ウォームハート 葬儀屋ナベちゃんの徒然草

〝可憐な花々に囲まれた心温まるお葬式〟をモットーに、日々お客様のために頑張っております葬儀社ウォームハート・・・の社長、人呼んで「葬儀屋ナベちゃん」です。 毎日の仕事や、人・映画・書籍等との出会いの中で感じたことなどを徒然なるままに綴ってまいります。


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1988年3月に、中国・上海で高知学芸高校の修学旅行生一行が乗り合わせた列車が正面衝突し、生徒27名と引率教諭1名が死亡、36名が負傷するという悲惨な鉄道事故がありました。

ATS [自動列車停止装置] が全く設置されておらず、過密ダイヤで複雑な列車運行をしていたことなどが原因とされましたが、個人的にはそれこそが中国のレベルの低さを象徴している、と思ったものでした。

しかしその3年後に、同じような事故が日本で起きるとは・・・それが、


 信楽高原鐵道列車衝突事故

 

信楽高原鐡道の信楽発貴生川行きの上り普通列車と、JR西日本の臨時列車が単線上で正面衝突したのが、1991年5月14日のこと。

今日は、同事故の犠牲者42名(内乗務員4名)の二十七回忌にあたります。

こんなローカル線で、なぜそんなに犠牲者が? と不思議に思う方も多いと思いますが、JR西日本の臨時列車が当時信楽で開催されていた 『世界陶芸祭セラミックワールドしがらき’91』 に向かう観光客で超満員(定員の約2.8倍)だったことが、被害を大きくしたのです。
(※負傷者は614名)

当時のニュースで流れた現場映像は、衝撃的でした。

       

 

殆どノーブレーキで衝突したとしか思えないこの正面衝突が、どうして起きたのか?

その原因は、様々な人為的ミスの積み重ねでした。

世界陶器祭の開催で多くの観光客の来場が予想されたため。同祭実行委員会が開催前年から信楽高原鐡道・JR西日本両社に協力を要請。


これを受ける形で信楽高原鐡道は約2億円かけて信号システムを改修し、運行本数を倍増させようとしました。

しかし信楽高原鐵道は第三セクター・・・経営陣が県・町出身者で鉄道そのものに全く知識はなく、経営陣の運行保安に対する意識の低さや知識が欠如。

更に開催直前に鉄道主任技術者が退職し、その欠員を補充することなく信号システム施工業者を駐在させるに留まっていました。

しかも起点となる貴生川駅はJR西日本管轄だったことで、両社はそれぞれ別の業者に信号システムの開発・施工を発注し、そのすり合わせもなし。

両社とも無届けで信号システムの改造を行っていたというから呆れます。

そして事故前に信号システムの不具合があったにも関わらず、多忙のため根本的な原因究明や解決策の実行はなされず、事故当日を迎えてしまいます。

当日は運行状況が遅れをきたしており、信楽駅の出発信号機が赤で待機していた上り列車が、独断で手信号に切り替えて出発。

しかし本来ならその見切り発車を検知して下り列車用の信号を赤にするはずの装置が作動せず、JRの臨時列車はそのまま進行してしまいました。

もし信楽駅で赤信号に従っていれば、この事故は防げたはず・・・なのですが、人員不足と時間の遅れを気にした焦りが、判断を誤らせたといえましょう。

とかく日本は公共交通の時間の正確さが売り物ですが、それに固執し過ぎるとこういう悲惨な事故につながることを、事業者は肝に銘じてほしいものです。

保険会社に勤務していた際、私は事故後に信楽地区を担当したことがあり、何度もクルマでこの焼き物の里を訪れました。

当時はまだ新名神高速道路は開通しておらず、水口方面から国道307号線を走っていましたが、その途中に事故現場近くの線路と道路に挟まれた場所に建てられた慰霊碑がありました。

        

わざわざ車を降りることはありませんでしたが、通り過ぎるたびに心の中で手を合わせたものです。

開業30周年を迎えた信楽高原鐡道は現在も営業運転していますが、当時より信号システムは充実しているとはいえ、くれぐれも気を抜かずに運行してほしいものです。

〝注意一秒・ケガ一生〟ですから・・・。うー


 

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