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2016-09-18 22:53:20

「日本の教育がよくわかる本」(池上彰著/PHP文庫)その4

テーマ:私の本棚2

「学級王国」から「学級共和国」へ

 学級担任制は、一人の先生が一つのクラスの全教科を担当し、生徒指導も担当するシステムです。先生が未熟だったりしても他の先生は遠慮して口出ししません。まるでその先生の王国のようであることから学級王国と呼ばれます。しかし、先生によって教科の得意不得意はあります。そこで、何人かの先生で一緒に教えようというのが、習熟度別学習でありチームティーチングです。得意な教科を分担して教えたり、子どもの様子を他の先生が観察することができます。学級王国から学級共和国へ、と表現する人もいるのです。

 

 チームティーチングにも様々なスタイルがあります。二人の先生が一クラスを教える。得意な教科を二クラス合同で教える。グループ分けし複数の先生が分担するなど、様々な取り組みを見ると、単なる30人学級のつなぎにとどまらない、大きな可能性があることが分かります。先生が学級王国に逃げ込むことができず、先生同士が切磋琢磨して良い指導法を開発していくことが求められるからです。チームティーチングは、最も現実的であると同時に、先生が不断に勉強しなければならない条件を作り出すという意味でも、優れた方法なのかもしれません。

 

 少人数学級はお金がかかるので、文科省は先生を定員より多く配置する加配を行うことで、「習熟度別少人数指導」と「チームティーチング」を進めました。習熟度別とは、理解の早い子と遅い子を分け指導すること。チームは、担任以外の先生も加わり二人以上のチームで教えること。どちらも教え方の改革という積極的な意味がある一方、子どもの人数の激減対策という面もあります。40人学級を維持すれば先生が余ってしまいます。だからと言って先生をクビにするわけにはいきません。30人学級の実現は財務省が認めません。そこで、学級定数は変えないまま、先生の定数を少しづつ増やす形をとっているのです。この形で先生の定数を緩やかに増やしながら、子どもの数がもっと減った段階で30人学級へ一気に舵を切るのではないかと睨んでいます。

 しかし、それはまだ先のこと。実現までのつなぎとしての習熟度別とチームですが、それ以上の積極的な意味、これまでの「学級王国」を打破する可能性があるのです。

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2016-09-13 19:15:11

目黒川増水時の避難行動

テーマ:ブログ

今年の夏は台風10号など、多くの台風が日本列島を襲い、甚大な被害をもたらしました。残念ながら、行政から出される避難情報の理解や対応が、再び問題になりました。

品川区では、台風シーズンに入る前、区内を流れる目黒川に関し、避難情報の基準を改めています。

避難準備情報

高齢者など避難に支援が必要な方は、避難を開始してください。それ以外の方は、2階以上の高さへの避難準備をしてください。※小学校等の避難所が開設されます。

目黒川の水が、荏原調節池(大崎第1地域センター地下にある20万㎥の巨大な“池”)に流れ込み、調節池の1/4(5万㎥)を超えた時に発令されます。

避難勧告

避難に支援が必要な方は、避難を完了。それ以外の方は、3階以上の高さへの避難を開始してください。

調節池が溢れ、目黒川に流れ出し、目黒川の水位がAP(海抜+1.13m)+4.47mに達した時に発令されます。

避難指示

3階以上の高さへの避難を完了してください。

目黒川の水位が、AP+5.42mに達した時に発令されます。

 

分かりやすいように表現を変えています。

でも、水位は川底からの高さで表されているので、川を上から見る一般の方にとっては、「要するに川のてっぺんから何メーターなの?」と言われそうです。もう一工夫ほしいところです。

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2016-04-03 23:35:15

「日本の教育がよくわかる本」(池上彰著/PHP文庫)その3

テーマ:私の本棚2

 OECDは、2011年、日本に対し「教育システム」に関する提言をしました。量と質双方で極めて優れている、と絶賛する一方、家庭がお金を出して子どもたちを塾に通わせることで高い学力を維持している、と分析。日本で15歳以上の75%が塾に参加し、これは加盟国34カ国中、韓国に次いで2番目に多い比率です。また、幼児教育・保育への支出は公的資金が45.2%で、半分以上は家庭が支出、私費負担割合は一番高い割合です。

 OECDは幼保一体化を進めることで保育所の教育が高まり、幼稚園の余剰収容能力を活用することによって保育所不足を減らせるとしています。それが、女性の就業率低下の改善につながり、少子化にも好影響を与えるのだから、幼児教育・保育に対する公的支出を増やすべきだと提言しています。

 日本の財政は厳しい状態にあり、早急に財政再建に取り組むべきとも提言しており、その点に矛盾がないのか、事務総長に聞いてみました。答えは「目の前に危機があるからと言って、今日の教育予算を切ることは、明日の日本の成長を切ることになる」

 教育機関への公的支出がGDPに占める割合は、2010年、3.6%、平均は5.4%でした。比較可能な30カ国中最下位で、4年連続になります。親の収入が伸び悩む中、家計の負担は限界にきている気がしてなりません。
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2016-03-24 19:11:14

「日本の教育がよくわかる本」(池上彰著/PHP文庫)その2

テーマ:私の本棚2


「学力」の続き。
OECD「生徒の学習到達度調査」(PISA)は、知識を活用して問題を解決することが問われ、答えを出すための方法や考え方を説明することも求められます。このような学力を養う目的で「総合的な学習の時間」が導入されたので、「ゆとり教育世代」が好成績をあげても驚くことではない。「脱ゆとり教育」は、やや詰め込みに戻す政策で、真価が問われるのは実はこれからです。15年、18年調査を待ちましょう。

 いずれの教育によってかはさておき、学力が向上していることもPISAから読み取れます。調査参加国は200032か国から201265か国・地域と倍増する中で順位が上がりました。しかも、人口が1億人を超える国で上位に入っているのは日本だけです。日本の子どもたちの学力は、以前も今も世界トップクラスであり、教育は高いレベルで維持され、向上しているとさえ言えるのではないでしょうか。

 私(著者)が教育を受けた時代は、詰め込み教育真っ盛りで、都会と地方の学力格差が大きかった。しかし現在は、秋田県や福井県などが全国のトップを争っています。これは、ここ50年間の教育の成果と言っていいでしょう。


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2016-01-25 21:43:34

「日本の教育がよくわかる本」(池上彰著/PHP文庫)その1

テーマ:私の本棚2

 NHK記者時代に文部省(当時)を担当した経験を踏まえ、日本の教育にどんな歴史があり、どんな問題を抱えているかを丸ごと知ってもらおうと考え、不思議なことが多い教育界について、初歩の初歩からの解説を試みています。

 まずは、「ゆとり教育で学力低下とはいえない」。2003OECD学力調査で、読解力などの順位が大幅に下がりました。02年から週5日制が導入され、授業時間は一割削減、教える内容は三割削減され、いわゆる「ゆとり教育」が始まっていたため、これが学力低下の原因だと騒がれましたが、本当でしょうか。ゆとり四年目の06年調査でも少し下がりました。09年調査では少し上がりました。09年からは授業時間を増やした「脱ゆとり教育」が算数・数学と理科で先行実施されましたが、この時の生徒は調査を受けていません。12年調査ではさらに順位が上がります。脱ゆとりで学力が回復したと言われましたが、中学校で全面実施されたのはまさに12年から。

 つまり12年に好成績だった生徒たちは、小学校六年間は「ゆとり教育」を、中学校三年間は国語は「ゆとり教育」、数学と理科は「脱ゆとり教育」を受けたことになります。「ゆとり教育」と同時に始まった「総合的な学習」成果が出たという評価も可能です。この点について、慎重な分析がないまま「脱ゆとり教育」成果だと論じてしまうのは、自分たちの成果だと誇示したい文科省発表に誘導されたものと言われても仕方ありません。表や事実をもとに論理的に考える力を問う調査ですが、政治家や新聞記者も含めた大人たちの学力がはなはだ心配です。

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