■太陽系探査、新たな幕開け

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した日本初の金星探査機「あかつき」などを搭載した国産大型ロケット「H2A」17号機が18日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる。H2Aにはあかつきのほかに、大きな帆で太陽の光を受け、宇宙空間を航行する世界初の「宇宙ヨット」も搭載される。小型ソーラー電力セイル実証機「イカロス(IKAROS)」だ。金星方面に向かう半年間の“航海”で、燃料を使わずソーラーセイル(太陽帆)だけで航行する技術を検証する。(小野晋史)

 ▼0・2グラムの推進力

 イカロスの「帆」は約14メートル四方の樹脂膜で、太陽光が当たると約0・2グラムの圧力を受ける。一円玉の5分の1程度の力だが、重力や空気抵抗がない宇宙空間ではロスなく蓄積され、燃料なしでの加速や軌道制御が可能になる。光の粒が帆に当たって跳ね返り、その反作用で機体が押されるイメージだ。計算上は半年間で秒速100メートル分の加速力が得られる。

 JAXAの開発チームは将来構想として、木星への長距離航行を目指している。約35メートル四方の太陽帆に電気で動くイオンエンジンを組み合わせる計画で、イカロスでは帆に張り付けた太陽電池の発電能力も検証。森治チームリーダー(36)は「イカロスで航行技術を検証し、太陽系探査の新たな幕開けを日本がリードする」と意気込む。

 ▼遠心力で展開

 宇宙ヨットの構想は100年ほど前からあるが、帆の素材開発や、宇宙空間で広げる技術の難しさから実現していない。イカロスの帆は厚さ0・0075ミリと髪の毛の太さの10分の1ほど。打ち上げ時には折りたたまれて直径約1・6メートルの円筒形の機体の外周に収納されている。

 数週間後に挑む帆の展開が成否の鍵を握る。軽量化のため支柱はなく、機体を回転させて四隅の重りをほうり出し、遠心力を使って正方形に広げる。開発チームは、折り紙などでたたみ方を模索。試作品を気球からつり下げ、空気抵抗が少ない高度約37キロでの展開実験も行った。

 金星付近に到達するまでの約半年間で検証実験を終えるが、イカロスは金星を通過して太陽の周りを飛び続けるという。

 名称の由来となったギリシャ神話のイカロスは太陽に近づきすぎて墜落したが、森さんは「飛びすぎて落ちるなら本望です」と話す。

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