寄港地:ニューヨーク 緊急事態 | 地球一周の船旅 * その後

地球一周の船旅 * その後

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7月16日(水) 64日目 寄港地:ニューヨーク 緊急事態
              
14日に発生していた緊急事態だが、今日、更に重症であることが明らかになった。14,15,16日の
ニューヨーク滞在の様子については近い内に更新しますが、取敢えず、緊急事態についてアップします。

14日、19時に出港予定だったが「沿岸警備隊(coast guard)の許可が降りず、15日12時の検査の結果
まで出港できない」との説明を、共同代表の吉岡さんから受けた。え~、という驚きの悲鳴。
「衛生関係機関の許可は降りているが、安全性に関しての許可が降りない」というISP(船会社)から
報告が先程あったが「詳細に関しては、今は言えない」の一点張りで、PB、ジャパングレース共、困惑
している」という内容だった。質問に関しては「それ以上のことは分からない」という答えに終始した。

15日、朝から甲板で見ていると、酸素ボンベらしき物や、セメント袋が次々と船に運び込まれていた。
紺の作業衣を着た技術者達が難しい顔で行き来している。一体、何が起こっているのか?
いろいろ憶測も飛び交っていたが、一切の説明はなかった。

16日、私達が帰船期限の18時前に帰ってくると、ターミナル前にTV中継車がいた。後で、聞いた話では、
PBのカメラマンがインタビューを受け「何か問題があるのか」と記者に尋ねると「船体に穴があいた
そうだが」と答えたそうだ。夕食時に「本船はまもなくブルクッリン埠頭に移動します」との放送がある。
その後の1回目の説明会では、吉岡さんが概要をまず話し、次いで、ISP副社長が詳細を説明した。
・現在の埠頭は予約で一杯なので立退くためにブルックリンの埠頭に移動し、明日中にフロリダの
 タンパに向かう。
・ニューヨーク入港前夜に、船体に小さな(どれ位の?)穴が発見されたので、修理した。他の機関の
 検査ではパスしたが、沿岸警備隊では、一時的な修理では出港させない、との判定が出た。その為、
 タンパに移動後、2日半から3日かけて、ドライドッグ修理を行う。
・その後、5日位の遅れを取り戻す為に、ベネズエラ寄港をカットして、パナマに向かう。
以上の内容だった。
何人かの質問を受けたが、その後、2回目の説明会の時間なので、と、質問を切り上げてしまった。
エンジン故障の時もそうだったが、こんな重要な説明会を説明だけで済まそうという考えはダメだ。
何時間かけても、すべての質問を受けるべきだ。船室内にテレビがあるのだから、テレビで実況もして、
質問者は会場に出かける、等、全員が同時に同じ内容を聞くことは出来るだろう。
説明会の後でいろんな人と話したら、同じ様な質問に対して、ISP副社長は異なる答弁をしていたようだ。
又、元船員の方によると、酸素ボンベは鉄を切るのに使うそうだ。穴の修理自身は大した作業ではないが
穴の数はどうか? 穴は、ほんとにニューヨーク直前で見つかったのか? と、疑問はいくつも出てくる。 
修理(船側)も検査(沿岸警備隊)もどこまでやるか、が、修理日数のポイントだと。

それにしても、継続的に問題を起こす船だなあ。最近、いろんなことが徐々に改善されてきたけれど、
航海を終えるまでに、すべての、いや殆どの、問題が解決される日は来るのだろうか。