【ワシントン=佐々木類】ウィラード米太平洋軍司令官は24日の米上院軍事委員会で、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)移設問題に関し「われわれは楽観的だ」と語り、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部に移すとした現行案の履行に期待感を示した。

 米軍高官が公式の場で現行案の履行に言及したことで、キャンプ・シュワブ陸上部に600メートル級のヘリ離着陸帯(ヘリパッド)を建設する一方で、普天間飛行場の基地機能の一部を鹿児島県・徳之島や九州地方の自衛隊基地に分散する案を軸に、見直しを進めている鳩山政権はさらに苦しい立場に追い込まれそうだ。

 ウィラード司令官は委員会で、「日本政府は5月までに、2006年の日米合意を十分に尊重する判断を示すと信じている」と述べた。だが、委員会後、記者団に対し、「移設問題は緊迫した状態にある。この問題は、海兵隊8千人をグアムに移転する米軍の再編計画の重大な一部分であり、日本政府による(県外移転を含めた見直し)方針を聞いて非常に心配している」とも語った。

 委員会におけるウィラード司令官の発言は、米国として公式には、日本政府の判断に期待感を示すとともに「(キャンプ・シュワブに移す)現行案が最善」との米政府の立場を改めて表明し、日本側に合意の遂行を強く促したものだ。

 一方で、鳩山由紀夫首相が、シュワブ陸上部に600メートル級のヘリパッドを建設する一方で、普天間飛行場の基地機能の一部を徳之島や九州地方の自衛隊基地に分散する案を軸に見直しを進めていることへの警戒感の裏返しともいえ、委員会後、記者団に懸念を表明したのはその証左だ。

 岡田克也外相は28、29の2日間、ワシントンを訪問してゲーツ国防長官と会談する予定で、米国、カナダ訪問中にクリントン国務長官とも会談する方向で調整を進めている。

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