呼吸と動作の関連性。
「動作と呼吸」は常に密接な関係にあります。
例えば深呼吸の動作は、「腕を上げる→息を吸う」「腕を下げる→息を吐く」のように、剣や拳で「斬る」とか「突く」動作も、その動きと呼吸のバランスが基本としてはとても重要になります。
力が抜けていて、肺だけを意識した呼吸のみならず、その中の呼吸が正しく 動作と一致していれば、相手は飛んでいきます。
実際に立ち廻る時には、この基本的な呼吸のやり取りが乱れるのが一つの醍醐味となりますから、この正しき呼吸のキャッチボールを意図的に変えなくては面白味はなくなるのですが、最近の若い演者さんたちにはこうした呼吸のやり取りが少々不足していると思われます。
「深く長い呼吸とそこから生まれる大きな動作」や「短く鋭い動作の時には、呼吸も短く、それでいて量は減ることなく…」みたいなことは立ち廻りの中の緩急にそのまま現れますから、こうした基本的なことは是非とも押さえておいていただきたいと思います。
清水