やすという5%を入れると半数を超す。朝日新聞の世論調査だから本当のところはわからない。しかし、原発を「やめる」と答えたのは11%しかないというのは、どういうことか?この期に及んでも原発をやめろという全国的なデモが起こってもおかしくないのに、やめろと言っているのはわずか1割である。わたしは全くのマイノリティーなのだろうか。

 もしこれからも原発を続けるのであれば、原発を続けるかどうかで総選挙を行うべきである。もし、それでも国民のほとんどが、朝日新聞の世論調査のように「原発容認」するのであれば、日本を捨てる覚悟をしなければいけない人がでてくるだろう。


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2011-04-15 16:58:12

メディア・コントロール ノーム・チョムスキー

テーマ:福島第一原発事故
メディア・コントロール ―正義なき民主主義と国際社会 (集英社新書)/ノーム・チョムスキー
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今回も、先週と今週のメルマガを載せます。


世の中の、特に3.11以降の世の中の動きがどうも「気持ち悪い」。その気持ちの悪さというのがどこから来るのかずーと考えてました。全部が全部わかったわけではないけれど、チョムスキーのこの本を読んで、少し晴れました。

このブログでも何度か書いている通り、日本はアメリカの属国なんです。それは、3.11前から、太平洋戦争でアメリカに負けてから続いているわけです。今始まったことではない。しかし、そこがアメリカさんのうまいところで、中国や中東のように表だって言論弾圧するわけではありません。「とまどえる群れ」を巧みにメディアを使ってコントロールするわけです。だから、「とまどえる群れ」は日本がアメリカの属国だということを忘れてしまう。

ひょっとしたら、今回、その属国から抜けだすチャンスなのかもしれません。「とまどえる群れ」は気付いてしまった。政府もメディアもアメリカの犬だったことを。

増田俊男さんが、時事直言の中で、「日本の自由と独立を阻む要因」と題して、3つのことを書いています。


http://chokugen.com/opinion/backnumber/h23/jiji110415_646.html


日本での原発は、エネルギー自立の代表だったが、実はそれは幻想で、アメリカに半ば強制されて導入されたものだった。

実は水力発電がもっともエネルギー自立に適うものなのだが、自立してもらっては困るアメリカはダム建設を嫌う。

真の独立国は自国通貨をコントロールできなくてはならない。しかし日本は、ニクソンショックの時、アメリカに外貨準備の10%以上は金(ゴールド)を買わない約束(命令)をさせられ、それは今でも守られている。

日米安保で日本は米軍の日本の領域における軍事行動の自由を保障している。が、日本が米国で自衛隊の自由行動を保障されていない。(そもそも日本に軍事力を行使できるものは憲法上存在しない)これって、まさに不平等条約です。

よって、やっぱり日本は、アメリカの属国なのです。



4月8日発行メルマガ44号


東関東大震災から4週間、余震は少しずつ減ってきて、問題は福島第一原発の問題だけかな?なんて楽観していたところ、ほぼ真夜中に大きな地震がまた宮城沖で起こりました。M7.4は、普通なら大地震ですが、M9.0を経験すると何だか中規模に感じてしまうのは、人間の「慣れ」のせいでしょうか。

実は、昨日、あるブログを見ていたら、これから1年以内に日本全体で、M8以上の地震が1回以上、M7以上で10回以上、M6以上だと100回以上起こるだろうと書いてありました。この文章の「みそ」の部分は、「日本全体」というところです。たまたま昨日の地震は、東日本大震災と同じような場所で起こりましたが、今後はどこで起こってもおかしくない、ということです。朝観たテレビ番組に出てきた地震学の先生もそれを裏付けるような発言を、それも結構「さらっと」されていました。

今回の地震は、太平洋プレートが北米プレートの下に滑り込んでいたものの「戻し」だったというのが大方の見方です。現象、流行り言葉でいえば、事象としては間違いないけど、その原因はわからない。陰謀説でいえば、「HAARP」なんですが、地殻変動は、何も地球内部の変動だけで起こるわけではありません。

http://wiredvision.jp/news/201104/2011040721.html

これは、2012年問題でも言われているのですが、この時期太陽の活動が活発化しています。地球は宇宙の中の太陽系の惑星ですから、地球上での天変地異にはもちろん太陽の影響は大きいはずです。「HAARP」も電離層を利用します。

地球そのものについても、もちろん宇宙全般についても実は知っていることより、知らないことの方が多い。というのは、当たり前のことなんだけど、その当たり前のことが当たり前だと思えなくなっていたのが3.11前までのことではないでしょうか。

絶対安全なものなどこの世に存在しない。にもかかわらず、日本では原子力発電所を54基も作ってきました。原子力発電所の存在というのは、「絶対に安全」ということが前提です。絶対安全というのは、万に一つも事故が起こってはいけない、いや、事故は起こらない、拡大解釈しても、「大事故にはならない」、どんなことがあっても。

ところが、今回福島第一原発でその起こってはならない事故、それも未だに収束のめどの起たない大事故が起こりました。にも拘わらず、日本の原子力発電事業をそのまま続けようとしている動きがあります。これはメディアのアンケート調査発表ですから、どこまでが正確なのかはわかりませんが、46%の日本人が、この期に及んでもまだ「原発」を続けていくべきだと応えているそうです。

前にも少し書きましたが、日本に原子力発電が導入されたのは、アメリカの思惑で、それを推進したのが、中曽根康弘だった。その辺の詳しい事情が、NHKスペシャルで1994年に流されたようです。

http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-c986.html
http://www.youtube.com/watch?v=k0uVnFpGEms
http://www.youtube.com/watch?v=C5gA18Q5UZ0&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=rQuvSIvu6gk&feature=related

ご存知の通り、4月10日(日)は統一地方選の投票日です。被災地は延期になりましたが、首都圏を始め日本全国で知事、県議会議員、市会議員、市長などが選ばれます。全国の関心を集める都知事選も行われます。

わたしは横浜に住んでいるので、県知事、県会議員、市会議員を選ぶことになります。選挙戦も終盤ですから、宣伝カーが煩いのですが、どうしたわけか、「原発廃止しよう」という声が聞こえてこない。横浜に原発はないから、関係ないだろうと思っているのではなく、明らかに「触れたくない」というのがわかります。

都知事選候補者にしても石原さんは、明らかに今でも「原発推進派」です。そのほかの人も「推進」しないまでも、もう作るの止めましょうという言い方はしない。やっぱり「この話は後にしましょう」と聞こえる。

各政党の態度も全く同じで、原発反対は「社民党」だけ。もちろんメディアは、特に新聞、テレビはこの辺は逃げまくりでしょう。

原発は、どんなにそれが「便利で快適な生活」を保証するものでも、やっぱり作ってはいけなかったと、わたしは思います。もちろんその責任の一端は、半世紀を生きてきてしまった者としては感じています。鬼籍に入った正力松太郎や棺桶に片足を突っ込んだ中曽根康弘だけに責任を負わせるわけではありませんが、この時点での選択は国民ひとりひとりが未来に対して責任を負っているという自覚が必要です。

今すぐとは言いませんが、今回の福島第一原発の収束のめどがついた段階で、衆議院を解散して、総選挙をするべきです。もちろん争点は、「原発廃止か否か」です。今回の地方選もこれが争点になるべきなんですが、マスコミが巧みに逃げていますので、残念ながら、逃げ切られてしまいそうです。

今回のお題を「真っ当な人」にしました。統一地方選では、その「真っ当な人」を選んで欲しいからです。真っ当とは、まともなことです。何も行政手腕に優れている必要はありません。優れていることに越したことはありませんが、前提となるのは、「真っ当」であることです。その「真っ当」な人かどうかを見極めるリトマス試験紙が、「原発」に対する考え方です。このご時世ですから、これからもガンガン原発を作れ、何て言う人はいないでしょうけど、「でも、原発は、これからの電力需要を考えると、やっぱり」何て言う人は、決して「真っ当」な人ではありません。とわたしは思います。

政治家にそれほど期待していないよ。というご意見もあるでしょう。はい、その通りです。どこの国でも、いつの時代でも「真っ当」な政治家などほとんどいません。というより、政治家はやっぱりその国民の写し鏡なのです。政治家だけで原発を作ることはできませんし、原発推進を続けられるわけではありません。国民の多くが望んだ結果が54基の原発なのです。

わたしは原発など望んではいなかった、とおっしゃる方もいるでしょう。少なくとも福島原発の近隣住民は東電と原発推進派の政治家に札束で頬を張られて決めたわけです。原発が危険なのは、決して事故があったからではないのです。事故がなくても人間にとっては必ず健康被害を及ぼすものなのです。だから、原発を作るのに、札束が必要で、それを受ける町や村もその札束で納得したふりをするのです。誰も原発が「絶対安全」などとは思っていないのです。

自分の身は自分で守りましょう。高濃度でも低濃度でも日本と言う国は、放射能汚染された水を海に捨てたのです。事故で流れたのではないのです。これは、どれだけ言いわけをしても、日本国民には通じるのかもしれませんが、世界には通用しません。今まで積み上げてきた日本人の信用、信頼感を損ねてしまった暴挙です。

今日の朝日新聞の一面に土壌汚染を調べた結果が載っていました。放射性物質は風や雲で運ばれていきます。だから単純に原発からの直線距離でその汚染度を計ることはできません。そんなことは素人でもわかります。その日の大気中の汚染度もその日の風向や天気で変わります。ご存知の通り気象庁は、そのデーターを持ってます。しかし出さない。日本の気象庁が出さないなら、出している情報を見るしかありません。

http://www.dwd.de/bvbw/generator/DWDWWW/Content/Oeffentlichkeit/KU/KUPK/Homepage/Aktuelles/Sonderbericht__Bild5,templateId=poster,property=poster.gif

ドイツ気象庁のものです。今はもうやめちゃったのかわかりませんが、ちょっと前までは放射性物質がどのように拡散していくかをその風向や気象状況でシミュレーションしていました。

大気の流れ同様、海流の動きも重要です。近隣漁民が抗議をしたように、もう近海の魚を食べるひとはいなくなるでしょう。今後は、輸入した魚のほうが高くなるかもしれません。

日本が地震と原発事故で右往左往している時にも、世界はそんなことはお構いなしに動いてます。ポルトガルはEUに緊急金融支援を申請しましたし、リビアでは、NATO軍の爆撃が始まっています。知らぬ間に円安になったのは、ドルの崩壊を引きのばすためのアメリカに対する日銀のサポートです。ということで、この辺の話は来週号にします。とはいえ、動きが早いですから、一週間で何が起こるかわかりませんが。

今日の最後に、ACで有名になった金子みすずの詩をご紹介しておきます。

「蓮と鶏」
泥のなかから
蓮が咲く。

それをするのは
蓮じゃない。

卵のなかから
鶏が出る。

それをするのは
鶏ちやない。

それに私は
気がついた。

それも私の
せいちやない。

「空のかあさまー新装版 金子みすず全集Ⅱ」



3月15日発行メルマガ45号


統一地方選挙の第一弾のあった先週の日曜日4月10日頃からテレビや新聞メディアの報道が少しづつ変わってきたことに気付かれたでしょうか。ここでは何度も書いてますが、わたし、ほとんどテレビを見ません。それでも震災後(もちろん3.11東日本大震災のこと)は一日30分から1時間、NHKのニュースが中心ですが、ザッピングして見るようになりました。新聞は、もうとるのはよそうと思っていますが、やっぱりこの震災があって、止めにくくなった朝日新聞を購読しています。(この震災がなければ、たぶん購読打ち切りしてましたね。)

その変わってきたマスメディア報道とは何か。真実が今までより明るみに出てきたことです。しかしそれと同時に新聞では、「福島第一原発事故」の記事が一面から消えました。テレビでいえば、トップニュースでなくなった。

今までも、テレビや新聞といった大マスコミは決して嘘の報道はしていません。それでは「真実」を伝えているかといえば、そうではありません。大本営発表をそのまま記事にしているだけです。東電や枝野さんの発表をそのまま書いているだけです。つまり、東電や政府発表が正しいのか嘘なのかはどうでもいいのです。発表されたことを書く。だから決して嘘の報道はないのです。

毎日、政府の記者発表も東電の記者発表も行われています。ネットではその一部始終を見ることができます。しかし、よっぽど暇な人じゃない限りはそれを見ることはできない。比較的暇人のわたしでも、それこそザッピングするしかありません。

http://iwakamiyasumi.com/

13日の東電の記者会見の模様です。最初から最後まで見ると2時間もあります。その大半が質疑応答なのですが、この質疑応答の部分がほとんど新聞やテレビ報道には出てきません。13日は菅総理の記者会見も行われました。夕方のテレビで報道するにはいい時間帯なのですが、生で放送したのはNHKだけ。そのNHKも最後までは放送しませんでした。民放が生中継しないのは、「不都合な質問」を一般ピープルにみせたくないからです。

大マスコミの報道姿勢に若干の変化はありますが、実際の「福島第一原発」の状況はどう変わったのでしょうか。事故評価が「レベル7」に引き上げられましたが、それは、状況が悪くなったからではなく、ごり押ししていた「レベル5」では世界にもう通らなくなったというだけのことです。菅さんの記者会見では、「原子炉は一歩一歩、安定化に向かっており、放射性物質の放出も減少傾向にある」と語られています。

びっくりしちゃいますよね。この現状認識に。もっと驚いたことに、この現状認識に異議を唱える記者がいない。素人でもつっこみ入れたくなるでしょう。

http://iwakamiyasumi.com/archives/8211

このインタビューに答えている小出裕章さんというのは、京都大学の原子力研究所の助教授なんですけど、反原発派なんで、完全に干されている人です。だから、この人が大マスコミに登場することは決してありません。しかし、たぶん、大マスコミの記者や関係者のほとんどが、この動画を見ているのではないでしょうか。みなさんもご覧になればわかりますが、これまでの報道で、わからないところに全て答えてくれています。つまり、これが現実の福島第一原発の姿なんだな、と納得がいくのです。

それが大マスコミに勤める人であれ、メディアに関わる方の多くが、「真実」を知りたがったいます。それはもちろん一般ピープルもいっしょです。その真実がたとえ悲惨で、耐えられないようなことであってもわたしたちは知らなければなりません。

水を注入し続けなければ、核燃料棒の暴走を止めることはできません。しかし、ある意味では底が抜けてしまった格納容器からは、注入した水が放射能を伴って漏れ続けます。漏れた水は溜まる一方ですから、海に捨てるか、それをどこかに溜めておくしかありません。どういう形にしろ水を循環させながら冷却する新たなシステムを構築する以外に方法はないのです。こんなことは素人にもわかります。しかしそれができない。何故できないかといえば、そのシステムの工事が現在の環境ではできないのです。いや、アルマゲドンのブルース・ウイリスが何十人もいれば別でしょうが、たとえ何十人いても、たぶんそんな簡単な工事ではないのでしょう。何百人単位のブルース・ウイリスが必要なはずです。

実は、ここまでは前振りです。本題はこれからです。
今日は、長くなります。携帯メールで受けている方は、たぶん全部ご覧になれないでしょう。後ほどブログに上げておきますので、それをご覧ください。
http://ameblo.jp/yabunokouji

本日のお題は「メディア・コントロール」です。
この言葉はノーム・チョムスキーの論文に由来します。ノーム・チョムスキーは元々はアメリカ生まれの言語学者です。生成文法という言語学の理論を確立して、言語学の世界では、それまで主流だったソシュールの構造主義言語学にとって代わるようなものを打ち立てた人です。しかし一般には、哲学者とか思想家、もっというと「反体制派」の旗頭とされています。「知の巨人」なんていわれ方もしますが、ベトナム戦争や、湾岸戦争などにもちろん異議を唱えます。だから、体制側からは目をつけられます。しかし、わたし、彼のファンなんです。というのは、彼の生まれは、1928年12月7日で、誕生日がいっしょなのです。もちろん年は全然違いますよ。

そのチョムスキーが、「メディアコントロール」の中で、こんな風に書いています。
「民主主義社会に関するひとつの概念は、一般の人びとが自分たちの問題を自分たちで考え、その決定にそれなりの影響をおよぼせる手段をもっていて、情報へのアクセスが開かれている環境にある社会ということである。そして民主主義社会のもう一つの概念は、一般の人びとを彼ら自身の問題に決してかからわせてはならず、情報へのアクセスは一部の人間のあいだだけで厳重に管理しておかなければならないとするものです。」

これを読んで、今回の「原発事故」報道が腑に落ちたのです。いや、朝鮮半島の問題、中国漁船と海保の事件、そして一連の検察の暴走、小沢バッシングも同じだったのです。

チョムスキーは、「一般のひとびと」を「とまどえる群れ」と表現します。それでは今回の「原発事故」では、何を「とまえる群れ」から隠そうとしているのでしょうか。その前に、主語が抜けていました。隠そうとしている主人公は、「アメリカ」です。

もう2週間ぐらい前になりますか、フランス大統領のサルコジとフランス最大手の原子力企業アレバのCEOが来日しました。このメルマガにも書きましたが、サルコジもアレバも決してボランティアで来たわけではありません。福島第一原発の全てかどうかは知りませんが、その主力メーカーが東芝です。その東芝とタッグを組んで世界に原発システムを売っているのが、米ウエスティン・ハウスです。現在世界の原発主要メーカーは、この東芝・ウエスティン、日立・GE、そして三菱・アレバが3強といわれています。

原発ビジネスがどのくらいの規模のものかご存知ですか?今日の朝日新聞に2025年までの原発新規需要の表が載っています。日本だけで7.7兆円、アメリカが15.5兆円、ヨーロッパで26兆円、中国に至っては63.5兆円規模です。世界全部を足すと167.6兆円になります。この金額は、たぶん原発の製造費だけですから、そのメインテナンスなどを入れればとんでもない金額になります。

現在、アレバだけでなくGEもウエスティン・ハウスも技術者を日本に差し向けているでしょう。そしてそこで何が行われているのか?わかりますよね。今回の福島第一原発事故収束に向けて、どの会社が主導権を握るのかの攻防が行われているのです。
さきほども書きましたが、福島第一原発の原子炉をこれから廃炉にしていくのにはとてつもない費用が掛ります。つまり、その廃炉にすることも原発メーカーにとってはビジネスなのです。

原発ビジネスというのは、ある意味ではおいしいビジネスです。造るのにも金が掛り、メインテナンスにも金が掛り、壊すのにも金が掛る。言ってみれば、ビジネスとしてこんなにおいしいものはないわけです。一度原発を作れば、一生食っていけるんですから。原発ビジネスは実は軍需産業なのです。

日本は原発を原子力の平和利用などと言っていますが、アメリカもフランスも原爆を作っている工場と同じです。そもそも原爆の燃料のプルトニウムを作りたいので原発造ったようなものですから。もちろんそんなことは、誰も口が裂けてもいいませんけど。

17日に米国務省のヒラリー・クリントン長官が来日します。NATOでのミーティングの帰りに寄るのですが、もちろん、日本のことを心配して来るわけではありません。NATOのミーティングでもたぶんフランスの外相とやり合ってきたはずです。アメリカやフランスにとっては、原発事故の問題とリビア空爆は同じ次元の話です。

13日の東電清水社長の記者会見では、今後の見通しを聞かれて、ほとんど何も答えられませんでした。それは東電では何も決められないからです。それでは誰が決められるのか。ヒラリー・クリントンです。ヒラリーはそのために来るのです。

13日の菅首相の記者会見で、今後の原子力政策を聞かれて、次のように答えています。「原子力の安全性を高めると同時にクリーンなエネルギーにも積極的に取り組む。両方にしっかり取り組むことが必要だ。」

「とまどえる群れ」の皆さま、もちろんわたしもその一人ですが、これから「原発容認」論をメディアを通じてプロパガンダしていくでしょう。決して「推進論」ではありません。知らない間に原発が日本でも続くのです。

また、主語がありませんね。でも、日本語は主語を書かなくてもわかるようにできている言語です。が、一応書いておきましょう。アメリカは考えもしないような手を使って、原発ビジネスを続けるでしょう。200兆円産業であるビッグビジネスを強欲なアメリカが簡単に手放すとは思えないからです。現在の菅政権は残念ながらそのアメリカの軍門に下ってしまっていますから、この期に及んでも決して脱原発、反原発などとは言わないのです。


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