日本では最近、続けて参議院選挙や都知事選挙などが続いていました。参議院選挙は特に、三宅洋平氏に注目が集まっていたようで、さらに彼に対する支援は熱狂的なものでした。

 

メディアから総攻撃(あるいは無視)されているにも関わらず、現状を打開するためには彼しかないと国民から熱烈な支持が集まっている様子は、アメリカではサンダース氏、イギリスではコービン氏あたりとまったく同じように見えました。

 

私自身は、選挙にはそこまで期待はしていなかったのですが、選挙後のありえないような結果にショックを受けられた方も多いようで気になってました。

 

今回の選挙に期待をしていただけに余計がっかりし、これからどうしたらよいかと考えてらっしゃる方に特に読んでいただきたい記事がありましたので翻訳しました。本文はアメリカについてですが、これはどこの国にでも当てはまるかと思います。

 

 

 

 

****

 

バーニー・サンダース氏の支持者のみなさんへ
ヒラリー・クリントンに投票することで、あなたの革命を終わらせないでください。


Dear Sanders Supporters: Don’t Kill Your Revolution by Voting for Hillary Clinton


7月12日【AntiMedia】http://theantimedia.org/sanders-supporters-revolution-hillary/ より翻訳

 

(ANTIMEDIA Op-Ed)


親愛なるバーニー・サンダースの支持者のみなさまへ

 

2012年、私はあなたと同じでした。自らの政党、投票者の「不正行為」やメディア、そして投票者全体に広くまん延する「主流派」の候補者が大統領になることが「必然」だという考え方によって騙され可能性を閉ざされた、ある一人の大統領候補のために自分の血や汗、涙をに捧げていたのです。


私が支援していた大統領候補は、ロン・ポールです。彼の名前や、今も彼が行っている啓蒙活動による革命についてご存知の方もいらっしゃるでしょう。


サンダース氏支援の方、どうか思い悩まないでください。この革命はまた、あなたのものでもあるのですから。ただしあなたがこの革命を止めない限りにおいてですが。


民主党があなたを出し抜くような真似はさせないでください。あなたはアメリカ合衆国の何かが間違っていることを知っていて、バーニー・サンダース氏がその問題を直す最善のチャンスだと考えてこの革命を始めたのです。


あなたは正しいのです。アメリカにはおかしいところがあります。実際のところ、多くのことが間違っています。


お金が政治を支配することで生まれる不平等(参照:少数独裁国家、オリガーキー)から始り、警察官による残虐行為、終わりのない戦争、社会的不平等、経済的な不安定さなど・・・これ以上、説明するまでもないでしょう。

 


しかしサンダース氏は、彼自身が言っていたようにこれらの問題を一人で直すことはできなかったでしょう。この帝国、つまりアメリカ合衆国が抱える問題は、一人の人間が直すにはあまりにも大きく、根の深いものですから。


だからこそサンダース氏は選挙戦の始めから、大統領への立候補は政治的革命のための運動であり、選挙に勝つことではないと言っていたのです。大統領選に名乗り出た時点で、サンダース氏は自分の勝てる可能性を熟知していました。人々の意思には関係なくヒラリーが勝つであろうことさえ知っていたのかもしれません。


どちらにせよ、これでこの革命はあなたが進めるべきものになりました。しかしあなたがヒラリー・クリントン、あるいはこの場合、ドナルド・トランプのどちらかに投票してしまえば、その革命も失われてしまいます。


しかし・・・ここから一体、どこへ向かったらよいのでしょうか?上記でお話ししたように、数年前には私はあなたと同じ立場にいました。私は自分を失い、怒り、騙されてカモにされたような気分になったものです。


私の選んだこの人こそ、問題を直してくれると思っていました。彼こそが戦争を終わらせ、貨幣制度に透明性を実現させ、経済分野に平等性をもたらしてみんなにもっと公平なチャンスが与えられるようになるだろうと。


しかし彼は負けました。バーニー・サンダース氏と同じようにです。ロン・ポール氏の息子、ランド・ポール氏はロムニー氏を支持したのは、サンダース氏がヒラリーを承認したのとまったく同じでした。


そもそも私たちの存在を疎んでいた共和党に、打倒オバマという彼らの役目に加わるように勧められました。私たちがロムニー(今のヒラリー)を好きだったからではなく、誰でもいいからオバマ(今のトランプ)に勝つことができそうな者を支援しなければならない、と言われたからです。


私はその案には乗りませんでした。嫌なことから目を逸らして、私が反対するあらゆることの権化のような人物に投票はせず、第三者の候補者に投票することを選んだのです。しかし私はそこで終わらせはしませんでしたし、サンダース氏の熱狂的な支持者の方たちにも、同じことをして欲しいと思っています。


ここから、サンダース氏の革命を支持していた人たちが選べる方向はいくつかあります。支配者層が選んだ選択肢はすでにご存知かと思いますが、私のお勧めは政治的スペクトラムの外側で革命を継続し、緑の党のジル・ステイン氏、あるいは自由党のゲーリー・ジョンソン氏に投票することです。

 


そして革命を政治のシーンから取り出すことも、至極シンプルな提案です。自分の国やコミュニティが直面している間違ったことを正しいものにすることを自分の責任として負うというだけのことです。

 


たとえば他のサンダース支持者や地元の人たちと一緒に、人々の役に立ち、私たちが直面している社会的問題に取り組むためのコミュニティが運営する機関を作り出すことができます。革命を継続するという点において、これがもっとも重要なことです。


ごく一部の例として、


・大企業によるメディアに対抗するために、独立系のニュース機関を作り出すちょうど私が実行したように!


・コミュニティで使える庭園を造る


・誰もが新しいスキルを身につけることができるように、講習会を開く


・コミュニティ内でエネルギーを自給自足できるようにするために、エネルギーの生活共同体を組織化させる


・必要とする人たちのために、コミュニティで炊き出しを行ったりフードバンクを始める


・威圧的な警察への依存度を下げるために、自警グループを作る


・従業員が所有するビジネスを作り出す


・既存の地元のビジネスを支援するだけ


などもできるでしょう。

 

 

政治システムの外側で取り組み、物事を革命的な視点で対処することで、腐敗しきった政治プロセスや無駄な官僚制度を回避することができ、自給自足可能なコミュニティを形成することができれば腐敗した政府機関に対するニーズそのものを徐々に軽減していくことが可能になります。

 

こういった活動は総体としてアゴリズムAgorism)と呼ばれており、不正な政治(選挙)システムの外側で変化を起こすことを希望している場合には、このような哲学に親しむことになるでしょう。

 

 

 


(次の段落はアメリカ限定な内容のため、要約してあります)


その他の、もっと政治的な選択肢として一番最初に申し上げた第三者的な候補者に投票することですが、そうすることで腐敗した戦争屋や人種差別主義的な億万長者によって支配されることをあなたが希望していないという明確なメッセージを支配者層に伝えることができます。
また、ヒラリー・クリントンやドナルド・トランプのどちらにも欠けている道徳心や平和、平等、正義や反映などに基づいた主義を掲げる候補者に投票することで、良心の痛みも少しは軽減するでしょう。

 

 

心をこめて


ニック・ベルナベ(Nick Bernabe)


The Anti-Media編集長

 

 

(翻訳終了)

 

 

****

 

【関連記事】

 

他力本願の時代の終焉

 

主婦が主役 台所革命を始めよう

内海氏による、「では自分はこれからどうしたらよいか」という具体的なアイディアがまとめてあります。

 

高い意識へのシフト 9つのステージ

 

システムにあまり依存しない生き方

 

 

 

 

DIY(Do it Yourself)の精神で♥