鳩山政権が「改革の1丁目1番地」に掲げる地域主権改革の関連3法案が7日、参院本会議で審議入りした。「枠組み」作りが本格化する一方、市町村への権限移譲などでは各省が抵抗。本会議では野党から厳しい質問が相次ぎ、民主党が批判してきた「族議員」になぞらえて「省庁の利益のみを代弁する『族政務三役』がはびこっている」と自民党議員に皮肉られるなど、具体化に向けた取り組みは難航している。【笈田直樹】

 審議入りした3法案は▽内閣府の「地域主権戦略会議」を法制化する地域主権推進一括法案▽地方自治関係の重要事項を協議する「国と地方の協議の場」法案▽自治体の自由度を高める地方自治法改正案。政府は3法案の成立後の6月中に、国が自治体に使途を指定する「ひも付き補助金」や、国の出先機関の整理統合などの方針を含めた「地域主権戦略大綱」を策定する。

 7日の質疑の焦点の一つは、国が自治体の業務を全国一律に縛る「義務付け・枠付け」の見直し。鳩山政権の取り組みが不十分として「民主党は言っていることとやっていることが異なる」(自民党の二之湯智氏)などと批判されたが、原口一博総務相は「今後、見直しの方向性をさらに加速させる」との答弁にとどめた。

 正面からの反論を避けた背景には、原口氏や鳩山由紀夫首相自身が「族政務三役」との指摘を内心では肯定しているからだ。首相は3月31日の地域主権戦略会議で、都道府県から市町村への権限移譲に対する各省の姿勢が「非常に不十分」と不快感を示し、ゼロ回答の農水省と環境省を名指しして「話にならない」と批判した。

 自公政権下で設置された「地方分権改革推進委員会」(3月末で廃止)が勧告した384条項の勧告に対し、各省が「実施する」と回答したのは26%の99条項。NPO法人の設立認証権限の都道府県から政令市への移管などにとどまり、大半は市町村の事務体制や職員の専門性不足を理由に「移譲が困難」とされたためだった。

 総務省側は頭越しの「移譲断行」も辞さない構えだが、政務官の一人は「前政権の勧告をどう検証したかも分からないまま、『これでどうだ』と聞かれても(困る)。めちゃくちゃだ」と反発しており、閣内の足並みがそろう見通しは立たない。

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