おはようございます。昨日紹介した「灯籠流し」が物議を呼んでいるそうです。


夏の風物詩「灯籠(とうろう)流し」。最近、水に溶ける灯籠が回収の手間がかからないことを売りに増えつつある。ところが、環境NPO(非営利組織)などが「川が汚れる」と問題視し、国土交通省や自治体も「回収できず不適当」と主催者側に見直しを求める事態になっている。「目の前で回収されたら味気ない」との思いからも考えられた溶ける灯籠。日本の伝統的な風習が、環境問題で揺れている。
 5日午後7時過ぎ、東京都足立区千住の荒川河川敷・虹の広場で、被爆2世の演歌歌手、山村貴子さんを中心とした実行委員会主催の灯籠流しが行われた。流された約300の灯籠は、約100メートル離れた2隻のボートから次々と回収された。
 この灯籠流しは03年から始まり、水に溶ける灯籠は当初から使用。しかしNPO「荒川クリーンエイド・フォーラム」が、「河川を汚すのではないか」と国交省に申し入れ、同省荒川下流河川事務所は今年、主催者側に回収するよう行政指導した。山村さんは「故郷の広島市で毎年行われる灯籠流しは、灯籠がすぐ下流で回収され、心を痛めていた。回収せずに済む灯籠にしたのに残念です」と話す。
 水溶性の灯籠の使用は全国的には100カ所程度と見られている。東京・隅田川の灯籠流しでは、昨年は水に溶ける灯籠だったが、東京都が「好ましくない」としたため、今年は溶けない材質に切り替えた。


 「風物詩」を守っていくのも大変です・・・。



No.374:クソミソ


味噌も糞も一緒:善悪・優劣などの区別をせず、何もかもごたまぜに同一視すること。


 「価格破壊」で一世風靡したものの、その後低迷・・・しかし、「2プライス」で、またも「復活」し、最近では、「脱低価格チェーン店」を模索している「郊外型紳士服専門店」。その業界2位の「AOKI(アオキ)」が、「フタタ」に経営統合を申し入れたという発表がありました。


紳士服業界2位の量販店AOKI(アオキ)を傘下に持つAOKIホールディングス(本社・横浜市)は7日、九州が地盤の紳士服量販店フタタ(大証2部・福証上場、本社・福岡市)に経営統合を申し入れたと発表した。株式公開買い付け(TOB)を実施して100%子会社化を目指すといい、フタタに14日までの回答を求めた。フタタは業界4位のコナカと資本・業務提携中。コナカ側は提案を拒否する意向で、統合の成否はフタタ株の3割以上を握る二田孝文社長ら創業家一族の意向がカギとなる。

 AOKIによると、6日に青木拡憲社長がフタタの二田社長を訪問して統合を申し入れ、7日に提案書を送った。提案では、8月下旬に1株700円でTOBを実施。全株取得の投資額は約130億円となる。フタタ株の7日の終値は400円で、大幅な上乗せで経営陣の同意を取り付ける狙いがあるとみられる。

 フタタはAOKIの子会社として存続し、店舗名、商号も残し、従業員の解雇もしないという。

 フタタは九州を中心に92店舗を展開。一方、AOKIは関東、中部、近畿を中心に363店舗を持つが、九州には店舗がない。AOKIは「両社は店舗網で補完性が高い」と経営統合の利点を強調する。ただ、AOKIは「あくまでも友好的な買収を考え、現時点で相手が拒否した場合のTOBは考えていない」(中村憲侍専務)という。一方、フタタの二田社長は同夜、「(AOKIの提案を)慎重に検討します」と話した。

 フタタは青山商事との競合激化から業績不振になり、03年にコナカと資本・業務提携。現在コナカはフタタ株の20・2%を持つ筆頭株主で、コナカ首脳は同夜「売るつもりはない。フタタの創業家も同じ認識だろう」と述べた。

 フタタの06年1月期の単体売上高は112億円、当期利益は1億円。AOKIの06年3月期連結決算の売上高は1066億円、当期利益は54億円。


 需給バランスが崩れ、「成熟期・変革期」の現在、「業界再編」の話題は、尽きることがありません。「AOKIホールディングス」が発表した「株式会社フタタに対する経営統合提案に関するお知らせ 」によれば、確かに、店舗面での補完性が高く、統合のメリットがありそうな気もします。


 上記「お知らせ」の中、「2.経営統合提案の背景及び意義」という項目の中で、コナカと提携するに至った経緯への疑問と、またそのコナカとの提携が効果を上げていないことに触れて、「経営統合提案」の合理性を説明しています。


文面から感じられるのは、あくまでも、「合理的で、友好的な統合提案」を表明しているようですが、感情を逆なでするような、「高圧的・強行的」な印象を受けました。今後、コナカも含めた買収騒動に発展する可能性もありそうですね。




 その「AOKI」ですが、旗艦店舗である「港北総本店」は、以前すんでいた自宅から近かったこともあり、何度か「ウィンドウショッピング(市場視察)」したことがあります。発展を続ける港北ニュータウンに位置するのですが、最寄の駅から遠く、お客様のほとんどがクルマを利用することになります。つまり、店前通行量が多い立地ではなく、「目的」がない限り、来店することはないと思われるのです。


港北総本店


 ですが、毎度のことながら、「興ざめ」することになります。世界最大級の売り場面積を誇るという旗艦店舗でありながら、その「入り口」には、大安売りの商品を載せた「ワゴン」が並んでいるのです。


 もう一度言いますが、ある「目的」があって「わざわざ」行くような立地です。たまたま通りがかって、「安さ」に惹かれて「衝動買い」を誘うような立地のお店ではありません。


 集客方法は、今でも「折込チラシ」ということで、確かに、「安さ」に惹かれて来店するお客様も多いのだと思いますが、何も、「入り口」に「ワゴン」で出迎える必要はないのではないでしょうか。


 「オーダーサロン」も完備する、「男の殿堂」のような店舗にしているというのに、その「玄関」には、いつも「大安売りのワゴン」を置いているのです。


 量販店同様、品揃えを見直し、「価格訴求」だけでなく「価値訴求」にシフトしていると思うのですが、これでは、せっかくの店舗造作や、品揃えが、「台無し」になってしまいます。


 極端な話、「お屋敷」に招かれたのに、その「玄関」に、「ゴミ」が山積みになっている・・・というような印象です。なにも、「玄関」におく必要はないということです。



 郊外型紳士服専門店に関しては、以前から、その「価格設定」にも疑問を持っていました。「クーポン」を提示すると「割引」する。2着目は1,000円という信じられない価格。・・・などなど、当初の「設定価格」って一体全体何なのでしょうか。


 そんな疑問を解決すべく登場したのが、「オンリー」の「ザ・スーパースーツストア 」です。これに、大手専門店がこぞって真似し、新業態を開始したのは記憶に新しいところ。


 最近では、「セレクトショップ」風の業態も開発しだしていますが、いずれにせよ、「味噌も糞も一緒」では、お客様の「気持ち」をつかむことはできないのではないでしょうか。


 もっと、足元を見てほしいと思うのです。



PS.

 日経新聞に、この港北総本店に、お客様の心をつかんで、毎年2億円以上を売り上げる、販売の達人がいるという記事が掲載されていた。その達人の目に、あの「ワゴン」はどう映っているのだろう。単なる、「見慣れた光景」なのだろうか・・・。


お願いだから、早くあの「ワゴン」を片付けて・・・。