2010-06-16 06:18:14

楽しんでいる

テーマ:日常

クラッキで、ブラジル対北朝鮮の試合を見てきた。


店内は赤シャツの人で真っ赤だった。

どうやら近くの立川朝鮮高校つながりで、わんさか人が集まったらしい。


サッカーの世界地図の中で、北朝鮮は長らく消えていた。

今回、66年のイングランド大会以来の出場ということは、ほとんどの人にとって初めてのワールドカップだ。

よって、盛り上がり方が尋常ではない。


「地球の裏側で、あのブラジルとやるなんて」

「まったく夢みたいだ」

「俺はすでに感動している」

「俺もだ。もうたまらん」

「兄さん、がんばれ」

皆、口々に言い合い、ときどき僕には分からないハングルがまじる。


国歌斉唱のとき、チョン・テセの感極まった顔。

「おい、これから始まるんだぞ。泣くなテセ!」と誰かが叫び、爆笑。

そして、さりげない動作で目尻をぬぐう。


北朝鮮は闘った。

前半、ブラジルに押し込まれながら水際で食い止め、どうにか無失点で折り返す。

店内はやんややんやの大騒ぎだ。


ハーフタイム、僕以外の20人弱が円陣を組むべく中央に集まる。

そこで、ひとりの坊主頭がこっちを振り向き、言った。

「入ります?」

たぶん、思いやりのお誘い。よっしゃと肩を組んだ。

午前四時半。白みかけた空の下、ここにはフットボールがあるだけだ。


後半、ブラジルはさらに攻勢を強める。

ルイス・ファビアーノのシュート。身体を投げ出してブロック。

さっきの坊主頭がいちいち振り返る。

「これが北朝鮮すよ!」

「うん、いいね」

北朝鮮のGK、ナイスセーブ。

「見ましたかッ。俺たちをなめンなっつうの」

「わかったよ。試合を見ろ、試合を」


ところが、マイコンにニアをぶち抜かれ、エラーノに裏を突かれ、立て続けに失点。

力の差をまざまざと見せつけられ、途端にシュンとなった。

北朝鮮に余力は乏しく、きっとこのままだろうなと思ったが、さにあらず。

終了間際、チ・ユンナムの一撃が決まり、拍手喝采の大噴火だ。

敗れたとはいえ、1-2の結果は悪くない。

そろって充実の顔で帰っていった。


さて、ワールドカップ南アフリカ大会は5日目が終了。

日本はカメルーンを破り、最高のスタートを切った。

岡田監督、会心のゲームだったろう。

おもしろいことになってきた。






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