山梨県市川三郷町在住の日本画家、北條楽只(らくし)さん(68)が、同県北杜市明野町の浄林寺(中田直道住職)の創建830年を記念して本堂に飾る特大の天井画「釈尊御降誕歓喜図(しゃそんおんこうたんかんきず)」を完成させた。市川三郷町特産の手漉(す)き和紙48枚に、平和への願いを込めて釈迦生誕の場面を描いた。和紙を張った木枠パネルを組み合わせると15・07×2・65メートルの大きさになり、釈迦生誕の日とされる4月8日に本堂天井に飾られる。

 「お釈迦様は平和をもたらす存在。平和な心持ちになる絵を描いた。参拝に訪れた人が平和の尊さ、ありがたさを感じてほしい」

 構想に1年、制作に1年をかけたという力作。中田住職からは「慈悲の心をもって描いてほしい」と言葉をかけられたという。

 三重の虹に包まれて釈迦が生まれる場面は金箔(きんぱく)や金泥、ガラス繊維を駆使して表現した。生誕に目を細める赤竜と青竜、竜の背に乗ってはやし立てる風神と雷神が生誕を待ちわび、喜ぶ様子を柔和な表情で描いた。

 天空には曼荼羅華(まんだらげ)の花びらが舞い、神秘性や迫力を備えた作品に仕上がっている。

 平成17年にも幸福を呼ぶ想像上の鳥を描いた天井画「鳳凰(ほうおう)図」(6×3・5メートル大)と、障壁画「八ケ岳と神田の大絲(おおいと)桜」(6×2・2メートル大)の2作品を浄林寺に奉納した北條さん。「今回の天井画で平和を願う3部作が完結した。寺の財産として末永く飾られてほしい」と話している。

 北條さんは昨年6月、ハワイの日系人の歴史を描いた長さ約620メートル、全34巻の絵巻物の展覧会を甲府市や横浜市で開催した。この絵巻物を制作した際にハワイを幾度も訪れて日系人の証言、資料集めに奔走していたころ、第2次大戦後に病気で隔離された日系人の支援活動にかかわった中田住職と懇意になったという。

 中田住職は「良い日本画を描いていただき、大変ありがたい」と喜んでいる。

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