ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト 開発スタッフブログ

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“3DテキストVer.(レジンキャストキット)”については当ブログの2月9日の記事に詳しいのですが、今回もやはりちゃんと綴っておきますね。

そもそもなぜPVC製塗装済み完成品として販売するワンダちゃんのフィギュアをわざわざレジンキャストキットとして販売するのか(しかも価格は生産単価の都合上、PVC製塗装済み完成品フィギュアよりも高額になってしまう場合もあります)、しかもそのレジンキャストキットに“3DテキストVer.”などというややこしい名称を付けているのか?
その理由は以下に掲載する画像のような感じで、『ワンダちゃんNEXT DOORプロジェクト』がスタートした2016[冬]のワンフェス公式ガイドブック内 Wonder Festivalオフィシャルグッズショップ広告内に記しました。
 

▲広告内のテキストは、ギリギリ読めるぐらいの大きさで表示されているでしょうか……? PC画面でなくとも、スマホでも画像を拡大すればきちんと読めると思います

 

もちろん「オレはPVC製塗装済み完成品フィギュアの存在など認めん!」というレジンキャストキット原理主義者へのケアとしての製品化という意味も込められてはいるのですが、そこは本当に二の次の理由であり、最大の理由は上の広告内に記してあるとおり「一流原型師による巧みな技術を、レジンのオリジナル状態でダイレクトに感じ取ってもらいたい」「実際に組み立てる必要はとくにない、見て、触って、技を学ぶための《3Dテキスト》としてのワンダちゃん」という部分にあったのです。

そして、「そうは言いつつ、もしかしたら(時流にそぐっていない商品形態であるため)1個も売れないんじゃ……」という一部のネガティブな事前予想を覆し、FILE:01 国道12号Ver.(PVC製塗装済み完成品版は税込5,800円)の3DテキストVer.(完全限定生産100個/税込7,000円)は、13時過ぎには完売するに至りました。
また、これは2月9日の当ブログにも同じことを書いたのですが、実際に、代ア●のフィギュア科あたりに通っていそうな20台前半の女の子が3DテキストVer.のみを購入していった姿を現場で目撃した際には、少なからず感動しちゃったりもしました。
「……ああ、こちらの真意はきちんと伝わったんだろうな」と。

もっとも、です。
ワンフェス公式ガイドブック内 Wonder Festivalオフィシャルグッズショップ広告内では3DテキストVer.の真意を綴っていたのですが、初回の3DテキストVer.はごくごく普通のレジンキャストキット的なパッケージデザインを採用してしまい、件の広告にきちんと目を通してくれていなかった人からすれば「……なんでPVC製塗装済み完成品よりも価格が高いわけ!?」とチンプンカンプンな気分になってしまった方も少なからずいたと思います(実際に、Wonder Festivalオフィシャルグッズショップの前でそのような会話を耳にしてしまいました……)。

 

▲見てのとおり、ごくごく普通のレジンキャストキット的なパッケージデザインであったFILE:01版3DテキストVer.。パッケージ中央にデカデカと書かれた「3DテキストVer.」の文字が完全に浮いてしまっています(汗)

 

▲こちらはFILE:01版3DテキストVer.に付属した組み立て説明書。『ワンダーショウケース(WSC)』のプレゼンテーション作品組み立て説明書製作スタッフの手によるものなので、WSCのプレゼンテーション作品組み立て説明書をほぼそのまま踏襲しています。そしてこのデザインフォーマットはFILE:02以降も継続されいま現在に至っています

 

というわけで前述したような流れを受け、スタッフ間で「このレジンキャストキット版がなにゆえ“3DテキストVer.”などというややこしい製品名を標榜しているのか、それをパッケージデザイン上でもきちんと謳わないといけないのではないか?」という話になり、FILE:02版3DテキストVer.ではパッケージデザインを一新。

その結果、無塗装のまま組み上げたレジンキャストパーツの画像をTAQROさんのイラストよりも大きくフィーチャーすると共に、Wonder Festivalオフィシャルグッズショップ広告内に綴ったテキストをパッケージシール内に掲載するという一風変わったデザインと相成りました。
 

▲ちょっと不思議なデザインではありますが、少なくとも“3DテキストVer.”を標榜していることの意味が伝わるパッケージデザインにはなったと思います


なお、Wonder Festivalオフィシャルグッズショップの広告やパッケージシール内のテキストにも書いてありますが、成型色をあえて'80年代初頭風の茶褐色にしているのは「モールドやディテールがくっきりとよく見えるから」です
昨今人気のいわゆる“サフレス仕上げ”(※ピュアホワイトのレジンキャストで成型された美少女フィギュアを塗装して仕上げる際、あえて下地にグレーのサーフェイサーを吹くことなくピュアホワイトの成型色の上に淡く調色した肌色を直接塗装する手法。こうするとピュアホワイトのレジンキャスト特有の透明感が生かされ、美少女フィギュアの肌色部分をまるで生身の人間の肌のように艶めかしく仕上げることができます)にはまったくもって不向きですが、しかしピュアホワイトで成型してしまうと、モールドやディテールなんて本当に全っ然っ見えないんですよ!

……ただし前回=FILE:03版3DテキストVer.では、スタッフ間のコミュニケーション不足から「絶対にあってはいけないミス」が生じてしまいました。
あえて'80年代初頭風の茶褐色のレジンキャストで成型することがコンセプトの根幹である3DテキストVer.を、連絡不行き届きからアイボリーで成型してしまったのです……!

 

▲見てのとおり、レジンキャストの成型色はアイボリー……ま、アイボリーはピュアホワイトと異なりかろうじてモールドやディテールがきちんと見えるので、(もちろんNGではあったのですが)ギリギリセーフであったというところでしょうか?

 

こうしてFILE:03版3DテキストVer.をアイボリーのレジンキャストで成型してしまった以上、FILE:04版は果たして何色で成型するべきなのか!? 一度アイボリーに変更してしまった手前、やはりアイボリーにしないと一斉にブーイングが沸いてしまうのではないか……?
当初はこの問題に対し大いに悩んだのですが、戸田 聡さん(夢のカグツチノ公国)の手による原型が複製され茶褐色のレジンキャストパーツに置換されてきた際、そうした悩みは一瞬にして吹き飛びました。

「……これは茶褐色で成型する以外、絶対にあり得ない!」

 

▲FILE:04版3DテキストVer.のパッケージデザイン。この超絶ディテールをアイボリーのレジンキャストで成型するなんて考えられません! 茶褐色でないと、この原型が有する真実は絶対に見抜けないのです!!


実際のところ、下に掲載する画像をじっくり見ていただきたいのですが……全パーツを並べて撮影したわけではないのですが、すごいでしょう、このディテール!
これは茶褐色で成型しないとそのすごさがまったく伝わらない
わけです。

 

▲PVC製塗装済み完成品ではすべてのパーツが接着固定されてしまいますが、3DテキストVer.では「完成品になってしまうとまったく見えなくなってしまう繊細なモールド」がしっかりと確認できます。上着とジャケットが別パーツとして造形されていたり、ブーツに至っては「これ単品で製品化できるのでは!?」と思えるほどの完成度にただただ驚かされます


ちなみにFILE:04版3DテキストVer.は、「完全限定生産100個/税込9,800円」
立場上、本当はPVC製塗装済み完成品版の宣伝活動に徹しなければいけないところですが、しかし今回の3DテキストVer.は本当に「買い」です!

ワンダちゃんどうこう、美少女フィギュアどうこうは置いておくとして、貴方が「造形ファン」ならば、コレは絶対に押さえておくべき逸品だと断言することができます!!

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