本場結城紬振興事業実行委員会による「第10回 本場結城紬展」へ
本場結城紬は約20の工程がすべて手仕事による分業制で行なわれています。
何度か結城へいっておりますが、すべての工程をみるのは難しい…。
なので、つくり手の方々にお会いできるこの機会を楽しみにしておりました♪
【結城紬の重要無形文化財の指定条件】
①使用する糸はすべて真綿より手つむぎしたものとし強撚糸を使用しないこと
②絣模様を付ける場合は手くびりによること
③地機で織ること
亀甲といわれるのは反物の幅に並ぶ絣の数。絣が小さければ数は増えていきます。小さな絣をつくるには糸は細くなり、絣括り、機織りの緯糸が増えるので、それだけ手間がかかり高額になります。そして糸が細いので薄い。
●真綿掛け●
本場結城紬につかわれる袋真綿は福島県伊達市保原町でつくられています。なので結城へいってもこの真綿かけの工程をみることはありません。
この方は結城で唯一、真綿かけから糸づくり、織りまでされる貴重な方。ご自分でつくられた蝶の絣の結城紬に襷掛け。この襷は江戸褄をリフォームされてつくられたのだそう。手がすべすべでいらして、その秘密をお聞きすると、繭からでた泥のようになったセリシンをくださいました♡
重曹を入れて煮た繭を脱水したものを水に浸して、糸口から広げて袋状にしていきます。5個ぐらい重ねていました。
この生成りの状態の袋真綿がめちゃくちゃ着心地が良さそうなんですが…。
●糸つむぎ●
真綿を竹製の「つくし」に掛けて、左手で引いていきます。つばをつけながら少しだけ捻るように。真綿50枚(100g)が1ボッチ。着物1反には7ボッチの糸が必要。経糸には太目の糸、緯糸には細い糸がつかわれます。
少しだけ体験させていただく。スルスルっと引けますが力が入ると切れてしまいます。
●絣括り●
墨打ちされたところを木綿糸で括ります。小さい絣は細い糸で、大きな絣は太い糸で。多色の場合は脱色して重ねづけ、経糸の絣には摺り込みもつかうのだそう。
真綿に染み込ませた墨。墨は脱色したときにも色が残る。
●絣糸の叩き染め
結城紬の絣の特徴である、叩き染め。
括り終わった絣糸を染液で煮染して、棒の先に掛けて板に打ちつけます。
ここでは、染料を飛ばすわけにはいかないので^^;
染めあがったものを、こうしてやるんだよ〜という説明。
●機織り●
絣をあわせて織るのには熟練された技が必要。緯糸の杼は600gもある大きなものがつかわれます。
経糸は腰につけた紐とつながっていて、緯糸を打ち込む時にグッと腰を引く。
改めてお話をお聞きしてみると…。
結城紬は糸をいじめるように酷使?してつくられているという印象。ふむ…。
自分の手持ちの本場結城紬は、ほとんどが80亀甲なので、160亀甲の結城紬の着心地は体感していないのですが…。(実家の箪笥にあるだろうか…)
80亀甲のものでも洗い張りをしたら薄いフェルトのようで透け感があるのですが…、160亀甲はどんな感じになるのだろう…(*_*)
結城紬ならではの着心地…、知り尽くしたいものです。夢は尽きないですね〜♡
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