ウイズ東淀川のブログ

平成6年7月から、東淀川区において結成された、コミニケーション・ボランティア・グループです。
奇数月の第二日曜を定例会とし、【共生】を理念として、共に語り・共に学び・共に遊んでみませんか「をキャッチフレーズに、誰もが集える」場を提供しています。


テーマ:

初めての海外旅行 台湾サイクリングに参加して


阿佐 和幸

 

 その6  8月23日旅行2日目 新北投「シンペイトウ」から剣潭(ケンタン)から基隆(キールン」 後半


 最初は広い道路の横に併設されている自転車道を走る。近くで激しく車の音はしているが、自転車の近くを車が走ることは無く、良い道で会った。台湾は車社会ではあるが、日本よりも自転車を活用することについては進んでいるようで、最近では自転車道を併設した道も増え始めているようである。日本の都会にはこのような自転車道が無いので、日本にもこのようなものがあればもっとタンデムに乗れるところも増えるかも知れないなあなどと考えていた。
 信号で停止するが、やはり音の出る信号機は発見できなかった。
  最初はOさんも、現地の自転車には慣れていないので、比較的ゆっくりと走る。やがて広い道路から住宅地のようなところに入っていった。道は狭くなり、やはり日本と同じように路上駐車もかなりあった。交通量はそんなに多くないので、ここも比較的走りやすい。皆さん仕事や学校に行き、人の動きが少ない時間帯なのか、すごく静かである。
 
 暑いが自転車で走ると風が心地よい。 そのうちにいきなりかなりきつい上り坂となった。現地スタッフが、「low change low change」と大きな声を出す。こちらもギアを軽くする。かなり広い範囲でチェンジができるので、日本のタンデムよりは坂でも何とかなりそうである。タンデムは車体が重いのと、チェーンが長いのとでどうしても上り坂は不利である。また下り坂では、ブレーキをうまく操作しないとスピードが出すぎて危険である。
パイロットいわく、「あなたは背も高いし、力もあるので、私はだいぶ楽ができる。坂道は心強いなあ。」
私いわく「私は自転車は全くの素人なので、ただ指示に任されて漕ぐだけですよ。」
などと話をしながら走る。なんと言ってもタンデムは、こうして話をしながらそれなりのスピードで走れるのが良い。
 
 そのうちに、道はかなり狭いが、車はほとんど通らない少し寂しそうな道に出た。住宅は近くには無いようで、左は樹木が植わっているようなところ、右は畑かなにか開けたようなところであった。時々建築工事をしているようで、機械のエンジン音がするところを通り抜けていく。また変なにおいがするようになってきた。パイロットに尋ねると、「これは貯まっているドブのにおいだなあ。日本みたいに下水道がまだ発達していないので、ドブが多い。」と言うことであった。下水についてはまだまだこれから整備するというところなのかも知れない。
 
 その内に飛行機の大きな音が聞こえてきた。
パイロットいわく「ここは松山[しょうざん]空港だ。台湾の国内線が使っている空港だ。それから遠くに台湾で一番高い「101タワー」が見える。」と教えてくれた。
 
 しばらく片側は、川のようなところ。片側は畑のようなところで、車が全く走らないところを快調に飛ばす。そろそろ自転車にもお互い慣れてきたようである。
 
 しばらく走り、少し涼しい橋の下で休憩。だいぶ走ったようであるが、まだ15kmも走っていないとのことであった。もう疲れてきた。暑さも益々増してきている。これで後30kmも走れるのか心配になってきた。生水が飲めないので、バッグの中の水やお茶を残す量も考えて、大事そうに少し気を使って飲む。
 
 再び出発。しばらく走り、ガソリンスタンドで休憩。ここにはトイレがある。ここで現地スタッフから水をもらう。またバナナを差し入れてくれる。私は正直言って果物はあまり好きでは無いが、なにか食べないとおなかが空いてきたし、喉を潤すには果物でも食べないといけない。がんばってバナナを食べる。本場の台湾バナナなのだろうか?
 
 次は昼食のレストランまで15km走る。今度は今までとは打って変わって交通量の相当に多い道路の端を走る。専用の自転車道は無いので、自転車のすぐ横を車がどんどんと通り抜けて行く。大型トラックやバスも多い。バスが横を通る時は、どうしてもかなりの恐怖感を感じる。ドブのにおいで無く、排気ガスの匂がかなりきつい。信号で停車していて、すぐ横に車が近づいて止まった時も、かなり恐怖に感じるし、青になればうまく発進しないと怖いなあとも想ってきた。やはり交通量の多いところでのタンデムは相当に恐怖の克服とそれなりの熟練が必要なのかなあとも想えてきた。
 交通量は多いものの路上駐車が少なかったので、助かった。これで路上駐車が多いと、一体どうなっていたことやら。
 
 昼過ぎとなり、あちこちの食堂が営業していたようで、例の台湾独特の香辛料のにおいと、中華鍋をカチャカチャと動かす音が聞こえる。また、商店が建ち並んでいるところでは、音楽や人の話し声も聞こえていた。このように周囲の様子が少しではあるが感じ取れるのも自転車ならではである。車やバスではなかなかこういう感覚は感じることはできない。
 相当に疲れた頃、やっと昼食のレストランに到着。館内は涼しかったが、想ったほどの冷房は効いていなかった。私が聞いたところによると、南の国ではものすごく寒いくらい冷房しているのが普通という話だったのではあるが、台湾はこれには当てはまらないのか。それとも、日本と同じように省エネを心がけているのか。
 
 レストランは海鮮料理であった。刺身やイカやエビを煮込んだものや魚や焼きそばなど想ったよりもたくさんの量であった。ご飯は昼は普通に炊いたものであった。
 また、テーブルには薄いビニールがかけられている。これはたとえば魚の骨やエビの皮などはこのテーブルの上にそのまま置いておくと、ビニールごとそれを一緒に棄てれば、テーブルを汚すこと無く使えるし、専用の皿などもいらないという合理的な考えからのようである。これからの食事をしたほとんどのレストランでこのようにしていた。
 おいしい昼食でエネルギーを補給し、後10km走る。
 
 右を列車が走って行った。パイロットに尋ねると「たぶん台湾の国鉄だろう。」と言っていた。台北から基隆「キールン」に向かう国鉄の本線なのだろう。比較的長い列車が頻繁に走っていた。
 
 そして、台湾国鉄の古い駅舎が残っているところで休憩。まずは駅舎の見学。これぞサイクリングをしながら観光すると言うことの第1弾である。やはり、日本の植民地にもなっていたという経緯もあり、駅舎は何となく日本のものに似ていた。ここでテレビ局の取材が行われた。わたしもなにを話したか忘れてしまったが、なにか話した。
 いよいよ基隆「キールン」に向けて最後の行程。しかし、遠くで雷が聞こえてきて、雲行きが怪しくなってきた。皆ペダルを速めた。そして、道が狭くなるとともに、店が増えてきた。どうやら基隆「キールン」の街に入ったようである。そして、本日最後の名所の海が見える展望台に上る相当にきつくて長い坂を上るという試練が待っていた。私も頑張ったが、最後は降りて押して歩いた。女性のペアはかなり早くからあきらめて押していた。
 しかし、必死の思いで展望台にたどり着いたところで、大雨が降ってきた。また、責任者のOさんが、なんとなんと足を痛めるというアクシデントも発生。いやいやこれからどうなるのか心配になってきた。
 
 雨の間少し休憩。休憩の時に今回我々と一緒に走っている、台湾の下肢の身体障害者の方が乗っている電動アシスト付きのハンドサイクルというものを見せていただいた。今回台湾の4名の方が、この電動アシスト付きハンドサイクルで参加している。これは前輪からのチェーンが前のハンドルまで伸びていて、ハンドルのレバーを手でおもいっきり回すことで、前輪を動かして前に進むというもので、後ろの車輪にはモーターが付いていて、これで後ろの車輪も回すという乗り物である。普通の自転車とほぼ同じくらいのスピードを出すことができ、坂もかなり上ることができるらしい。
 私は、このハンドサイクルを運転している女性と握手したが、男性の手以上にがっしりとしていて、たくましかった。相当に鍛えていると想う。
 そうこうしているうちに、雨が小降りになったので、雨具を着て、宿舎に戻ることとなった。帰りは下り坂なので、楽ではあったが、地面がかなり濡れていたので、スリップしないように慎重に下って行った。
 
 そして、午後4時過ぎに無事に本日のサイクリングを終えて、宿舎に入った。
 宿舎は普通のビジネスホテルで、浴衣は無いものの風呂もシャワーもあり、ベッドもごく普通のもので、今夜は安心して風呂にも入れるし、良く眠れそうである。
 
 そうこうしているうちにOさんが帰ってきた。病院に行ったが、特に重傷では無いと言うことで一安心した。しかし、明日からはパイロットをするのは止めて、普通の自転車で集団を見守る方に回ることとなった。また、明日は、坂もあるし、パイロットとストーカーの変更もあるので、コースなどについて、現地スタッフと再度検討し直すこととなった。
 
 ホテルには、今や懐かしいブラウン管のテレビがあった。つけてみると、日本と同じように、いろいろなチャンネルで番組をやっていた。CMもにぎやかなものが多かったし、日本のアニメを中国語吹き替えでやっていた。テレビの事情は日本と変わらないようである。
 
 雨も小降りになり、今夜は夜市で食事をするために出かけた。もちろん、現地のスタッフも同行していただいた。 夜市というのは簡単に言えば祭りの時の縁日の規模の大きいもののようなもので、台湾の各町では毎日夜に行われているようである。
 
 ホテルから会場まで歩いたが、歩道はあちこちに荷物が出されていたり、店のテントがあったり、段差も非常に多いなど、我々にとっては歩くのに相当に神経を使わないといけない感じであった。一人で歩くのは難しい。やはり台湾でのバリアフリーという考えはまだまだこれからのようである。
 市場では、現地スタッフがなにか揚げ物のお菓子のようなものをおごっていただいた。
 私は焼きそばか餃子など、おなかの起きるものを早く食べたかったのであるが、OOさんは、「せっかく台湾に来たのだから、現地のスタッフの方がお勧めという台湾ならではのものが食べたい。」と言うことをずっと言っていて、なかなか食べようとしない。スタッフに質問しようとしてはいるが、そんなに英語が得意で無いので、なかなか伝わらないようだったし、スタッフの方も改めて台湾らしいものと言われても、なかなか難しいようで、なにを勧めて良いか困っていたようであった。
 
 結局なにか肉団子と野菜のようなものが入ったスープのようなものを食べた。後は、マンゴー入りのアイスクリームとちまきを買って食べたくらいであった。ああ、ちまきは買ったので無く、これもスタッフの方がごちそうしてくれた。台湾のスタッフの方は、本当に優しくて、こちらが気を使うくらいいろいろ気付いてやってくださった。本当に感謝である。
 
 というような感じで、夜市を楽しみホテルで風呂に入り寝ることとした。
 
 明日も早いし、なにせ坂が多いらしい。そしてタンデムはまだほとんど乗ったことが無いというわたしよりも背も体重もずっとずっと小さくて軽い女性の方にパイロットが変更される。またまた心配である。と思いながら、いつの間にか深い眠りに落ちていた。やはり、初めての海外でしかも40kmも自転車に乗るというこれまた初めてのことをしたのである。相当に体と心も疲れていたのかも知れない。
 
・・・次号に続く
 
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