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この度の東北地方太平洋沖地震にて被災された方々に、

心よりお見舞い申し上げます。
いまだに不安と恐怖に中で、眠れない夜を過ごされている方々に
少しでも慰めがあるようにとひたすらお祈りいたします。

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訪問ありがとうございます。
このブログは、ユーラシア大陸を陸路で横断するお話しです。

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尚、この物語は実際の旅行を元に書いた
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2011-05-13 07:00:00

最終回・ユーラシア大陸の西の果て(@ロカ岬)

テーマ:36.ポルトガル
「It is paradise, This is Heaven!」 ユーラシア大陸横断小説-ポルトガル・ロカ岬2

列車の中で居眠りをしてしまい、
シントラの駅を乗り過ごしてしまったので、1駅戻った。

シントラはリスボンの北西にある街だ。
その自然美は、イギリスの詩人・バイロンに
「エデンの園」といわせたほど。
ヨーロッパの田舎らしい雰囲気に海が近い独特の空気感をプラスした
光溢れる街である。
この街からロカ岬へのバスはたくさん出ている。

私たちは、シントラ駅の前からバスに乗った。
サンタの帽子を被って来た。
窓に映りこむ自分をみつめた。
チュッパチャプスをなめながら、窓の外の景色を眺めていると、
途中、山の上のシントラ城が見えた。
丘の上にそびえる白い宮殿。

自然の中の道を走っていると、
前にも似たような道を通ったことがある……と考えていると、
それは韓国で北朝鮮とのボーダーに向かおうと乗った
バスの中から見た景色だと気づいた。
あれから2年以上も発ったのだ。
始めの一歩だった韓国の思い出を皮切りに、
これまでの旅行のことを思い出した。
そして、明日からはもう次のルートを考えなくていいのだと思うと、
ものすごい開放感に包まれた。

しばらくすると、大西洋が見えてきた。
極東の地・日本から、陸路でちょっとずつちょっとずつ進んで、
ついにやって来た西の果て。
黒人のドライバーが指差した。
「Caba da Roca(ロカ岬)!」
ユーラシア大陸最西端の岬である。

バスを降りると走って岬に行った。
ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの叙事詩
「ウズ・ルジアダス」第3詩20節の一節を刻んだ石碑が立っている。

「ここに地終わり海始まる」

冷たい海の風の中で、わけのわからないような興奮状態で
とにかくとにかくカメラのシャッターを切りまくった。
感情は後まわし。
近くのインフォメーションオフィスでは、
噂どおり「ユーラシア大陸最西端到達証明書」なるものが売られていて、
私たちはそれを発行してもらった。
こんなのすぐになくしてしまいそう……とも思ったけど、
いつか、しわしわのおばあちゃんになって、
この旅のことも忘れてしまいそうになったときに
クローゼットの奥からこの証書が出てきたら、
感動するだろうなと思って買った。

感慨深かったけど、やはり日常の一部のように感じてしまう。
今更外国やヨーロッパということで特別な気持ちになれないし、
何度も美しい海を見てき上で、これがその中でも特別とも思えなかった。
旅のすべてが日常にありすぎて、自分にとって特別なはずの海を見て、
薄い感動しか感じていない自分がいた。
でもそんな自分も悪くない。
いつかこの大西洋を思い出したとき、
胸がキュンとすればいいじゃないか。
いつか仕事や毎日の日常に追われている自分が、
きっとこの景色を100倍に感じるはずだ。

しばらくすると、シントラ行きの最終バスがやって来たので乗り込んだ。
振り返ると、真っ赤な夕日が大西洋に沈もうとしているところだった。
少し走ると見えなくなってしまった。
またしばらく走るともう一度見えた。
夕日は大西洋に落ちてしまっていた。
空がピンク色だった。


――完――


「It is paradise, This is Heaven!」 ユーラシア大陸横断小説-ポルトガル・ロカ岬1

「It is paradise, This is Heaven!」 ユーラシア大陸横断小説-ポルトガル・ロカ岬3

ロカ岬↓

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