名前と肩書きを続けて書くときには、その中間に中黒(・)を打つようにしましょう。

中黒は「なかぐろ」と呼びます。

<例1>
豊田耕太郎事業開発推進委員長

豊田耕太郎・事業開発推進委員長

いかがでしょうか? 読みやすさが、まったく違うと思います。

<例2>
繁田修治療室長

繁田修・治療室長

名前と肩書きを続けて書くと、繁田修という名前なのか、繁田修治という名前なのか、一瞬とまどう人もいるはずです。

ただし、山田社長、鈴木課長、野田首相など、よく使われる短い肩書きの場合は、あえて中黒を打つ必要はありません。

では、名前と肩書きが逆転した場合、つまり、肩書きが先にくる場合はどうでしょう?

答えは、「積極的に中黒を使おう!」です。

<例3>
作家村上治樹

作家・村上治樹

<例4>
準教授佐々木浩

準教授・佐々木浩

読みやすさの違いは、一目瞭然かと思います。


ちなみに、「準教授、佐々木浩」という具合に、テン(、)で区切ってしまうと、次のような文章のときに、読み手を困惑させてしまいます。

<例5>
山田さんが準教授、佐々木浩さんに話しかけた。

これだと、山田さんが準教授? と勘違いされる可能性があります。中黒であれば、準教授と佐々木浩が、ひとまとまりであることが分かるため、この種の誤解は防げます。

名前と肩書きの間には中黒(・)を使う。この原則を覚えておきましょう。