峠工房は予期せぬクリスマスフィーバーだ。それというのも、Kタローに来ないサンタクロースの結果が知りたいために。

 いい歳したおばあさんからおじさん、おばさんまでクリスマスを待ち遠しく思う姿はある意味、ほほえましい。


Kタローに、サンタクロースは悪い事する子のところにはこない、がんばっているこ、まじめにやっている子の所にしかこない、と言うことを教えるのは最適チャンスだったというのがこのワクワクに拍車をかけている。



 ところが、サンタクロースは本当にいた!峠工房のいちおう外部スタッフと言う事になってるSOUくん、家の息子だが彼は火鉢に凝っている。
ここ数年、祖父の形見の火鉢を毎冬使い、とうとう去年は石油ファンヒーターを一回も使わなかった。今年も使わないと豪語している。


一念岩をも通すというやつかなァ、などとのんきに考えていたのだが、その彼の様子をしっている彼の叔母(つまり、わたしの義姉だ)から思わぬプレゼントがあった。



 知人から、譲り受ける事になった年代物の長火鉢、それも黒檀でできた今では手に入らない逸品だ。指物としての価値も高い。


 それを、火鉢だったらSOUくんに!と言うことですぐ連絡してきた。彼女は茶道の師範でもあり、息子の炭のお師匠といっても良い。
その彼女、それを見た時、彼に託すことにした。


 私自身も驚いたが、譲り受ける本人も驚いたようすだった。値段を調べて保険に入るかどうか真剣に悩んでいた。


 金もないのに。


 彼も峠工房も金がない。もちろん、普通に働いている人だったら金はあっただろう。
だが創業者である父親が早くに死に、峠工房の事を何かと私とぶつかる事があってもなんとか手伝ってきた実働部隊のベテランだ。


 そして稼ぎを大分、峠工房の運営に入れていた。


 その頑張りを神様か、サンタクロースが見ていたのだろう。思いも寄らぬプレゼントだ。
「Kタローには、サンタクロースは本当にいるんだぞ、がんばると凄いプレゼントもらえるんだぞ。」
そういってやろうと今から笑っている。


 がんばりに対して、人生は思わぬ報酬をくれる事がある。それは峠工房でもおなじで、予期せぬ表彰を受けたこともあった。
とはいえ、ここ数年、政治家のおエラいさんのためだけの椅子取りゲームが続いて峠工房の運営も厳しい。
協力してくれる人、それこそ峠スタッフのSOUくん、のんちゃん達なども仕事が減った事や収入の減少に悩んでいる。


もちろん、峠工房も私も、必死だ。


 そろそろがんばりも限界だと思ってしまう時もある。
だが、思わぬサンタクロースがこのところの恐らく一番の苦労をした人にきた。


 5000万円とは言わない。ぽんとお金をだしてくれるサンタクロースはこないかなァ。
鞄とかに入れるような大金じゃなくてもいいし、あの10分の1でもいい。ちょっとはこちらにも入ってこないだろうかと、運営の事を考えると思ってしまう。

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2013.12.7(土)

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 今年のクリスマス、Kタローのところには、サンタクロースさんは来ないそうだ。

もちろん、いくらお母さんに言われても、彼にとっては、「そんなことあり得ない」来るのがあたりまえ。


 彼は、また友だちのDSを持ち出したそうだ。

2回目。

一般に言う「盗んだ」のではない。

気がついたら手に持っていた、と言うのは多分その通りだろう。

ADHDの行動に対して、私たちが言っている「目から手が出る」というやつ。


気がついたあとが悪い。

1回目の夏の時には、どうもどこかへ捨てちゃったらしい。

こっかいは、友だちのアパートの出入り口付近に置き放し。



 彼の特性として、あやまりに行けばすべて無かったことに、今風に言うと、チャラになると思っているから、「あやまりに行こう」と母をせっつく。

母は、わかっているから「行かない」と、つっぱねる。


 もっとたび重なれば、「盗みぐせのある子」のレッテルを貼られるし、目から手が出るのは、時間をかけてなんとかしてくにしても、気がついた後の処理のしかたを急いで見につけさせなければならない。


 それで、Kタローのところには、今年はサンタクロースさんは来ない、悪いことした子の所へは、来ないのだ、という作戦。

2才の弟のところへな来るけれど、彼には来ない。


きっと、ものすごい騒ぎになるだろうけれど、サンタさんありがとうと言いたいぐらい、すばらしい作戦だ。



 どんなに泣いてもわめいても、あれこれ文句を言っても、親は、できるだけ「短く」「よけいなことは言わない」で、だってサンタさん来なかったでしょ、サンタさん来てないよね、と、同じ内容のみをくり返す。

手がかり(口がかり?)を与えてはいけないのだ。


 あきらめた時点で、「次にまた同じことをやった時は、まず家へ帰って、お母さんに相談する」を約束させ、Kタローの机の近くとか、いやでも目に入るところに貼る。

だいたいの計画。



 あとは結果を見た上で策を練る。


 クリスマスが楽しみで、わくわくしている。

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2013.12.6(金)

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 「ネエ、なんでけんかしてんの?」テレビ見ていたYちゃんが、びっくりして聞いたそうだ。

ニュースの中でのえらそうなじさんたちの姿を見て。


 昔、乱闘国会なんてあtyたけれど、さすがに取っ組み合いはないにしても、怒号飛び交うその姿。

子どもにとっては「けんか」にしか見えない。


 発達障害のある子たちは、視覚に訴えるのが一番認識、理解しやすい、というのは定説。

別に障害じゃなくても、映像で見るのが強い印象を与える。


 議会制民主主義とはこうくものなんだ、多数は力なんだ、話し合いってどういうこと?

力が強かったり、声がデカイ方が勝ちだ───なんて認識しなきゃいいけど、心配になる。


 こういう人たちが、「いじめ防止法案」だとか、「道徳教育を教科に」など議論して、何かを決める。

変だよね。

なんでけんかしてるのか子どもたちにわかるように説明して欲しい。

「大事なことは、けんかして決めるんだよ」とね。

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2013.12.1(日)

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 突然ですが、昨日バーベキュー(のまねごと)をやった。

疲れた。

峠としては、12月28日に「さよなら2013年、冬の野外料理」として予定を組むつもりだったが、11月末土曜の定例イベントはナチュラルリボーンのもので、申し込みがあれば11月30日、峠工房で実施、なければ中止ということになっていた。


で、ないから中止、と思いきや、Kタローが、バーベキューに行きたいから、と親に言われた感じ練習に励んでいるというニュースが……。


 あの「できない」「やらない」「わからない」のバリアを身にまとったKタローが!もうびっくりだ。


バーベキューはすごいぞ。


 今年初参加のキャンプがよほど新鮮でたのしかったのだろうyか?

あいつが親に言われて毎日漢字練習してるなんて、これは何としてもバーベキューをやってやらなきゃなるまい。


 土曜に生活塾に予約を入れてる2人にも、「30日弁当なしで来てね。バーベキューやることになったから」と連絡・


 「キャンプの時は、みんな遊んでて、おとなの人たちや女子食事班の作った料理を食べたけど、今日は最初から、自分たちでやるんだよ」とたき木を運んだり、地面に水をまいたり、火を燃やしたり、炭をおこしたり、食材は込んだり、よく働いた。


さァ本番と、焼きそばのあとのくしざしソーセージの頃になって、何が原因か私にはちょっとわからないのだが、Kタローが言いがかりスイッチをONにしてしまった。

もちろん相手はお母さん。


いつも1歩も引かない犯さんだとわかっているのに、他のみんなが、ソーセージや肉も食べ終わっても、まだ母に言いがかり三昧。

オマエ肉食べに来たんじゃないのか?

と思うし、彼のためにやったバーベキューもどきなのに、自分でスイッチをOFFに出来ない、そして、からむ相手のお母さんがいるから、いつまでたっても止まらない。


 しかたないから、「Kタローはどうしてもらいたいの?」と助け舟。

「知らない、わからない」涙とハナ水ずるずる。

わかったら教えてもらうから、そこにすわれと強引にフェンスのそばにすわらせたら、自分のパフォーマンスに付かれきった彼は眠ってしまった。


 その間に、みんなが残しておいてあげた焼きそばは猫に盗み食いされるし、おなかいっぱいになった生活塾の2人は、DSで遊び始めるし。


 それでも疲れてバリアもはがれ落ちてしまった後のKタローはとても素直でいいやつになっていた。

終わりよければすべて良し、ということにしますか。

フツーにしてればかわいいのに、変なバリアを身につけて、損な奴だよKタロー。


本人が一番つらいんだろうに。