2011-04-19 15:06:55

核という幻想 ジャック・アタリ

テーマ:福島第一原発事故
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クリントン米国務長官の真の来日目的とは?

資料1.田中宇の16日解説

【2011年4月16日】 米原子力規制委員会のヤツコ委員長は、米大統領の代理人としての権威を得て、原発事故に対する日本政府の認識が甘すぎるという主張や情報発信を続けた。その流れから考えて、4月12日、日本政府が福島原発事故に関する国際評価尺度(INES)を唐突に5から7に引き上げたことに関しても、ヤツコがオバマの代理人として日本政府に圧力をかけた結果であると思われる。事故のひどさについて過剰な評価を行うことは、過剰な反応を誘発して悪影響が大きい。日本は「世界最悪」を早々と自認したことで、国内で原発を増設することも、海外に原発を売ることも非常に難しくなった。こんな自滅的なことを、日本政府が自己判断のみで決めるとは考えにくい。
http://tanakanews.com/

 4月17日、ヒラリー・クリントン米国務長官が、米財界人を引き連れて来日した。朝日の見出しは、「被災地復興へ日米協力」となっている。東日本大震災復興に向けて、アメリカは官民あげて協力しますよ、ということになっている。さて、フランス大統領サルコジが原子力企業アビバと伴に来日したのは先月末のことだ。あの時も表面上は『官民』あげての協力、支援の申し出だった。しかし誰もそんなことで一国の大統領が来日したなどとは思っていない。サルコジには日本をこの時、訪れなければならない理由があったのだ。

 フランスは世界最大の原発大国である。電力の約80%を原発に頼っている。2008年のフランスの年間発電電力量は570x1000GWhである。日本が1038x1000GWhなので総量としては日本の約半分。その77.1%を原発が担っているとすると、約440x1000GWhである。日本は原発が24%だから、250x1000GWhになる。


 フランスの隣国ドイツはどうだろうか。ドイツの年間発電電力量は631x1000GWhでフランスより一割ぐらい多いが原発比率は23.5%なので、約150x1000GWhと絶対量でフランスの三分の一である。

 ヨーロッパの大国ドイツとフランスの今回の日本での原発事故対応の仕方は両極端である。ドイツのメルケルは完全に脱原発に舵を切った。昨年「原子力ルネサンス」を受けて、原発推進に舵を切ったにも拘わらずである。

 フランスサルコジ大統領の来日には2つの目的があった。ひとつは今回の「原発事故」処理にフランスの企業、アレバを推挙するためである。元々アレバは東電か、日本のパートナーの三菱重工と契約を結んでいる。その契約の詳細はわからない。しかし、今回の事故の一端であることも事実である。


 そしてもうひとつの来日理由は、フランス産「新型原発」の売り込みである。宣伝活動と言った方がいいかもしれない。さすがのサルコジでも日本が今後、それがどんなに安全性が高くとも新しい原発を作るとは思っていないからだ。だって、下手をすれば、フランス国内でも反原発運動が起こっている。サルコジにはどうしても原発を推進していかなければならない理由があるのだ。

 フランス・サルコジ大統領が民間企業のアレバを引き連れて来日したように、遅ればせながら米ヒラリー・クリントン国務長官が全米商工会議所会頭を引き連れて来日した。


 ヒラリーが今の時期に来日したのには、当然理由がある。NATOミーティングの帰り、という日程上の理由もあろうが、もっといえば、来なければならなくなった理由がある。


 それが、NRC(原子力規制委員会)委員長ヤツコの存在である。日本ではほとんど報じられなかったが、3月16日連邦下院で「福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールに水はない」「現場の放射線レベルは極めて高い」との爆弾発言をヤツコ委員長はしたのだ。欧米を始め諸外国の避難指示が80キロ以内とした根拠はまさにヤツコ発言によるものといえる。


 その後その発言は日本政府や東電に否定されて撤回されたが、少なくとも日本以外の国では、日本政府や東電の「大本営」発表を信じているものなどいない。

 アメリカも、フランスもドイツもロシアも中国もイギリスももちろん一枚岩ではない。ヤツコはオバマ派である。しかしヒラリーは決してオバマ派ではない。しかしアメリカ合衆国大統領である。アメリカの国益を一番に考えなければならない。今回の日本の原発事故で、アメリカがどう起ち回ることが自国の国益に適うことなのだろうか。

 ヒラリーの来日目的は、まさにサルコジと同じである。今回の原発事故処理をアメリカの企業が請け負うことである。実際は、マッチポンプではあるのだが、そんなことは決して口に出さない。原発を日本に無理やり押し付けたのは、自分じゃない。問題が起きたのは、古いGEの原発なんか使っているからで、こんどは「新世代原発」を使いなさい、と告げるためにヒラリー・クリントン米国務長官は来日したのだ。

 誰よりも原発事故の状況を把握しているのは、ヒラリーであり、アメリカである。ヤツコ率いる原子力規制委員会はすでに事故発生直後から常駐しているのだ。彼らは当然独自に調査をしている。というより、現場の情報を吸い上げている。

 そもそもこの原発事故は何故起こったのだろうか。オフィシャルには津波である。それも想定外の津波ということになっている。しかし、冷却ポンプを回す電源喪失は、津波ではなく、地震のためだということもいわれている。しかし、よくよく考えれば、「絶対に安全」な原発が事故を起こしたのである。つまり、原発の存在そのものが問題なのだ。
 
 絶対安全だからこその原発である。絶対安全でなければ、誰も原発など受け入れるはずがないのである。しかし、絶対安全なものなどない、ということを誰もが知っているというのも事実である。

 それでも日本国民は、原発を現状維持するという意見が51%で、増やすという5%を入れると半数を超す。朝日新聞の世論調査だから本当のところはわからない。しかし、原発を「やめる」と答えたのは11%しかないというのは、どういうことか?この期に及んでも原発をやめろという全国的なデモが起こってもおかしくないのに、やめろと言っているのはわずか1割である。わたしは全くのマイノリティーなのだろうか。

 もしこれからも原発を続けるのであれば、原発を続けるかどうかで総選挙を行うべきである。もし、それでも国民のほとんどが、朝日新聞の世論調査のように「原発容認」するのであれば、日本を捨てる覚悟をしなければいけない人がでてくるだろう。


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