ベトナムで働くエンジニアのアメブロ
 
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健康で文化的な最低限度の生活って?(最低賃金とベーシックインカムの話)

久しぶりの更新。今回はちょっと日本のことについてベトナムに住む者の視点から書いてみようと思う。

最近最低時給を1000円にしようだとか、ベーシックインカムについてネットでは話題になってたりしますね。

最初に僕の考えを示したいと思いますがこんな感じです。
最低時給1000円・・・・反対!
ベーシックインカム・・・賛成(の方向で)

まず、最低時給の件ですが、これはネットでもおおよそ好意的な意見は出ていないようですが僕も基本的にはそれと意見を同じにしていて、結局の所マイナス効果の方が多いと感じています。

最低時給というのは「不当に低い賃金で働かされること」を防ぐセーフティネットであるべきであって、その意味合いから考えるに、僕的感覚からすれば1000円という設定は非現実的な高さだと思えるからです。

時間当たりの労働生産性から考えて700円以上支払えば「コスト割れ」みたいな仕事は多いでしょうし、そのマイナス300円を企業が回収しようと考えればそれは販売価格なり、雇用する人数なりに跳ね返るはずで、いずれにしても結局は消費者や労働者にツケが回って来ます。企業の国際競争力だって落ちるでしょう。

補助金・・・?いや、ないでしょう。そもそも支給の基準がわかりませんし、なんか穴だらけになって悪用する人が後を絶たなそうな気がします。

そんなこんなでどう考えてもいいイメージが出て来ません。だから反対

一方ベーシックインカムについて。
これは国民1人に最低限支給される最低限の収入を設定しようという考え方のようです。

これは働こうが働くまいがということです。なんか共産主義的なニオイがしますね。

しかし僕はそうは思いません。もちろん国民全員に問答無用に年間400万円支給!
みたいな制度ならほぼ共産主義的だと断言しても良いでしょうが(それも理想的な)

ここではだいたい1人あたり年間100万円(か、それ以下)くらいの設定として話を進めたいと思います。

あと、まず始めに言っておきますがここでは財源の話(120兆以上!)は無視します。専門家じゃないですからその辺は無理に書いても意味がないでしょう。

この場合まず議論になるのは「年間100万でどないせいっちゅうねん」って話なのですが、僕の考え方としては十分なのではないかと考えています。

ここでベトナムの話になるのですが、ベトナムでは月給100ドル以下で働く人がかなりの数います。それでそれなりに生活できてたりします。これはもちろん物価的な側面もあるかもしれませんがそれだけではありません。

住居は共同でシェアして学生なんかは同じベッドで川の字になって寝たりしていますしレストランで働く人々は閉店後店内で床につきます。食事はさすがに簡素ですがおそらく売れる前のお笑い芸人(オードリーの春日とか)よりはマシなんじゃないでしょうか(笑)

これはちょっと極端な例ですが、ここで僕が言いたいのはベーシックインカムで暮らす人が一人暮らしのアパートで生活するのがあたりまえで、日々美味しいごはんをお腹いっぱい食べられる。みたいな考えを持つのはいかがなものか?ということです。

憲法では「健康で文化的な最低限度の生活」は保証されていますが昨今のニュースなどを見る限り今の日本人は確実にその線引きを間違っているのだということを認識すべきです。

よく「文化的な」という部分を取り上げて旅行にもいけない私って不幸・・・。みたいな人がいますが正直義務教育が受けられる程度で十分文化的なんじゃないの?と個人的には感じてしまいます。

それに、上記は一人暮らしのヒト前提で話していますが、ベーシックインカムは国民1人あたりの最低収入を定める制度ですので家族4人であれば年間の支給額は400万円。十分暮らせるでしょう。ある意味少子化対策にも効果があるかもしれません。

家族4人、400万円での生活で不足な人は働けばいいのです。この制度は国民全員に同じ水準の生活を強いるものではなく、その選択肢を広げるものでなければならないのですから。

というかそもそもこの制度ある一定量の人以上が働く気になってくれなきゃ成り立ちません。そういう意味ではちょっと年間100万円は高すぎる設定かも知れませんね・・・。

よくベトナムに来た人が感想として「みんな楽しそうに生きている」とか言いますが、それは最低限生きて行くために必要なお金が少額なため、やりたくないことはやらない。という生き方が許されているからだと思います。その上で豊かな生活がしたいというモチベーションがベトナムの若者を動かしています。

日本はベトナムよりも最低限生活にかかるコストが高いという問題がありますので、そこを政府がある程度カバーする事によってもう一度日本を活性化できないか?言い換えれば若者のチャレンジを支援できないか?というのが賛成の大きな理由です。失敗しても最低限生きていけるだけの収入が得られるのであれば積極的にリスクは取りやすいはずです。

一度豊かな暮らしをしてしまうと戻れないという気持ちも十分わかりますが、だからといって国の将来まで道連れにして良いという道理はありません。

ごっちゃにしてうやむやにするのもいかがなものか。という議論は当然あるにしても年金問題生活保護などの諸制度もこの際一気に整理してしまう事も可能です。こういう改革をする時はある程度ドラスティックにやる必要があるでしょう。

日本はもうダメだ。という前に(国外にいるお前が言うなという感じですが)、これからの日本はどうあるべきか。ということを少し立ち止まって考えて欲しいな~。と思う今日この頃でした。

ハノイスポーツ事情 〜ラグビー編〜+α

ベトナムでは4月30日と5月1日は休日でした。今年は土日も絡むため4連休となり、日本同様にハノイ駐在の外国人達も旅行に出かける人が多いのですが、そんな中僕もラオスに行って参りました。

・・・ってのっけからラグビー関係無しな出だしですが大丈夫?

いやいや、実はラオス旅行の目的はラグビーの試合だったので大丈夫!

ハノイでラグビーをやりたい方には2通りの道があります。

1.土曜に練習しているハノイドラゴンズというインターナショナルなコンタクトラグビーチームの練習に参加(タッチもあり)。
2.日曜日の夕方にやっている日本人主体のタッチラグビーの練習に参加。

もちろん両者には交流がありどちらかに絞る必要はありません。僕はラグビー未経験者ですので普段は日曜の方に参加させてもらっているのですが、今回のラオス旅行はドラゴンズのタッチラグビーチームとして参加させてもらいました。

今回の遠征は毎年行われているハノイ、ホーチミン、ラオス、カンボジアの4国が参加するインドシナカップという大会で、タッチ、コンタクトともに4チームが総当たり+順位決定戦の4戦を戦い順位を決定します。


↑各チームのテントやアナウンスなどもしっかりしていてかなり本格的!


↑コンタクトの試合は迫力満点です。


↑タッチは女性でも楽しめます。

大会の結果、ハノイはコンタクト、タッチともの2位と大健闘!
しかしファイナルで負けたのはとても悔しかった・・・

そしてラグビーの試合では慣例的に「アフターマッチファンクション」という試合後のパーティが必ずあるのだそうで、試合でいくら激しくぶつかり合っても試合が終わればみんな仲間という「ノーサイド」の精神をよく表していますね。

今回ハノイドラゴンズはこのアフターマッチファンクションでみんなお揃いの格好で参加というネタを用意していて男子はカウボーイ、女子はネイティブアメリカン仮装をしての参加。僕はパーティ会場に行くまで他のチームもそういうもんだと思っていたのですが始まってみれば他チームは普通でした(笑)。


↑みんなお揃い。

とまぁ、ハノイのラグビー事情というよりラオス遠征記みたいになってしまいましたが、ハノイに来た方でラグビーをやりたい人がいらっしゃいましたら旅行ついででも参加できますのでぜひ一緒にできれば嬉しいなと思う次第です。

最後にちょっとだけビエンチャンの風景を紹介。


↑タクシーは無く移動はトゥクトゥク


↑凱旋門からの景色


↑メコン川の河原で遊ぶ子供達


↑ビアラオとラオウイスキー


↑いたるところにあるお寺

日本の本州と同じくらいの大きさの国土を持ちながら人口は東京の半分(600万人くらい)というラオス。
首都ビエンチャンは全人口の1割(約60万人で鳥取県と同じくらい!)くらいが住んでいる街です。

首都としては小さいけどとてもキレイで魅力的な街でした。
ハノイよりもフランスの色が強く洗練された街ですね。ぜひ一度行ってみる事をお進めします。

ハノイスポーツ事情 〜サッカー編〜

久々のBlog更新。

忙しいのは確かだったけど正直「サボり」的要素が大きい。

まぁ、頑張って更新しなければいけない理由も無いけどやはり書くからにはもう少し頻度を上げて行きたいなと思う今日この頃です。

さて、今回はハノイの休日の過ごし方について書こうと思う。

まず始めにぶっちゃけてしまうがハノイはとても楽が少ない

ひとしきり市内の観光スポットを回ってしまった後はまぁなのである

というわけで僕は日曜はサッカーをするようにしている。ハノイにはHJFC(Hanoi Japan Football Club)という日本人チームが存在していて僕もそこに在籍しています。

ベトナムは非常にサッカー人気の高い国でグラウンドも多く男子のほとんどはどこかしらでサッカーをやっている程。

日本では日曜に仲間で楽しむサッカーは河川敷などの土のグラウンドでやるかフットサルになってしまうがハノイではそう言う意味では非常に恵まれている。

何と言っても毎週天然芝のグラウンドでサッカーが出来るのですから。


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↑こんな感じ

まぁ、実はこの写真は国際試合やプロの試合を行うスタジアムでやった時の写真で毎回こんなとこで出来る訳ではないですが芝的には大差無い環境でできたりします。

毎週日曜に審判のおじさんから相手チームを紹介してもらう形で試合が組まれます。
そして、ここが一番驚いたのですが、2009年3月時点では会費は半年間で50ドル

この中から毎週のグラウンド代、審判代、ボール等の備品、ユニフォームなどが賄われます。
趣味としては格安ですね!

そして試合が終わった後はみんなで食事会。テーブルを囲んでビールを飲みながら試合の内容について楽しく語りあったりしています。

また、日曜以外でも水曜日の夜には韓国人チームと2時間の合同練習があったりと平日も定期的にサッカーを楽しむ事が可能です。

ハノイには他にもテニス、タッチラグビー、野球(ソフトボール)、バスケットなど様々なサークルが存在しています。

たまにそれらのサークルに顔を出す事もあるので、参加をする際はカメラ持参で参加してここでレポートしたいと思います。

会社を作ろう!

と、いうわけで今日は会社を作る手続きについて書いてみようと思う。

ベトナムでは一応「有限会社」「株式会社」は存在する。

ただ、「株式会社」は出資者4人以上ではじめて設立出来る組織で一般的ではないし、こちらの手続きはやったことがないので今回は「有限会社」に絞って説明する事にします。

まず、用意するものを挙げていきましょう。これ以外にもいくつか細かい書類は存在するのですが、今回は主なものだけ説明する事にします。というのもほとんどの方はどこかの企業に代行をお願いするでしょうからそこまで細かく知る必要が無いと思うからです。

ちなみに私は自分で投資局に持って行くという無謀な事をしたばかりに設立まで6ヶ月を要しました・・・。
どうも個人で持って行くと無理矢理書類の不備を指摘されてなかなか受け取ってもらえません(字が小さいとか)。

代行費用は1500ドルから3000ドルと言われる事が多く、正直個人的には3000ドルは高すぎると思います。日本で会社を設立するのに司法書士さんにお願いしても同じくらいですが、それは印紙代が高いからで、ベトナムは投資局に払う費用はタダみたいなものでほとんどが手数料です。良心的なところは1500ドルかそれ以下でもやってくれるのでそういうところを探しましょう。ちなみに日本語を話せる弁護士さんというのも存在します(少なくともハノイには)。

・本店登録する事務所の権利書または賃貸契約書
・出資者、役員(これについては後述)のパスポートのコピー(公証必要)
・定款
・出資者の銀行口座の残高証明
・投資計画書
・ライセンス申請書

日本人が会社を設立する場合ほとんどの場合が賃貸の事務所でしょうから、まず個人で事務所を契約してその契約書を提出しなければなりません。ライセンスが下りないと事業ができないはず(表面上は)なのに、先に事務所を契約しろってのも変な話なんですが(笑)。それに個人で契約しても会社設立が終わったら税務担当の役人に会社契約じゃないとダメとかへんなイチャモンをつけられたりするから余計訳がわからなくなります。

次に出資者と役員のパスポートのコピーを取り、日本にいる人は外務省に、ベトナムにいる人は公安に公証印をもらっておきます。

ここでいう”役員”という言葉の定義について説明しておくと、出資者=社長であれば基本的には役員は1人になります。この場合、社員総会(日本で言う取締役会)は設置しないという定款を作成する事になり、全権限を社長が握る事になります。

出資者が複数、もしくは出資者≠社長という図式の会社は社員総会を設置する事になります。ベトナムの企業法では社員総会を設置する場合の社長の役割は社員総会の決定の執行代理人という位置づけですので社長は社員総会の一員にはなれないようです。少なくとも法律上はそう書いてあります。

ちなみに社員総会の議決権は定款の記述次第で変更出来ます。単純な多数決支配率(これは出資比率とは関係なく一緒に提出する社員総会メンバーのリストにそれぞれの支配率を記述している)によって議決するかを決めておきます。

次に定款ですが、これは日本人がすべて書く事は難しいので代行する人と話し合って固めてください。内容は日本の定款と大差ありません。知り合いで会社をやっている友人がいるのであればテンプレートをもらうのも良いと思います。これは必ず日本語で何が書いてあるかは自己責任で確認しておく事をお薦めします。まぁ、他の書類もそうなんですが定款は特に重要なので敢えて書いておきます。

出資者の残高証明は日本の銀行であれば英語訳して外務省で同一内容であるという公証をもらう必要があります。ベトナムの銀行に出資金がある場合は普通に残高証明をもらえば問題ありません。

投資計画書というのは出資金をどのように使うかという書類で決まったフォーマットが無いのですがそれほどきっちり書かなくても問題ないようなので代理の人に任せてしまうのが良いかと思います。

最後にライセンス申請書ですが、ベトナムでは業種ごとにライセンスを発行してもらう事でその分野での事業を営む事ができます。日本では定款に書くだけでそれほど厳密ではありませんが、ベトナムでは厳密に決められていてライセンスを受けていない分野で事業をすることはできません。2009年1月1日の法改正で緩和はされますが外資規制が結構キツい事が理由なんだと思います。なので会社設立時にどのライセンスを取得したいかという申請を出す必要があります。

と、簡単ではありますがベトナムで会社を作るにはこのような手続きが必要になります。
ちなみに会社設立が無事完了すると今度はスタンプの手続きとか税務番号の取得とかいろいろ手続きがあります。

会社の社長になった人はいっぱいサインを書かなければいけないので書きやすいサインの練習もお忘れなく・・・。

パスポート紛失(盗難)時の対処

最近パスポートを無くしました・・・。


ハノイからハイフォンに行くバスの中で落としたか盗られたか・・・。


というわけで久々の更新は再発行のために必要な手続きについて書くことにしました。


パスポートの再発行は日本大使館や領事館で受け付けてもらえます。


必要な書類は以下の通り。


・公安の紛失届け受理証明書

・パスポート紛失届

・パスポート発行申請

・写真(3x4cm)2枚

・戸籍謄本


紛失届と発行申請は大使館内にありますので事前に用意は不要ですが、いきなりハードルが高いのが「公安の紛失届け受理証明書」。ってか何それ?って感じです。


これは公安にパスポートを落としたことを報告して公安のスタンプと担当者のサインをもらった書類のことです。


面倒なのがこれ、落とした場所付近を担当している公安でないと受け付けてもらえないのです。


ちなみにそういう正式な書類があるのではなく、行ったらノートを切り離して書かされるただの紙です。

書式は一応決まった書式があるので紹介しておきます。実際はこれをベトナム語に翻訳した書類とセットで用意する必要があります。


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ベトナム社会主義共和国

独立・自由・幸福


申請書


名前:●●●●●●

住所:●●●●●●●●●●

生年月日:●月●日

国籍:日本

パスポート番号:●●●●●●●●


●月●日●時●分、●●でパスポートを紛失しました(できるだけ詳しく紛失した理由を書く)。


●月●日

(名前)と自筆サイン

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はじめの2行はベトナムの政府関連に提出する書類の決まり文句です。その他の内容は担当者によってはもっと細かいこと言われるかもしれませんので参考程度と思っていてください。ベトナムは担当者によって必要な内容が変わったりするのが厄介なのです・・・。


無事スタンプがもらえたら次は写真を撮りにいきます。写真屋さんは街のいたるところにありますのでそこで撮ることになります。ちなみにバックが白でないと受け取ってもらえない可能性が高いので気をつけましょう。


最後に「戸籍謄本」。旅行者や在留者がこんなもの持っているわけは無いので原本は申請時には不要です。

ただ、旅行者はコピーの提出を求められる可能性が高いので気をつけてください。もってきていない人(たいていそうかとは思いますが・・・)は誰かに取得してきてもらって大使館までFAXしてもらう必要があります。


と、まぁ言葉の通じない国でする手続きとしてはありえないハードルの高さで驚きました。

ちなみに申請さえ受理してもらえばハノイの日本大使館であれば発行まで中2日程度でパスポートが発行されます。これはパスポートの更新時も同じです。


まぁ、しかしパスポートを無くさなければこんな手続きしなくてもいいわけでして・・・

何よりもみなさんくれぐれもパスポートは無くさないようご注意ください。