【愛知】発車オーライ--。鉄道ファンが喜ぶ銭湯が、一宮市桜にある。森俊樹さん(59)が経営する松降(まつふり)浴場。脱衣場に縮尺150分の1のNゲージ(レール幅9ミリ)2車線が走り、レールの総延長は約26メートル。うわさを聞いて訪れた人の顔に浮かんだ「何これ?」という驚きは、すぐに笑みに取って代わられる。

 プラモデルや鉄道模型を作るのが趣味の森さんが、コミュニケーションの場にしようと脱衣場を改築し、昨年5月、友人と「桜の森鉄道」を開通させた。レールは高さ1メートル、縦1メートル20センチ、横2メートル70センチの台の上に設置されている。JR各線の銀河、フラノエクスプレス、トワイライトエクスプレスなどの列車が走り、最大11両が収納できる機関庫も設置されている。

 駅のモデルは現在のJR尾張一宮駅。背景は駅から見た一宮市東部の写真だ。設置したてのころは殺風景だったが、徐々に“開発”が進み、民家や公園といった街並みや工事現場、ガード下の居酒屋なども建てられ、本物そっくりの精巧な風景が出来上がった。松降浴場や行きつけの居酒屋など“ミニ町内”を目の前にして、湯につかりに来たお客さんたちの顔も自然となごむ。

 森さんは「昔の銭湯のようにうちわ片手に将棋とはいかないが、模型を見て走らせ、触れ合いを楽しんでもらえれば」と話している。

 平日の午後4時~10時半まで走行させられる。入浴料(400円)が必要。日曜日には無料走行会を開く。問い合わせは森さん(090・7021・4041)。【渡辺隆文】

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