こんばんは。
VMDコンサルタントの藤井雅範です。
先日、ビッグサイトで行われた
『ファッションワールド東京 2014春』
の基調講演を拝聴。
三越伊勢丹ホールディングスの大西洋社長
ラフォーレ原宿の川崎俊夫社長の
お二人が話されました。
その中で、三越伊勢丹の大西社長の
お話の中に、非常に興味深い内容
が含まれていたので御紹介しますね。
大西社長のお話の題目は
「ファッションにおける今後の価値創造について」
お話は三越伊勢丹全体のことが前提
とは思いますが、やはり新宿伊勢丹の店頭
をイメージするとすんなり理解出来そうです。
一年前の改装の結果も良い、という判断でしょう。
●消費動向の変化
→実績のある中心価格帯
(イメージプライス、という言葉を使われていました)
そこよりも1から2割高い商品に対して
意図的に高い付加価値をつけたところ
そのプライスラインの売上が伸びた。
販売総数は変わらないので
売上金額の向上につながった・・・
これはとっても良いことですよね。
おそらくお客様の満足度も高いことでしょう。
安売りせずに、高い価値を提供し
それが受け入れられた、ということですから。
全ての小売業がこういう意識をもっていただくと
経済はグッと良くなるでしょうね。
●「ものづくり」における価値創造
→日本の「ものづくり」の価値は次の要素の掛け合わせである。
産地、素材×ファッション×クールジャパン
これは日本の職人、産地、感性、環境から成り立つ。
この総合力をもって、“日本のラグジュアリーブランドの創造”
が可能なのではないか?
ヨーロッパのラグジュアリーブランド信仰だけでなく
日本のラグジュアリーブランドが
生まれてしかるべきではないか?・・・
というお話でした。
実はボクも全く同感です。
岡山のデニムなどは
その兆しを感じますね。
その他、バッグ、鞄、
これに関してはすぐにでも可能だと
既にその要素を持ったブランドもあると
思われます。
世界で認められる日本のラグジュアリーブランド
誕生が待ち遠しいですね!
さらに、大西社長の言葉で
大きく共感出来たこと。
それはこれです。
●高い、販売の質による、価値の向上
→三越伊勢丹では、販売スタッフのことを
“スタイリスト”と呼んでいるそうだ。
そのスタッフに対して
以下の三つを働きかけたいそうである。
・モチベーションアップ→ギャラを含め
高能力者選抜ショップの実験
・販売の質、の可視化
→映像で模範的な動きを記録
ブロック単位で、高能力者の配置を分配
・働く環境改善
→店休日を作る、営業時間の短縮も視野に
めちゃめちゃ共感出来ます。
これは、消費者にとって
良いことでもあります。
人件費効率をあげるために
人員を削減してサービスを低下させるのではなく
人の質を増強してサービスを向上させ
売上をアップしていく
という考え方・・・
全ての小売業の経営者が
このような考えにたどり着くと
日本の経済は
とっても良くなるだろうな・・・