認知症高齢者グループホーム5951施設のうち14.9%に当たる889施設が、建築基準法令の防火・避難関係規定に違反していることが、国土交通省の「認知症高齢者グループホームに係る緊急点検」の結果で分かった。今年3月に発生した札幌市の認知症高齢者グループホーム「みらいとんでん」の火災事故を受けて実施されたもの。

 緊急点検は、全国の認知症高齢者グループホーム9952施設を対象に、都道府県などが実施。今回、4月20日時点での結果が公表された。

 点検の結果、防火・避難関係規定の違反で最も多かったのは、避難経路などに予備電源を付けた非常用照明を設置しないなど非常用照明装置関係の違反で、427施設(点検済みの施設の7.2%)だった。次いで、天井付近に窓を設置しないなど排煙設備関係の違反が262施設(4.4%)、居室と居室の間の壁を天井裏まですき間なく設置しないなど間仕切壁関係の違反が227施設(3.8%)、避難出口のドアを封鎖するなど施錠装置関係の違反が179件(3.0%)などと続いた。
 また、手続関係規定についても点検が実施され、全施設で終了している。違反が確認されたのは11.2%に当たる1114施設。建築工事終了後に行う完了検査の未実施が578施設(全施設の5.8%)で最も多かった。

 防火・避難関係規定に違反している施設に対しては、是正指導を行う方針。具体的な対応については都道府県などに任される。


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