礼のない国 | ワールドウォッチャーの『世界に喝!』

ワールドウォッチャーの『世界に喝!』

現中国在住、全世界を飛び回ってきた元商社マンが酔った勢いで物申す。偏屈斎!

  昨日から吾輩の斜め前に女が座っている。昨日の朝、パソコンでニュースを見ているときに、その女が事務所に入ってきて、無言のまま席に座った。今日も朝から座って与えられた仕事をしているから新人の社員と分かっているが、何の挨拶もない。どうもこれがこの国のスタイルらしいが、挨拶は人間関係をスムーズにする潤滑剤みたいなもの、これがないと本人も周りの者も違和感を覚えないものなのか・・・。

吾輩が日系企業に居た時は、自分の部署に人事担当者が新人を連れてくると、部署の全員を集めて紹介したものだった。いまいるローカル企業は自分たちのスタイルを替えようとしないので、吾輩も最近は面倒になり、勝手にすればと云う無力感を感じるようになった。




半年前に朝礼で、全員に朝出勤したら「早上好(おはようございます)」とお互いに挨拶することを励行するようにと話した。現在事務所に入ってきて、2,3人が吾輩に挨拶するが、社員同士は挨拶しない。日本の企業では以前「オアシス運動」があったが、いまはどうなのだろう。オはおはようございます。アはありがとう。シは失礼します。スはすみません。これは職場の雰囲気をよくするために最低限の挨拶はするようにとの運動だが、この国ではどうも通用しないみたいだ。国家の主席がエリザベス女王に「とても非礼なひとたち」なんて言われるくらいだから無理なんだろう。