国会一院制は是か非か! | 若狭勝オフィシャルブログ「法律家(Lawyer)、議員(Legislator)、そのL字路交差点に立って」Powered by Ameba

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衆議院と参議院の現行二院制を統合して、
一院制にすべきであるという議論があります。

他方、民主主義には無駄がつきものであり、慎重に
審議するには、二院制が必要だとの意見も
あります。

しかしながら、
1 総理や大臣が長い時間拘束され、それぞれの院で同じような質疑が
  展開されることは、費用対効果からして意味が乏しい。

2 議員内閣制度のもとでは、衆議院と参議院の違いを浮き彫りにしにくい。
3 議員定数を相当減らせる。
4 それぞれの院で同じ部署(事務局、法制局など)があるが、
  一院制にすれば、大胆な機構改革のもと、国会予算を半減できる。

などの利点があります。

私自身は、一院制が大変魅力的だと思っており、一院制を目指す議員連盟
(会長は衛藤征士郎衆議院議員) の事務局次長の立場にあります。
この議連には、かなり多くの数の国会議員が名を連ねています。

ただ、国会議員が一院制のテーマをとことん追及できるのかといえば、
そう簡単ではありません。

自分が議員でいられなくなることと背中合わせの議論になるからです。

そこで、国会議員以外で構成する第三者の会議で大ナタをふるってもらうとか、
あるいは、国会議員の任期を一期だけにして再選できないようにして、
次の選挙に利害関係がない人の数を半分以上にし、自分の利害打算を抜きで純粋に
あるべき姿について議論できる基盤を造らなければ、一院制の実現は難しいと思います。

もとより、一院制を実現するには、二院制を定める現行憲法を変えなくてはなりません。
国会議員は嫌がるでしょうが、二院制の採否についても憲法改正論議の対象にすれば、
政治に対する国民の
関心は一気に高まるのではないでしょうか。
少なくとも、国民レベルで一院制の当否を真剣に議論してもよいと考えております。