ドラッグ・ラグ解消を求めて活動している「卵巣がん体験者の会スマイリー」(片木美穂代表)は2月23日付で、長妻昭厚生労働相や厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の堀田知光座長などにあてて要望書を提出した。要望書では、同会議で治療薬の保険支払いの必要性に関しても検討することなどを求めている。

 「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は、厚労省の公募に対して学会や患者団体などから寄せられた未承認薬・適応外薬に関する開発要望374件について、医療上の必要性を評価し、承認申請に必要なデータを明確化することで、製薬企業による開発を促すのが目的。

 要望書では同会議について、「ドラッグ・ラグに苦しむ患者・家族にとって、治療薬の必要性を認めていただき、使えるようになるかもしれないという希望を託した会議」とした上で、保険支払いの検討のほか、それぞれの治療薬について検討内容の情報公開を要望している。
 情報公開については、これまでの「未承認薬使用問題検討会議」などは議事録が公開されているが、治療薬の承認を要望した患者らにとって、治療薬についてどのような検討が行われたのかが「非常に分かりにくい」と指摘。
 また、「患者会は、できる限りの詳細な治療薬の情報を調べ、必要性があると信じて要望している」とし、これに対し企業がどのような意見を出し、委員やワーキンググループによってどのような検討がされたのかが分かるよう、情報公開を求めた。

 要望書ではまた、同会議は「要望があった治療薬に対して『公知申請を行う』か『治験を行う』ことを企業に要望するための仕分けが行われるように思える」と指摘。治療薬によっては「公知申請」や「治験」ではなく、「保険適用」を検討すべきものもあるのではないかとして、保険支払いに関しても検討項目に加えるよう要望している。


【関連記事】
未承認薬・適応外薬問題解消へ―厚労省の検討会議が初会合
「新薬創出促進加算は画期的な制度改革の一つ」―庄田製薬協会長
「グローバル臨床研究拠点」に北里大と慶大―厚労省
卵巣がん患者会からドラッグ・ラグ問題でヒアリング―薬害再発防止検討委
未承認薬12品目の開発に国費投入へ―厚労省検討会議

マッコリ輸入販売会社を起訴=法人税を脱税-東京地検(時事通信)
未明に民家火災、70代母と息子?死亡 大阪・茨木(産経新聞)
アメリカンなヤシ並木誕生へ 福生市(産経新聞)
輸入新型ワクチンの特例承認のパブコメ結果を公表―厚労省(医療介護CBニュース)
<首都圏・雪>早大入試にも影響(毎日新聞)