きもの カンタービレ♪

~ kimono - cantabile ♪ ~ 四季を楽しみ装う暮らし。
日本の歴史と風土が生み出した美しい衣裳「きもの•着物•kimono•呉服•和服•和装」
365日四六時中きもの生活を堪能しつつ日本文化を通してその真髄を学んでおります。


テーマ:
しな織 ~しな布づくり体験~ / 2014年秋 しな織の里を訪ねる 庄内の旅 その5 のつづき(^-^)/

関川しな織センターは、しな織の里ぬくもり館が併設されています。
中で繫がっているので、どこが境界になっているのかよくわからなかった(^_^;)

2階では「日本の自然布展」が開催。日本に今も残る古代布の展示会です。
アットゥシ織、しな布、大麻布、葛布、藤布、苧麻布、芭蕉布、太布。
量産化と効率化がすすんだ現在まで、多種類の古代布が残っているのは世界でも
珍しいことなのだそう。産業化された日本で残っているのは奇跡です。
これは日本人の先人を敬う精神や文化度の高さからきているように思います。


古代織連絡会各産地連絡会によるシンポジウムが開催されました。

進行役は、静岡県掛川の大井川葛布の村井龍彦先生。
古代織産地連絡会の事務局長をつとめられています。
この写真…、熊と連動してそうでなんだか可愛らしい…ドキドキ

北海道平取町二風谷地区のアットゥシ織、藤谷るみ子先生 
山形県鶴岡市関川のしな布、五十嵐正先生
新潟県村上市のさんぽく生業の里のしな布、國井千寿子先生

栃木県にある大麻博物館館長の高安淳一先生

京都府与謝野町の芙留庵 丹後藤布の小西暢子先生
沖縄県大宜味村喜如嘉の芭蕉布の平良美恵子先生
石垣市織物事業協同組合 八重山上布の平良佳子先生

パネリストではなかったのですが、
山形県鶴岡市関川のしな布の五十嵐勇喜先生
熊猟り絵図や猟銃関連の展示があったのは、この方がマタギだから(+_+)

山形県鶴岡市関川のしな布、五十嵐千江先生 
話が具体的なことになると呼ばれていらっしゃいました(^▽^;) しな布ものがたりの織姫です。

しな布のもう1つの産地である村上市雷からもいらしていました。

各産地の織物について、歴史、特徴などのお話があった後、それぞれでつかわれる糸に
ついての説明がありました。大麻糸ってきれいです~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


そして、糸づくりの違い。自然布の糸はレッテイングという維管束を取出す作業に
よってつくられますが、それをどうつないで(績んで)いくのか。

撚りつなぎ◇アッツシ織、しな布、大麻布、藤布、苧麻 (大麻の糸績み体験)

結びつなぎ◇葛布(葛布の糸績み体験)

機結び◇喜如嘉の芭蕉布(芭蕉布の糸績み体験)
喜如嘉の芭蕉布の機結びは結んだ後に小刀で端を切り落とします。
なので日本三大古代織といわれていますが、あくまでも刀がでてきてからのものだそう。


そして、仕上げの方法、砧打ちをするかしないか。
このシンポジウムの中で、山形県鶴岡市関川、新潟県村上市山熊田(山北)、村上市雷の
3ヶ所の地域でつくられる羽越しな布でも、それぞれにやり方が違うことが判明(=◇=;)
というか、お互いにも知らなかったりするのですね…。
うちは糸がいいのよ!とか…、中々興味深いやりとりをお聞きすることができました。
この三産地のしな布のわかりやすい見分け方は反物の端の経糸綜絖の掛け方による織の違い。
さんぽく生業の里のしな布。経糸の端の目が詰まっています。


各産地が一同に会して、ひとつの工程について説明すると、各産地の違いがわかりますビックリマーク
そして、それぞれに理由があるのだな~と改めて知ることとなり、より理解を深めたくなりました(-_☆)

展示室で作品を見ながらのレクチャーもありました。

福木で染められた地色に赤と緑の格子のコントラストが美しい煮綛芭蕉布。
芭蕉の素朴さとモダンさを兼ね備えた憧れの帯です。

丹後の藤布は素朴ながらも上品。
上世屋の藤織り伝承交流館にはいきましたが、今度は芙留庵にも。

アッツシは晴れ着としてつくられた筒袖の装束。
男性、女性用の区別はなく、シナノキやオヒョウの樹皮からとられた繊維で織りあげられ、
木綿が貼られ魔除けとなる渦巻きや括弧文といわれるアイヌの文様が刺繍されています。
この渦巻き文様はフクロウの眼の意味もあるのだとか。


今回、興味深かったのは、各産地の糸づくりの違い。
村井龍彦先生が「「糸正直」という言葉があるんだよ」とおっしゃっていましたが、
「どんな技を凝らしても、織物の良さはやっぱり「糸」で決まる」というお話。

きものや帯が反物で売られるからには、曖昧なブランド証紙でなく、私たち消費者にも
わかりやすいスペック表示にすべきと前々から思っております。
この話はいつか別のかたちであらためます。←熱くなっちゃうので汗
「糸正直」、いい言葉です。

各産地巡りで、糸づくりを体験させていただいたり、見てお話をお聞きしたりしていましたが、
一同に会して、その違いを知り、その理由をお聞きしてみると、何と面白いことかヽ(゚◇゚ )ノ
きもの好きで興味を持たれる方、たくさんいらっしゃると思います。
一人でも多くの方がそれを体感できる機会がつくっていけるといいですね~(^-^)


庄内の旅レポつづきます(^-^)/

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