ニンジャ☆HERO初単独公演~伝説の始まり・・・忍者は何人じゃ~ | プロレス表舞台の放浪記

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一プロレス・ファンから、電子書籍『プロレス表舞台』を立ち上げた斉藤雅治が、プロレスと関わった日々を想いのまま、書き綴る。

ニンジャ☆HERO初の単独ライブは大盛況のうちに幕を閉じた。

 

 29日、王子にて、プロレス夢芝居「ニンジャ☆HERO」の初の単独ライブが、遂に開催された。

「ニンジャ☆HERO」はこれまで、ファイト・オブ・ザ・リングの興行枠の中で行われていたが、単独公演は今回が初めて、過去10度の公演を重ね、地道に成長、満を喫して、今回の公演に踏み切った。

 

 これまでは、プロレス興行の中の一つのアトラクションとして、脇役的存在であった〝ニンジャ☆HERO〟。セミ、メインの試合が控える中、自分達の役割を全うしてきた。

 

 〝ニンジャ☆HERO〟とは、プロレス、芝居、ライブ、ダンス、ニンジャ、ヒーロー、etc.・・・これらが融合して織りなす、独自の世界である。バラエティに富み、無限の広がりがある反面、限られた枠の中でアレもコレもとなると、いかにコンパクトにまとめられるかが悩まされる。今回は単独公演という事で、枠を気にせず、思う存分できるが、果たして〝ニンジャ☆HERO〟だけで興行を成立させられるのか、そこに注目して鑑賞した。

 

 進行は第一芝居⇒第一試合⇒第二芝居・・・と芝居と試合を交互に組合せ、合間にライブやダンス等を組込む事で、メリハリをつけ、ごちゃ混ぜの印象を無くし、上手く整理された。各試合ごとにテーマを変え、最後まで飽きる事なく惹きつけられた。

 

 観客は100名を越える大盛況、今回、公演の立役者は、何と言っても、忍者ハトリ君こと、羽鳥武史さんであろう。知る人ぞ知る、プロレスマニアにして、リングアナウンサー(プロレス・インディーズ11団体よりオファー)である。

芝居途中で、突然の日舞、それが終わると、乱闘の続きから場外カウント・・・・

 

 第0芝居に登場したハトリ君は、忍者深見くんとのコンビで、思い切り茶番を演じた。こんな茶番でも許せる寛大な心で見るよう釘を刺すアピールに、期待半分、先が思いやられる不安が入り混じる。

 

 そんな不安は見事に吹飛ばされた。

第三試合、羽鳥さんの試合に、私は思わず感極まり涙が出そうであった。

相手となったのは、アマチュアプロレスで実績を持つ、“でかい一物”、かつては、高校時代レスリング部で、先輩後輩関係にあったそうだが、今では、完全に立場が逆転、力の差は歴然。

 序盤、素早いレスリングの動きを見せた羽鳥さんであったが、すぐに一物の厳しい足攻撃の連続に、悲鳴と共に「痛い!痛い!」と連発する羽鳥さん。

 通常のプロレスでは、どんなに痛くても、ある程度は我慢して、痛みを大袈裟に表現しない事が多い。自らの体を張り、プロレスの凄さを伝えながらも、必死に立ち向かって行く、羽鳥さんの姿は素晴らしかった。

一物選手のテキサスクローバー・ホールドに大絶叫の羽鳥さん。

 

 私は、お笑い芸人等が行うプロレスの真似ごとに嫌悪感を抱くことがままある。大好きなプロレスを笑いのネタとして、蔑み、舐めた態度で望んでいる姿が見えた時だ。幸い〝ニンジャ☆HERO〟では、そのように感じる事がなかった。

羽鳥さんの試合には、プロレスに対するリスペクトを感じた。43年間ファンの立場でプロレスを見続けきたからこそ、その凄さを一番よく理解し、真摯に取組む姿が感じられた。一物選手も、その羽鳥さんの真摯な姿勢を感じたからこそ、加減なく攻め、今回の感動に繋がった。

 ハッキリ言って、プロレスの試合としてどうかと言われれば、色々あると思うが、羽鳥さんの一心不乱に立ち向かっていく姿は、理屈抜きで感じるものがあった。

 

 第四試合・メイン終了後に行われた特別芝居でも、ハトリ君は大活躍!?と言うより、活躍せざるをえない状況に追い込まれた。

発表されていた大型“美人女子”?プロレスラー【X】の正体はヤマダマンポンド。対する、ゴニンジャーの一人で再び登場したハトリ君。この試合は〝ニンジャ☆HERO〟ならではの独自のマッチメイク、アテレコマッチと題して、声優がハトリ君の声の吹き替えを行う。リング上の展開に合わせ、ハトリ君の気持ちはさておき、コメントを連発。結果として、ハトリ君が全面矢面に立たされるカタチとなる。

 完全に主役に躍り出たハトリ君にヤマダマンポンドも、容赦ない強烈なチョップやエルボーを見舞い、プロレスラーの凄みを見せつけた。

 勿論、プロレスのルール内であるが、それでも、プロレスラーが素人に近い人(羽鳥さんは全くの素人ではない)を相手にすると、こうなるという絵に描いたようなド迫力の展開であった。

メイン終了後の特別芝居、アテレコマッチでも、ヤマダマンポンドの猛攻、グランドコブラの前に青色吐息のハトリ君。ゴニンジャーの中に現役プロレスチャンピオンもいるとの事であったが、どうやら正体バレバレの赤覆面、イチジュクカンチョウのことのようだ。4人目NWA公認レフェリーとなったガンダーラ鈴木も大ハッスル。

 

■ニンジャ☆HERO

日時:1月29日  開始:14:00

会場:王子・ベースメントモンスター

メインは歌舞伎町プロレスと湘南プロレスの対抗戦。これまではプロレス興行枠の中のニンジャ☆HEROであったが、今回は逆に単独ライブの枠の中で通常のプロレス試合も行われた。

 

<第4試合、15分1本勝負>

 △ニンジャ凛音、ニンジャ三富

15分0秒、時間切れ引き分け

△田中稔、戸田秀雄

 

<第3試合、15分1本勝負>

○羽鳥武史

7分32秒、首固め

●でかい一物(健康プロレス)

3WAYマッチでは反逆のポンドガールズも華を添えた。

史上4人目NWA公認レフェリーとなったガンダーラ鈴木のお披露目試合でもあったが・・・

3WAYマッチは、キャラの濃~い3人レスラーの激突となった。何といっても、プロレスの醍醐味は大型レスラー同士の激突。実力者同士の闘いは、プロレスらしいド迫力の試合となった。

試合後、ヤマダマンポンドの実力を見込んだ鈴木GMは、2月23日DSW興行に出場要請。

 

 

<第弐試合、BKF無差別級選手権3WAY変則マッチ時間無制限1本勝負>

 ○ヤマダマンポンドwith反逆のポンドガールズvs. ●レザーフェイスvs.死神

7分41秒、アナザーディメンション⇒体固め

特別レフリー 
 ガンダーラ鈴木(NWA公認)

TABABAと書かれたレガースを付け、田馬場選手である事がバレバレのお面ライダー。序盤は空手vs.総合の格闘技マッチの様相を呈したが・・・・

 

<第1試合、総合格闘技ルール60分1本勝負 >

△お面ライダーAmazon

11分57秒毛根テスト

△326最低顧問

※収集つかず

死神と怨霊を従え、ダンスするKaNna様。こんな光景が見られるのは〝ニンジャ☆HERO〟ならでは。

馴れないダンスに四苦八苦する死神と怨霊であったが、何とも愉快なダンスショーとなった。

二代目エコ怪獣のライブ

レギュラー陣もキャラを確立、それぞれの役割を演じ、公演全体としてチームワークもバッチリであった。

オープニングライブはご当地アイドル、巣鴨☆マゴドールの歌。

 

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