昨年7月の大相撲名古屋場所で、指定暴力団山口組系弘道会の幹部ら延べ55人が、土俵の向こう正面席で取組を観戦していたことが25日、警察当局への取材で分かった。この席は、日本相撲協会から承認された企業や、各相撲部屋の後援会などに割り当てられた「維持員席」と呼ばれる特別席で、現役の親方2人が券を販売する相撲案内所に申し込み、調達していた。

 弘道会は名古屋市を拠点にスポーツイベントの興業などに介入して資金源としており、愛知県警は相撲界と暴力団が密接な関係を持っている可能性を重視、週内に相撲協会の理事長や名古屋場所担当部長に対し、実態解明への協力と暴力団排除対策を取るよう申し入れる。

 警察当局によると、親方2人は、弘道会関係者から入場券の手配を要請された。これを受け、親方側は、維持員席の入場券を案内所に申し込み、入場券は案内所側から親方名義で販売された。

 暴力団員が観戦していた事実がテレビで放映されたのを受け、愛知県警が調査に乗り出し、相撲協会側は、親方2人が暴力団への入場券販売に関与していた事実を認めたという。

 警察当局によると、愛知県警に対し相撲協会側は、今月27日に関係者に対する処分を公表し、相撲協会の規約に暴力団など反社会的勢力との関係遮断を明記すると回答しているという。

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