時間を下さい
今日もありがとうございます。塾長です。
今週末は小・中学校全学年の全国模試を行います。
中3は学校も塾もテストだらけでいいですね。
テストがあれば嫌でも勉強しますから。
全県模試の結果を返却しながら小言を言っても、皆、素直に聞くようになりました。
先日、大学のAO入試発表がありました。
今年は3人でしたが、全員合格することができ、開校以来合格率100%継続となりました。
いつかは途絶える記録かもしれませんが、苦労をしている分だけ、結果が出るのは嬉しいものです。
今年は高くて3倍くらいの倍率でしたが、志望学科と本人の偏差値が20くらい離れており(いつものことですが)、指導は例年通りきつかったです。
AO入試って、そんなに甘くないですよ。
一般受験で普通に勉強したほうが遥かに楽です。
しかし評定もなく、一般でも無理だからAOを受けるのであって、そういう生徒に指導する大変さは、経験者なら頷けると思います。
課題を仕上げるのに使用した文献は一人あたり10冊、論文は全部で8本でしたが、受験生たち本人はそれを読んでも全て理解できないので、私が勤務後に読破しそれを授業で解説するという方法でした。
指導時間は一人当たり100時間くらいですが、その準備には倍以上の時間がかかっています。
調査なども含めれば、私が見てきた大学生の卒業論文以上に大変です。
まあ、ここまでやる受験生がいないから合格するのでしょうが、この方法、私が体壊しますね。
しかし性格なのか考え方なのか、毎年同じことを繰り返しています。
何としてでも合格させたいというだけでなく、受験生の仕上がりは自分にとって作品だと思っているので、自分が満足できる状態まで育てたいという気持ちが強すぎるのがいけないのでしょう(未だに満足できる状態で課題を出した受験生はゼロですが)。
毎年、新たな学科や専攻の課題をゼロからスタートし、3か月後に合格させた時にはかなりの知識や経験を得ることができますが、できれば受験生にそのくらいになってもらいたいです。
合格した生徒の保護者さんが来て、
「塾長、何か御礼をしたいのですが、必要なものとかありますか」
と気遣ってくださいましたが、即答したのは
「時間を下さい」
でした。それは当然無理だと笑い話になりましたが、私は自分の塾に関してはモノとかお金では動かないので、育った卒業生たちがまともな大人になってくれればいいです。
先週末に大妻女子大で学園祭があったのですが、AO指導仲間のクロイワ正一先生から、2年前に私が10倍の倍率で合格させた学生と一緒に写っている写真が送られてきて、
「Yさん、頑張ってますよ」
と言葉が添えられていました。
当時クロイワ先生は、同じ学科(栄養士)で自分の生徒がAOでダメだったので、公募推薦で勝負するのに、私とYさんに作戦を聞きに来た経緯があるので顔見知りです。
クロイワ先生は大妻女子大のオープンキャンパスで受験生に対するAO入試のガイダンスみたいなのを行っている関係で学園祭に行ったのでしょう。
Yさんは、たまに教室によりますが、大学生になってしっかりと将来を見据えて(学園祭でも)頑張ってくれれば本望です。
今年合格した他の生徒は、公募推薦を2週間後に控えた友人を何とかしてほしいと言ってきたので、合格の保証はできないですが指導はすることにしました。
倍率と、現状で作成された課題を見て唖然としましたが、やれるだけやります。
倒れるまでは。
今年の中3生の出来が例年より良いのが、唯一の救いです。
まだ未完成ですが、これから鍛えるだけ鍛えて、特色検査実施校に6~7人合格してもらいます。