大阪で鈴木を迎えうつ浅田 | WFS JAPAN

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Asada to meet Suzuki in Osaka


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現全日本チャンピオンである浅田真央にとっての2013四大陸選手権でのメインライバルは、チームメイトの鈴木明子であるだろう。二人の間のライバル関係は長きにわたっている。彼女たちは様々なレベルの様々な大会で戦いを繰り広げた。次なる戦いは、来週、大阪で。

この大会での主な有力者だということは明確なことであるのにもかかわらず、彼女達がリラックスしていられると言うわけではない。同じく日本の村上佳菜子、アメリカからはグレイシー・ゴールド、そしてカナダの新星、ケイトリン・オズモンドらが、真の有力者は誰であるかという前評判に取って代る準備が整っているからだ。

浅田真央が今シーズン前半に残した結果は、だた1つだけ。第1位だけである。2012中国杯と2012NHK杯という2つのGPイベントで優勝、そしてGPファイナルへの切符を掴み、そこで浅田はSP、FSの両方で第1位となり、そのファイナルでも優勝をした。12月、全日本選手権にて優勝。

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彼女のプログラムはいつも高い技術を有しているということだけでなく、美しく精選されパフォーマンスされた振付もまた際立っている。今シーズンのFS、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーによる“白鳥の湖”も例外ではない。

ロシアのクラシック音楽は、氷の上で表現するには非常に難しいものであるのが常だ。チャイコフスキーの曲の表現は二重に難しい。この場合、私は言いたいのは古典的なチャイコフスキーということであり、何人かの映画監督がやるようなチャイコフスキー作品のセンスをゆがめてしまっている現代の様々な解釈のことを言っているのではない。

非の打ちどころのない音楽センスを持って、浅田真央はその“白鳥の湖”を支持し、選んだのだ。世紀を超えて地球上の人々が賞讃するその“白鳥の湖”を。彼女のドレスは疑いの余地なく今シーズン最も美しいコスチュームの一つであるが、それは曲に、そして曲が持つテーマに非常に合っている。

真央は今シーズンの新しい両方のプログラムで、より深く、より正確にイメージを解釈している。来る四大陸選手権で、私たちがスポーツの傑作と呼ぶことが出来るプログラムを見ることが出来る可能性は、非常に高いのではないだろうか。


そして真央のライバルである鈴木明子もまた、難しい曲を選ぶことを恐れなかった。彼女のFS使用曲、ブノワ・ジュトラによる“O(from Cirque du Soleil)”は、この非常に優れたスケーターが氷の上で体現する複雑なイメージが溢れているのだ。同じことはアンジェリカ・クリロワが振りつけたSPの“キル・ビル”に対しても言える。これは非常に野心的、かつ非常に成功した選択だと言える。


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残念なことに今シーズン、多くの人が明子のパフォーマンスが非常に頻繁に過小評価され続けていることを新たに知ることとなった。一体何が、この過小評価を引き起こしているのか正確に言うことは難しい。ただ一つハッキリしていることは---彼女は多くの大会で不当に低いスコアを与えられているということだ。

今シーズンのGPシリーズ、明子は昨シーズンと同じイベントに割り当てられた。初戦の2012スケートカナダ、続くNHK杯と共に銀メダルを獲得しファイナル進出。ファイナルでは銅メダルを獲得した。2012年12月、明子は来シーズンが現役最後のシーズンとなるだろうと言った。そしてその12月に行われた全日本選手権。第4位。

幸いにも、鈴木にとってのフィギュアスケートは順位やスコア以上の意味を持っている。みながそれに気付いており、とても暖かくこのスケーターを迎え入れるのだ。

彼女達が来週ホームで開催される大会で見せるパフォーマンスによって、観客たちに心からの休日を与え、そして皆と素晴らしい熱気を作り出すのであろう。それは日本で開催されるイベントには常にある温かさなのだ。