■無償化、改めて疑問符

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部が全国の朝鮮高級学校(高校)に北朝鮮の金正日総書記が訪中した業績をたたえる映像の上映会を開くよう指示していたことが5日、朝鮮総連の内部文書で分かった。朝鮮学校への高校授業料無償化適用をめぐる文部科学省の専門家会議が始まる中、渦中の朝鮮高級学校で金総書記を礼賛する教育が強化されていた実態が浮かび上がった。

  [表]朝鮮学校教科書の日本語版を出版 目立つ個人崇拝

 朝鮮総連関係者から入手した内部文書によると、指示は「総連中央宣伝広報局」から5月15日、朝鮮総連の各地方本部委員長に加え、全国の朝鮮高級学校の「校長同志」にあてて出されていた。

 朝鮮語で《敬愛する将軍様の中国非公式訪問を収録した映像文献の普及について》と題された内部文書によると、映像は金総書記が5月3~7日、中国の大連、天津を訪問したもようや胡錦濤国家主席ら中国首脳と会談した様子が収められた2作品。総連中央本部は文書で、「偉大な将軍様の歴史的な中国訪問」と「中国の指導者と首脳会談を進めた不滅の業績」を「同志と学生らの間で一斉に上映し、大々的に普及させるよう」指示した。総連関係者によると、指示を受け、各朝鮮高級学校で上映会が開催されたという。

 朝鮮学校では歴史教科書などを通じて故金日成主席と金総書記父子を礼賛する教育を行っているほか、金父子の誕生日に生徒を動員した祝賀イベントを開催しているが、関係者によると、今回のように校長にあてた強力な指示が下されるのはまれだという。

 朝鮮学校の無償化適用問題では、是非を検討する文科省の専門家会議のメンバー約10人が決まり、議論が緒についたばかりだ。朝鮮学校側は「日本の学習指導に準じた教育をしている」と強調。無償化適用を強く求める陰で、金総書記礼賛を強化する指示が総連中央から出されていたことが判明し、北朝鮮本国からの教育の独立性が改めて問われることになりそうだ。

 北朝鮮をめぐっては、韓国が哨戒艦撃沈事件を「北朝鮮の攻撃」とする調査結果を公表、今月4日、国連安全保障理事会に提起した。一方、朝鮮総連は5月23日に開いた全体大会で、「調査結果は捏造(ねつぞう)だ」と批判するとともに、改めて高校無償化の適用を求めていく運動の推進を強調した。

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