職場の近所に、今年初めての梅が咲いた。
細く頼りないような枝の先にぽんぽんっと、
まるでコーン菓子のようにちいさく愛らしい桃色の花をつけている。
横断歩道のすぐそば。ちょうど信号を待って立ち止まる場所だ。
すっかりすり減って走るたびカタカタとなるサンダルの足を止め、
青信号もかまわず、思わず携帯写真を撮った。
お昼をいただいた帰り道、
太陽がちょうど高いところにあってひときわ鮮やかな1枚に。
春がもう、目に見えるところまで来ている。
そろそろ周囲でも花見の相談が聞こえ始めているところである。
春というだけで、こんなにも心が浮き立ってしまうのはなぜだろう。
草木の芽吹く季節。
冬から春へと衣を替えるように、
身の周りのさまざまなことが変化を迎えようとしている。
そういえば先日、3月のルピシアだよりとともに
送られてきたサンプルのお茶に、たしか春らしいものがあったと思い出した。
「SAKURA VERT(サクラ・ヴェール)」
緑茶をベースに、桜の葉をたっぷりとブレンドした香り高いお茶である。
ありがたいことに扱いやすいティーバックだ。
ひもをつまんで鼻先へ持ってゆくと、なんとも懐かしい桜餅の香り。
マグカップにお湯を注いでしばらく蒸らし、
ゆったりと引き上げると、桜の葉を思わせる深い緑色になった。
そういえば以前、この季節には必ずと言っていいほど桜餅を食べていたものだ。
甘党の私はとりわけもちもちとした食感の道明寺が好きで、
ちょっと渋めに入れたお茶なんかがあるといくつでも胃袋に収まってしまった。
最近は桜といえば、まずお酒である。
酒好きゆえそれもたのしくて仕方がないが、そういえばここしばらくは
和菓子屋ものぞいていなのだとマグカップを抱えてぼんやりと思う。
お茶は、その香りのままに味わいもまさしく桜餅のそれであった。
桜の葉がお茶の苦みを和らげてふんわりと香り、
口に含むとほのかな塩の味が舌に残る。
舌に残る感じが決していやらしくない。さっぱりとした後味である。
気に入って、お湯を注ぎ足し2杯目までたっぷりといただく。
今日は買い物に出かけなければ行けないのだ。
目覚めの雨音を聴きながらやれやれと思っていたが、
のんびりとお茶など飲んでいるうちにだいぶ静かになったようだ。
春の雨は、ひと雨ごとに風があたたかさを増してゆく。
さて、天気予報によれば午後には晴れると言うが…
せっかくだから、何か季節のものでも見つけてこようか。
最後の一口を飲み干しながら、ちょっとだけ嬉しい気持ちになる。
細く頼りないような枝の先にぽんぽんっと、
まるでコーン菓子のようにちいさく愛らしい桃色の花をつけている。
横断歩道のすぐそば。ちょうど信号を待って立ち止まる場所だ。
すっかりすり減って走るたびカタカタとなるサンダルの足を止め、
青信号もかまわず、思わず携帯写真を撮った。
お昼をいただいた帰り道、
太陽がちょうど高いところにあってひときわ鮮やかな1枚に。
春がもう、目に見えるところまで来ている。
そろそろ周囲でも花見の相談が聞こえ始めているところである。
春というだけで、こんなにも心が浮き立ってしまうのはなぜだろう。
草木の芽吹く季節。
冬から春へと衣を替えるように、
身の周りのさまざまなことが変化を迎えようとしている。
そういえば先日、3月のルピシアだよりとともに
送られてきたサンプルのお茶に、たしか春らしいものがあったと思い出した。
「SAKURA VERT(サクラ・ヴェール)」
緑茶をベースに、桜の葉をたっぷりとブレンドした香り高いお茶である。
ありがたいことに扱いやすいティーバックだ。
ひもをつまんで鼻先へ持ってゆくと、なんとも懐かしい桜餅の香り。
マグカップにお湯を注いでしばらく蒸らし、
ゆったりと引き上げると、桜の葉を思わせる深い緑色になった。
そういえば以前、この季節には必ずと言っていいほど桜餅を食べていたものだ。
甘党の私はとりわけもちもちとした食感の道明寺が好きで、
ちょっと渋めに入れたお茶なんかがあるといくつでも胃袋に収まってしまった。
最近は桜といえば、まずお酒である。
酒好きゆえそれもたのしくて仕方がないが、そういえばここしばらくは
和菓子屋ものぞいていなのだとマグカップを抱えてぼんやりと思う。
お茶は、その香りのままに味わいもまさしく桜餅のそれであった。
桜の葉がお茶の苦みを和らげてふんわりと香り、
口に含むとほのかな塩の味が舌に残る。
舌に残る感じが決していやらしくない。さっぱりとした後味である。
気に入って、お湯を注ぎ足し2杯目までたっぷりといただく。
今日は買い物に出かけなければ行けないのだ。
目覚めの雨音を聴きながらやれやれと思っていたが、
のんびりとお茶など飲んでいるうちにだいぶ静かになったようだ。
春の雨は、ひと雨ごとに風があたたかさを増してゆく。
さて、天気予報によれば午後には晴れると言うが…
せっかくだから、何か季節のものでも見つけてこようか。
最後の一口を飲み干しながら、ちょっとだけ嬉しい気持ちになる。