東大合格体験記~文系化学編

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「センター化学編」と銘打つ予定だったんですが、文系と理系では当然対し方も異なってくるなのでこのような形になりました。
理系の人はセンター化学なんてすいすい通過できないと困るはず……ですよね?

◆ あくまで満点を狙って

化学を選択したのは偶然かもしれません。
僕の通った高校の、僕らの代までは(未履修問題……)高1で物理化学生物の3科目を履修。その上で文系に進む生徒は1科目の選択を求められました。
物理の先生が人気のある人で、また中高一貫の利点とでも言いましょうか物理は中3からやっていましたので物理Iの範囲は高1までで終了という事情もあって(ただし例年は人数不足で開講されない)、文系物理選択者のやたら多い学年でした。
物理は早々と諦めていた僕も2年あればなんとかなるのではないかと迷ったりもしました。理系に進む友人の中には高1冬の時点で早くも満点をとった人もいました。
また中3の頃は「文系といえば生物だよ!」と吹き込まれていたので生物をとるつもりでいました。

長々と何が言いたいのかというと、選択科目は結局のところ関係ないということです。
文系で理科が必要なところを志望するなら、迷わず満点を目標に掲げることです。
満点狙いで9割はとれても、9割狙いで満点はとれません。少なくとも化学ではそうでした。
他の科目を選択していたとしても、僕は本気で満点を取りにいこうとしたと思います。
化学の1問3点が合否を分けるかもしれないのです。取れる点はすべてもぎ取るべきです。
(小数点以下で合格に手が届かなかった友人のこともありナーバスになっています)

結果として僕は満点をとることができました。
そこには偶然や運も当然かかわっていたように思います。

しかし当然ですが、満点を目指した努力がなかったら、満点はなかった。
センターまでしか化学が関係してこない文系の立場からは、特にそう思います。

◆ 化学という科目の特徴、幸運

長い前置きはさておいて、具体的な内容に移ります。
消去法ですらなく、なぜ化学を選択したのか自分自身今となっては思い出せないんですが、結果として化学を選択したことは、センター理科で満点を狙ううえで幸運だったように思います。

(1)理論分野に対する印象。
ここは大事です。生物が浸透圧で一度つまずき、物理は常日頃からつまずいていたので、進度がやたら遅かった化学(結局高1では熱化学まで)に全く苦手意識がなかったのは大きいと思います。今考えられる理由はそのくらいです。
文系に進んだ後輩たちに幾度か理科について話を聞くことがあったんですが(やたらとみんな化学を選択した、特に勧めたつもりはありません)、化学を選択していたとしても理論に対してあまり良い印象を抱いていなかったようです。
特に濃度・密度のあたりで完全にアレルギーを起こしていたのも見受けられました。

しかし、満点を狙えと言っておいて矛盾するかもしれませんが、考えてみてください。
センターに限って言えば、密度の計算ができなくても何とかなってしまう場合すらあります。
またその一点に絞れば、直前に理解して臨むことも十分可能です。
結局点を取る気があるのならば、そのあたりの分野は所詮、後の分野に臨むためのノリにしかほぼかかわってきません。
理解できる、あるいは解法を覚えられるに越したことはありませんが、2年以上経てば一度以上忘れます。
以下化学という科目の特徴を説明していきますが、密度(だけ)がどうしても解らないからといって、それだけで化学選択の可能性を排除するのは避けるべきです。

(2)全範囲からの出題。
センター化学の問題はわかりやすいつくりで、各大問25点ずつの4問、理論理論無機有機といった構成になっています。理論の中身についても大部分をカバーしています。
これは、各分野をひとつひとつマスターしていかないと高得点が望めない、ということです。まあこれはセンターについてほぼ全科目について言えることなのですが(cf. 評論・小説・古文・漢文がすべて出題される国語の入試問題は、僕の知る限りセンターのみ)。
つまり、理論がうまくいっている人でも無機でつまずくと事故るし、理論で最初すべっても無機有機をきっちり詰めて後で理論を克服することも可能、ということです。

(3)分野ごとの毛色の違い。
無機に入ったときに誰もが感じることなのですが、理論分野において酸性酸化物や塩基性酸化物、あるいは電池の正極・負極、金属のイオン化傾向などいろいろ頑張って覚えたつもりでいたのに、無機になると覚えることが更に増えます。とりあえずまあ色を覚えてくださいだなんて最初はショックを受けました。
自分自身の話をすれば、僕は理論についてはほぼ授業とテスト前だけでマスターしたのに、無機有機はテストが終わった瞬間に脳みそからこぼれ落ちるという結構苦しいタイプでした。
しかし後からフォローすることで十分克服可能です。その方法について、これから書きます。

◆ 文系として、点を取る為に

まずは文系といえど普通に勉強することです。現役生なら学校の授業でやったないようの暗記・理解に精を出すくらいのものでいいです。
センターまでしか必要ないからといってあまりにセンターに特化した受験テクニックのようなものに手を出そうとすると最終的につぶしがきかなくなるように思います。
学校で「セミナー化学」が対応されたので、そこまで反復したということではないもののやはり無機・有機は自主的に数度解き直しました。

徐々に寒くなってくる辺りで全範囲の学習が終わりひととおり見直しが完了していれば、本格的にセンター対策を進めましょう。
それまでにマーク模試を何度か受けると思いますが、やはりそこまではセンター特化ではなく日常学習のレベルで乗り切ることが理想です。
このあたりになると東京出版「センター試験必勝マニュアル」を利用するといいと思います。別に出題されるないようがこれだけで網羅できるというわけではないのですが、簡潔によくまとまっているほうです。
僕は学校の授業の中で数研・Z会の分野別問題集も解きましたが、こういった問題集は市販されていないのが難点です。市販のものでもいいと思いますが、自分に合っていると思うものをよく検討して選んでください。

「1日30分、1ヶ月で完成!」とかいうのはS台の短期攻略シリーズのキャッチコピーですが、これについて僕が化学を教わった先生は、この問題集が優れているのではないと言いました。実際そうです。飛び抜けて優れたものがあるのならば、幾分かは他社も追従して全体的にレベルが上がっているはずです。
そしてその先生がまとめるには、「とりあえずそれだけ、騙されて勉強してくれたら成績も上がるよ」とのことです。
まあ、真面目にやればそれだけで15時間になるわけですし、当然です。
分野別の対策は、コツコツやってそれだけで十分すぎるくらいでしょう。

各科目について繰り返していますが、最後は演習を繰り返すべきです。
市販されているものでは、駿台・河合・代ゼミ・旺文社・東京書籍といったところでしょうか。
自分についてはどんなにやっても40分程度でカタがつくので時間の使い方は問題なかったんですが、点数についての感覚を養うことが大切です。
問題集の難易度の問題もありますが、ちょっとわかんなくなるだけであっという間に点がなくなります。30回程度演習したと思いますが、全分野特に苦手意識はないのに8割を切ることもザラでした。満点も一度しかなかったとおもいます。
しかし頻出事項を「必勝マニュアル」で網羅し、問題集の解答で(正解した問題も含めて)知らない・抜けていた事項にチェックを入れて丁寧に確認することで(これは他科目、特に社会についても共通)少しずつ穴をなくしていくことです。直前になってできることはこのくらいに限られてくると思います。
そして直前まで、自分の知識に穴がないか確認し続けること。僕はセンター2日目は朝からずっと、トタンやブリキ、真鍮などの製法をしつこく暗唱し続けていました。
結局出題されることはありませんでしたが(どうせ出ないだろうと思ってもいましたが)、最終的にはその態度が満点に結びついたのだと思います。



恒例のひとこと。これはあくまで僕の考えですので、納得できても参考にとどめてほしいですし、あるいは納得できなくてもやはり参考にとどめてほしいです。
いろいろなスタンスを取り入れて、自分のスタンスを形成してください。そうして「自分の勉強」をできるようにすることが、自分の能力を高める為の早道だと、僕はそう思っています。

明日は数学にしましょうか。
英数国についてはそこまでセンター対策をしたわけではないので、各科目ひと記事で済むかな。

しっかし疲れる。長すぎですよね。誠に残念で遺憾です。
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