金融庁は2010年3月期から、1億円以上の報酬を得ている役員の氏名と金額を個別に開示するよう上場企業に義務付ける。金融危機を境に株主による経営監視が厳しくなっていることを受け、財務状況にそぐわない「お手盛り支給」を一掃するのが狙い。
 経済界は「個別開示の意図が分からない」(日本経団連の御手洗冨士夫会長)と強く反発しているが、3党連立政権は経団連などと距離を置く。亀井静香金融相は「経済界が反対しても実施する」と繰り返し強調しており、政権交代が開示への追い風となっている。
 役員報酬の個別開示は、産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)が1990年代後半から検討課題に掲げていた。米国はすでに各企業の報酬額上位5人を公表対象とし、英独も個別開示を義務付けている。日本は「大企業と密接な関係がある自民党政権が及び腰だった」(海外の機関投資家)ためか、現在は任意での総額表示にとどまる。 

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