鳩山邦夫・元総務相が自民党を離党し、新党に向けて踏み出した。

 民主、自民両党に不満を持つ有権者の受け皿を目指すが、課題は少なくない。

 ◆坂本龍馬になる◆

 「縁の下の力持ちでいい。できるだけいいメンバーを引きつけることができる坂本龍馬のような接着剤的なことができたら本望だ」

 鳩山氏は15日夜、幕末に「薩長同盟」を実現させた坂本龍馬になぞらえ、新たな政治勢力結集にかける意気込みを語った。

 邦夫新党の狙いは、自民党でも民主党でもない第3極の政治勢力の結集だ。

 鳩山内閣の支持率は下降する一方、自民党も低迷を脱せず、そういう中で政界には閉塞(へいそく)感が高まっている。みんなの党が支持を集めつつあるのも、民主党批判層の受け皿になっているためで、邦夫氏が視線を送るのもこの層だ。

 ただ、邦夫氏に誤算もあった。当初は与謝野氏らと離党する青写真を描いていたが、前日の民放番組で、新党結成の時期まで踏み込んだことで、1人で離党せざるをえなくなった。邦夫氏は離党届を提出する前に、与謝野氏に電話で「テレビで新党の話をした。先に出る」と伝えた。

 邦夫氏は15日、政党助成法で定める政党要件を満たす国会議員5人の参加のメドは立っていると主張した。

 自民党内では、邦夫氏の秘書出身の岩屋毅、古川禎久両衆院議員のほか、田村憲久、河井克行両衆院議員らが、邦夫氏に近いとされている。しかし、今のところ、邦夫氏に同調すると明言した議員はいない。

 そのうちの一人は、「今、この瞬間に離党ということはない。ただ、まったく新しい自民党を作る必要はある」と述べた。岩屋氏は「(離党は)ない。来いと言われたこともない」と語った。党内では、「邦夫氏の離党は、見切り発車だ」との見方が出ている。

 ◆一定の信頼関係◆

 邦夫氏が党内の連携相手と考えているのは、与謝野馨・元財務相と、舛添要一・前厚生労働相だ。特に、与謝野氏とは密接に意見交換を重ねてきており、一定の信頼関係がある。

 与謝野氏に近い園田博之・元官房副長官はこの日、幹事長代理を辞任した後、記者団に「(新党の)第1段階として(辞任を)やったわけではない」と述べ、即座に離党する考えはないとした。

 一方、邦夫氏が繰り返し秋波を送っている舛添氏は慎重な態度を崩していない。

 舛添氏は15日、「鳩山氏であれ、だれであれ、時間の許す限り意見交換したい」としながらも、「今は予算委員会で体が空かない。何も具体的な話はない」と述べた。舛添氏は、党内にとどまってポスト谷垣に就く選択肢と、新党結成との両にらみの戦略と見られる。自民党の中堅・若手には、「舛添人気」への期待も強い。舛添氏は周辺に「もう少し状況を見極める」と漏らしている。

 消費税率引き上げも含めた財政再建に力点を置く与謝野氏と、成長戦略を重視する舛添氏とは経済政策を巡る考えが一致していない。邦夫氏は与謝野、舛添両氏の仲を取り持ちたい考えだが、成否は不透明だ。

 邦夫氏は、無所属グループを率いる平沼赳夫・元経済産業相らとの連携も模索すると見られる。平沼氏は15日夜、記者団に「新しい保守の政党を作らなければいけない、と思っているから可能性としては(連携を)否定はしない」と話した。

 ◆資金提供の影◆

 邦夫氏の新党に不透明感がぬぐえないのは、兄の鳩山首相とともに母から巨額の資金提供を受けていた問題が党内に影を落としているからだ。

 若手議員の一人は「首相への資金提供を脱税だと追及しているのに、同じ問題を抱える邦夫氏についていけるわけがない」と述べた。邦夫氏は政界有数の資産家として知られるが、閣僚経験者の一人も「鳩山マネーをあてにして、ついていく人がどれだけいるのか」と冷ややかに語った。

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