佐賀県唐津市沖の玄界灘の海底から採取した海砂の売り上げを隠し、3年間で法人税約1億2000万円を脱税したとして、福岡国税局が、同市の海砂採取業者「唐津湾海区砂採取協同組合」(三浦睦雄代表理事)と、同組合経理担当の三浦光則総務部長を法人税法違反の疑いで、佐賀地検に告発したことがわかった。

 脱税額には県が認可した採取量を超えた売り上げ分も含まれており、同組合が海砂を違法に超過採取していたことが明らかになった。

 関係者によると、唐津湾海区砂採取協同組合や三浦総務部長は、2006~08年3月期までの3年間で、県から認可を受けて採取した海砂の売り上げの一部と、認可量を超えて違法採取した分の売り上げを申告せず、約5億8000万円の所得を隠し、法人税約1億2000万円を脱税した疑いが持たれている。福岡国税局は昨年2月、同組合などを家宅捜索していた。

 同組合は、唐津市内の砂採取業者4社が玄界灘の海砂を共同で採取することを目的に1969年に設立され、佐賀県で唯一、海砂採取を認可されている。組合にはその後、同市内の1社が加わり、現在は5社で売り上げを分配している。

 県によると、認可量は毎年度130万立方メートル。今回告発された期間に組合が県に報告した採取量は、延べ6か所の採取区域で05年度132万立方メートル、06年度136万立方メートル、07年度137万立方メートル。ただ04年度は118万立方メートル、08年度は115万立方メートルとなっており、県は「複数年度でみれば認可量に収まり問題ではない」としている。

 しかし、同国税局が告発した脱税額は、組合が県に報告したこれらの採取量にとどまらず、認可量を超えた違法採取分を含んでいる。押収した帳簿などから確認したとみられる。海砂を巡っては、これまで県に「組合は違法に採取している」との情報が度々寄せられていた。

 同組合は07年、認可区域外で違法採取したとして、法人としての組合と採取船の船長が砂利採取法違反で唐津海上保安部に書類送検され、それぞれ罰金50万円の略式命令を受けた。県も採取を1か月禁止した。

 帝国データバンクによると、同組合の従業員は46人で、09年3月期の売上高は約18億3000万円。業者側は否定 読売新聞の取材に対し、三浦代表理事は「違法採取はしていない。脱税の意図もない。帳簿上のミスはあるかもしれない」と話している。

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