おはようございます。どうやら、本当に「阪神」が「阪急」グループになりそうです。


阪急ホールディングス(旧阪急電鉄)が阪神電気鉄道(阪神)株を取得する交渉が進む中で、阪急が阪神を傘下に置いた場合に大きな関心事となっているのが、「阪神タイガース」の球団名。関係者によると、新しい球団名の候補としては「大阪タイガース」が最有力候補になっていることが明らかになった。この案が通れば、1960年以来、約半世紀ぶりに「大阪タイガース」の名称が復活することになる。


 電車も百貨店も、圧倒的に「洗練」されたハイセンスなイメージで、多くのお客様の支持を集めている「阪急」ですが、こと野球に関しては、「阪神」人気の前に、まったく歯が立たない状態でした。今回の件、ファンの一人としては、あの「ベタ」なイメージだけは決して失わないでほしいものです。


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No.299:気付かせろ!感じさせろ!


気付く:それまで気にとめていなかったところに注意が向いて、物事の存在や状態を知る。気がつく。

感ずる:①心の中にある種の気持ちを持つ。 ②心を動かされる。感動する。


 「日経ビジネス」のインターネットサイトである「NBonline」のコラムは、興味深いものが多いのですが、今回、「真弓重孝」副編集長の「ものづくりのこころ 岡野雅行編」は、実に印象的なものでした。



(前略)

 社員数はわずか6人。金型の製造やプレスに使う工具や工作機械が立ち並ぶ、典型的な町工場の岡野工業に国内外から有名無名を問わず人が押しかける。それは、ものづくりや技術力を支えるヒントが隠されているからだ。

 昨年夏にテルモが販売した“痛くない”注射針。この注射針の開発に岡野工業は関わり、テルモと共同で特許を出願している。外径0.2mm、射液を通す内径は0.1mm。寸法の誤差が許される公差はわずか1000分の1mmという超極細の針は、薄い板をプレスして筒状にする。

 注射針を作る場合、通常は金属製のパイプを引き伸ばして細くし、先端を切り落として注射針にする。しかし、この方法だと注射針の肉厚を薄くできない。細い針を作っても注射液を押し出す時間と力がものすごく必要になり実用にはならない。

 岡野工業とテルモが開発した痛くない注射針は、薄い板を丸めて作るので、針が細くても注射液を容易に流すことができる。ただし、1枚の板を丸めるのだから、板の端と端をぴったりと合わせる作業が必要だ。その際に、溶接や接着は一切行わない。神業に近い技術がなければできない製品なのだ。

(中略)

岡野工業は痛くない注射針以外にも、携帯電話の電池ケース、最新のディーゼルエンジンの主要部品など様々な最新製品の主要部品の開発話が持ち込まれる。岡野氏は言う「同じような技能を持った人間や会社は、岡野工業以外にもいくらでもある」。にもかかわらず、岡野工業に最新製品の開発話が持ち込まれるのか。答えは明快だ。

 「リスクを取って、他人と違うことに挑戦しているから」(岡野氏)。

 だがここで1つの疑問が沸く。トップがいくら進取の精神に富んでいても、部下が同じような気概を持っていなければ、難しい開発を成し遂げられない。岡野工業ではどのような教育をしているのか。岡野氏に聞いてみた。


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 その「教育の秘訣」とは・・・


教えない


真っ先に出てきたのは、「教えない」。岡野氏や先輩の姿を見ていれば、何をすべきか分かる。本来、給料もらったうえに教えてもらうというのはおかしい。教えてもらうなら逆に授業料を払うのが筋。昔は、社員の親御さんがお金、お金でなければお米や味噌などを授業料として持ってきた。その方が、教わるのも熱心になるという。


 あれこれこまめに面倒をみるのではなく、「教えない」ことで、かえって自ら何をすべきか「気付く」ことになるということなのでしょうか。この「気付かせる」ということは、実に「大変」なことであり、「大切」なことでもあると思うのです。



個性を見る


教えないというのは、何もしないことなのか。否。どんな人間なのかじっくり観察していると岡野氏は言う。「そいつがどんな人間なのか個性を見ている」。普段の生活態度から、性格を見極めるのが欠かせないとする。どんな人間が分かってくると、テーマを与えて基本的な仕事をさせる。押しつけではない。何をどうすればいいのかは、自分で考えさせる。責任を与えることで1人前に育てていく。


 ひとりひとりの「個性」を見極めて、その能力を最大限に引き出していくことこそ、リーダーに求められる「資質」といわれています。


感じさせる


岡野工業にはノルマがない。1日1万個作るのか、5000個で作るのかは社員の技能と力量に任す。岡野工業は結果がすべて。「うちは成果主義なんてあまっちょろい物ではない。実力主義。実力の差は給料で差がつく」と言う。社員によって格差があるのは当たり前。1人1人の差は個性でもある。その差がどれだけあり、差を縮めるのに何をすればいいのかは、社員がみずから感じるかに任す。社員に感じるように仕向けるのが岡野社長。ある社員が休んだら、出勤している社員を引き連れておいしい物を食べに行く。そうすれば、ずる休みする社員はなくなると冗談めかす。


 ここでも「余計なお世話」を一切しないという、どこか突き放したかのような態度が、かえって、ことの「大事さ・大切さ」を「感じ」、社員の「自主性・自発性」を引き出すことにつながっているようです。「命令」や「指示」によって「動く」というのでは、残念ながら「作業レベル」の「仕事」にしかなり得ないと思います。こうした「気付かせて、感じさせる」ことができて初めて、「自立・自律」した「一人前」の「社員(職人)」になるということだと思います。


 手取り足取り、一から十まで、微にいり細にいり、「教育」していくというのは、「過保護」すぎて、まったくものにならないということかもしれません。どこか、今、さかんにいわれている、「コーチング」という手法にも通ずるものがあるような気がしました。


気付いていますか?感じていますか?


気付かせていますか?感じさせていますか?

岡野 雅行
俺が、つくる!



PS.

 なにごとにも「好奇心」をもって、まずは「観察」するところ から・・・

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