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点にまつわるあらゆる線

2012-02-14 20:02:45
Theme: ブログ

「点にまつわるあらゆる線」、閉館しました。

ご来館いただいた皆様、関わってくださった皆様、気にしてくださった皆様、私になにがしかの影響をあたえてくださった皆様、本当にありがとうございました。



***

人ひとり生きていれば、その情報量・面白さ、半端ないから、

これは、彼女の、生活の話。

だけど、生活だけじゃ、生きていかれないから、

生活の裏に物語を這わせる。


今回のフォーマットは、とても面白かったので、これからも育てていきたい。


観客が自分自身にしっかり帰ってくるために、

私がつくりたいのは優秀なトリガー・優秀な触媒なんだけど、

観客は、私の想像なんか軽々超えて豊かだから、

どうしたら追い越していけるんだろう。


でも、「何か」を表現することなんてつまらないから、

よくばりによくばりに可能性を育てていかないと。


まだまだやりたいことが沢山ある。

死ぬまで速度あげないと、死んでしまいそう。


がんばります。


***

いただいた感想をまとめてみました。


ツイッター感想まとめ

http://togetter.com/li/257610


コリッチ「観てきた!」まとめ

http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=33418



あと、リクウズルームの佐々木さんからもらった手紙がおもしろかったので、許可をとって、載せます。

「種々様々な証拠があるのにどれも犯人にたどり着かない狡猾さ」を見抜かれたのがうれしくて、でも、うれしいと同時に、こまってもいて。でも、こまることも楽しいんだと思います。


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演出家、渡辺美帆子へ

 おつかれさまでした。点にまつわるあらゆる線。

 いろんな感じ方をいろんな人がしたものだと思います。おおよそ好意的に捉えている人がままいるようですが、そういう色眼鏡を排して、どう感じたかを慎重かつ大胆に言葉にしていこうと思います。点とか線とかにしていこうかなと。言葉と文脈といえばいいのでしょうかね、この集合体を持って物語をこの感想の中で構築できたら素敵だな、などと、今この瞬間が一つの『幸福』。だとする。

 『インスタレーション』という言葉の障害がまずのしかかることからどう逃走していくのか。それは何かから脱するというような決定的なものでもなく(そういうことをスローガンにしてしまう時点でまだ何からも脱出ができていないので)、そうすると受け手はどうすればいいのか。あの空間からどうこぼれようかと(逃走)することでしか作品は完成しないと直感しました。ゆえに作品は完成しないのです。あるいはその場に出演してすらいる僕らに『仮初めの権限』を与えるだけにとどまらず、真の自由という不自由を観客自身で選ばなくてはならないのです。つまらなくてもおもしろくても観客のせいになるという、全方向に答えの無い答えを散らしているこの作品の着想は、すごくユーモラスで残酷です。

 種々様々な証拠があるのにどれも犯人にたどり着かない狡猾ささえあってね。「要はインスタレーションでしょ?」「いや、これは演劇って枠に対する働きかけで、観るってことに対する働きかけで、物語っていう決まり事?に対する働きかけで、なんかお姉ちゃんってすぐそういうこと言うからさ」「だって最新の科学を結実させた生命の、私の物語だって言ったじゃん」

 答えが無いのです。

 というのが世界でしょ?

 
 という合わせ鏡のような時間。と空間。

 僕は厳密には解答は出せないと思いました。出すべきでないと思いました。0でいることが真摯であると瞬時に今、これを書いてるこの瞬間によぎりましたが、それすら価値判断の中です。ゼロガタダシイ。←誰がそんなこと決めた?

 無念無想という、とても日本人的な感覚は自然とよく調和する。そう、そのまったくの自然の一部としてのまっとうをもしかしたら、あの場で実践しなくてはいけなかったのかもしれない。

これをもって明日からスタートするんでしょう。この作品は、明日から演劇になる可能性を与えられるのではないかと思いました(演劇になるのかどうかは明日次第というか)。マルセルプルーストが長編で示した失われた時を求めては、あの終局をもってようやく小説を書く内容が見つかったかもしれないという逆説に拠っているように。点にまつわるあらゆる線も同様に、これから物語があらゆる点で描かれていくだろうことなので、作り手としての気概というか心の準備はとても苦しい、何にも拠ってはいけないという酷く孤独なところにスタートを設定していると、しているはずだと感じています。

 面白いとかつまらないとかの次元じゃないものに手をかけたんだと解釈(?)すれば僕の言わんとしてることがわかるでしょう。意識的なのか無意識的なのか。それは本人にしかわからないことなので、言及は避けます。とにかくこれが演劇であるのか無いのかの問いが永遠に続くんです。そのことがゆいいつの演劇(演劇の定義を仮に低俗なものにすると)たる可能性が出てくるというものです。
  

 点にまつわるあらゆる線という表題はとてもいいと思います。このことをよく表している。でも、残念ながら、きっと『インスタレーション』という言葉の障壁にあなたの想いは大半、阻まれることでしょう。グレーの極みに立ったのは演出家でいようとする一つの表明であるとは受け取りました。グレーという色の結論を今後、どのように作品で語っていくのか。それがあなたの探すべき物語なのかなと思いました。演出家でいよう、世界を演劇でもって観てみようという気持ちは僕は伝わりました。ただ、作品に対する価値判断はできないのです。今の僕のこの解答のようなものが卑怯だという人もいるでしょう。でも、作品の特質がそうである以上それに寄り添うのが、『作り手』として観た感想のスジなのではないかと感じてしまう今日この頃。

 さあ、明日はどっちだ。

佐々木透

渡辺美帆子企画展

2012-01-17 12:36:33
Theme: ブログ

現在、渡辺美帆子事務所HPにアクセスができなくなっております。

申し訳ありません。近日復旧予定です。



次回公演のチケット予約は

青年団公演オンラインチケット販売

http://www.seinendan.org/jpn/index_ticket.html

からお申込みください。




2012/2/5(日)~2012/2/12(日)
渡辺美帆子企画展
『点にまつわるあらゆる線』

展示物=human(woman)

演劇/量子力学のコラボレーション作品『光子の裁判』を演出した渡辺美帆子が、この夏、アンドロイド演劇とヨーロッパを旅して帰国。ますます「時間」と「空間」の概念が揺らぐ日々をおくっているので、あらためて、「人間」を劇場に展示します。どこからでもお好きな場所からご覧ください。途中入退場自由・飲食自由。

選ばれた物語と、選ばれなかった物語と、時間と運命のおはなしです。

構成・演出 / 渡辺美帆子

村田牧子・菊池佳南・本田けい・水野拓(以上、青年団)
    菊川仁史・原麻理子 ほか


Time table
   
≪Preview≫
2/5(Sun)19:00-21:30頃
≪Open≫
2/8(Wed) 19:00-21:30頃
2/9(Thu) 19:00-21:30 頃
2/10(Fri) 13:00-15:30 頃/19:00-21:30頃
2/11(Sat) 13:00-15:30 頃/19:00-21:30頃
2/12(Sun) 13:00-15:30 頃/19:00-21:30頃

※会場内で随時パフォーマンスが行われています。
※お好きな場所からご覧ください。途中入退場自由。
※客席はありませんが、椅子のご用意はございます。
※ワンドリンク付き。
※会場には15分前からお入りいただけます。

会場/ アトリエ春風舎(有楽町線・副都心線「小竹向原駅」徒歩3分)
チケット/  2,000円(Previewは1,000円)
チケット発売日/ 2012/1/15(Sun)

美術:乗峯香苗
衣裳:正金彩
照明:南星(Quintet☆MYNYT)
音響:森内美帆
舞台監督:殿岡紗衣子
制作:木村昭仁
企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
助成:文化庁
総合プロデューサー:平田オリザ


渡辺ブログ

おはなし

2012-01-03 19:39:18
Theme: ブログ

あけましておめでとうございます。

今年は良い年になりそうですね。



新年あけて、思うこと。


やっぱり、私は、おはなしを、物語を手元に置いておきたいな。


私が劇作をやらない理由は、

私には物語はつくれない、と思ったからで、

言葉を吐いた途端に、

出来事と出来事を因果関係で結んだ途端に、

陳腐になってしまうのがゆるせなかったんだけれど、

最近は、物語というのは、もっと、ゆるやかで曖昧なものだと思うようになった。


大きなものが確固とした物語をくれることはない。

人と人とがあつまって、なんとなく、紡がれていく。

それが、運命だし、物語なんだろう。


出来事と出来事は一対一の因果関係で結ばれるんではなく、

「こうなったら、かなりの確率で、こういうことが起きるかも・・」

と、ファジーな因果関係で結ばれていく。


私は、「なんとなくの」運命論を信じているし、

「なんとなくの」物語を信じています。


量子力学と出会って、そう思うようになったから、

出会いに感謝。感謝。



そして、そういうことは、頭よりも先に体の方がわかっているみたいで、どうやら。

劇場があるのは、おそらく、それが理由なんだろうし、

劇場は、どこまでも未来に行くよ。



手をつないで、未来に行けたら良いな。

寿命には限界があるけれど、

その分、劇場では、自分の寿命の範囲では見られないくらい先の未来まで、見たいな。



そんな気持ちで、

今年も大切にします。


どうぞよろしくお願いします。

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