強盗殺人未遂罪で懲役25年の判決確定後、強姦(ごうかん)致傷罪などに問われた無職、永田健一被告(62)の東京地裁(林正彦裁判長)の裁判員裁判で、東京地検は20日、異例の懲役10年を求刑した。強盗殺人未遂罪と合わせ有期懲役刑の上限(30年)を超えるが、検察側は「事件に見合う刑を科すべきで、懲役5年以下は軽すぎる」と主張した。

 刑法は判決確定前に犯した複数の罪を「併合罪」として扱い、有期刑の場合は最も重い罪の上限の1.5倍までしか科されない。有期刑の上限は20年のため、併合罪の上限は30年。刑法や法務省規定で、これを超える分の刑は執行されない。

 永田被告は埼玉県秩父市のコンビニで09年3月、店員に拳銃を発砲したとして、さいたま地裁で同12月に懲役25年の判決を受け確定した。一方、東京地検は裁判員制度開始後の同7~8月、04、06年に東京都中野区などで女性2人に性的暴行したとして起訴。裁判員の負担を考慮し、別々に裁判が行われた。

 裁判員裁判で弁護側は「3事件が一括審理されれば懲役30年以下だった」と懲役5年以下を求めた。同様のケースで東京高裁が94年、上限を超える刑の言い渡しは可能と判断している。【伊藤直孝】

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